Hitachi Global Link Manager ユーザーズガイド

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3.3.8 ホストのHDLM動作環境設定

各ホストのHDLMの動作環境を設定します。各ホストにそれぞれログインしなくても,Global Link Managerを使用して遠隔操作によって設定できます。

ホストをGlobal Link Managerのリソースとして新規に追加した場合,各ホストのHDLMですでに設定しているHDLM環境設定の情報は,Global Link Managerで引き継がれます。必要に応じてGlobal Link Manager GUIから「HDLM設定」を変更してください。

HDLM環境設定の可否は,ホストのOSやHDLMバージョンによって異なります。次の表に示す設定項目のうち,Global Link Manager GUIで表示される項目が設定できます。

表3-9 HDLM環境設定項目一覧

HDLM環境設定項目 説明
ロードバランス LUに対して複数のパスが接続されている構成の場合,複数のパスを使用してI/Oを発行することで,パスに掛かる負荷を分散します。
ロードバランス機能を使用するかどうかと,使用する場合の処理方式およびチェック間隔を設定できます。
同一パス使用回数
  • ロードバランス:
    ロードバランスの同一パス使用回数を設定できます。
  • 拡張ロードバランス:
    シーケンシャルI/O:拡張ロードバランスの同一パス使用回数(シーケンシャルI/O)を設定できます。
    ランダムI/O:拡張ロードバランスの同一パス使用回数(ランダムI/O)を設定できます。
パスヘルスチェック 通常はパスの状態はI/Oが発行されたときにチェックされますが,I/Oの発行の有無に関係なく,稼働状態のパスを一定間隔でチェックします。
パスヘルスチェック機能を使用するかどうかと,使用する場合のチェック間隔を設定できます。
自動フェールバック LUに対して複数のパスが接続されている構成の場合,使用中のパスでCriticalおよびErrorレベルの障害を検知したとき,HDLMのフェールオーバー機能によって,そのパスを閉塞状態にして,ほかの稼働状態のパスを使用してシステムの運用を続けることができます。
自動フェールバック機能は,フェールオーバーによって閉塞状態になったパスを,障害復旧後に自動的に稼働状態に戻します。
自動フェールバック機能を使用するかどうかと,使用する場合のチェック間隔を設定できます。
間欠障害監視 間欠障害とは,ケーブルの接触不良などが原因で断続的に障害が発生する状態です。自動フェールバックを使用しているときに間欠障害が発生すると,自動フェールバックが繰り返し行われ,I/O性能が低下することがあります。このような現象を防ぐため,間欠障害監視によって,間欠障害が発生しているパスを自動フェールバックの対象から自動的に外します。
間欠障害監視機能を使用するかどうかと,使用する場合の障害監視時間および障害発生回数を設定できます。
ダイナミックI/Oパスコントロール I/O性能の低下を防ぐため,ストレージシステム側で行われるコントローラ切り替えに追従して,HDLMの出力先コントローラを動的に切り替えます。
ホスト単位(ホストから接続されているすべてのストレージシステム),またはストレージシステム単位でダイナミックI/Oパスコントロール機能を使用するかを設定できます。また使用する場合のチェック間隔も設定できます。
リザーブレベル あるホストが1つのLUを占有したい場合,そのLUに対して占有を宣言し,ほかのホストからLUにアクセスできないように保護します。
リザーブレベル設定機能を使用するかどうかと,使用する場合にリザーブの要求を無視するか,LUに対するパスを占有するかを設定できます。
LUの動的削除 ホストのOSがWindowsの場合に,Windowsのプラグ アンド プレイ機能を使用して,HDLMがインストールされたホストの稼働中にLUおよびパスを追加したり,削除したりできます(動的再構成)。LUの動的削除機能を設定すると,LUに接続されているすべてのパスが切断された場合に,管理対象からLUを自動的に削除します。
LUの動的削除機能を使用するかどうかと,使用する場合にOffline(C)状態のパスが在るときにも動的削除を行うかどうかを設定できます。
障害ログ採取レベル HDLMが検知する障害はレベル分けされています。障害レベルに応じたログを採取して各ホストへ格納します。
障害ログ採取を行うかどうかと,採取する場合のフィルタリング基準となる障害レベルを設定できます。
トレースレベル HDLMが出力するトレースはレベル分けされています。トレースレベルに応じたトレースを出力して各ホストへ格納します。
トレース出力を行うかどうかと,出力する場合のフィルタリング基準となるトレースレベルを設定できます。
障害ログファイルサイズ 障害ログ採取レベルで障害ログ採取を設定した場合,採取する障害ログのファイルサイズを設定できます。
障害ログファイル数 障害ログ採取レベルで障害ログ採取を設定した場合,採取する障害ログのファイル数を設定できます。
トレースログファイルサイズ トレースレベルでトレース出力を設定した場合,出力するトレースのファイルサイズを設定できます。
トレースログファイル数 トレースレベルでトレース出力を設定した場合,出力するトレースのファイル数を設定できます。
この項の構成
(1) ホストのHDLM動作環境設定手順
(2) ホストのHDLM動作環境設定手順(複数ホスト一括)

(1) ホストのHDLM動作環境設定手順

  1. エクスプローラメニューで,次のどちらかを選択します。
    • リソース]-[ホスト
    • マイグループ]-[ホストグループ
    ホストサブウィンドウまたはホストグループサブウィンドウが表示されます。
  2. オブジェクトツリーを展開して,目的のホストを選択します。
    <ホスト名>サブウィンドウが表示されます。
  3. マルチパス設定]タブの[設定]ボタンをクリックします。
    HDLM設定 - <ホスト名>ダイアログが表示されます。
  4. ホストの各環境設定項目を設定します。
    HDLM環境設定情報が更新されたことを<ホスト名>サブウィンドウで確認してください。

(2) ホストのHDLM動作環境設定手順(複数ホスト一括)

  1. エクスプローラメニューで,次のどちらかを選択します。
    • リソース]-[ホスト
    • マイグループ]-[ホストグループ
    ホストサブウィンドウまたはホストグループサブウィンドウが表示されます。
  2. ホストグループサブウィンドウを表示している場合は,オブジェクトツリーを展開して,目的のホストグループを選択します。
    <ホストグループ名>サブウィンドウが表示されます。
  3. ホスト一覧]タブでHDLMの動作環境を設定するホストのチェックボックスを選択し,[ホスト設定]ボタンをクリックします。
    マルチホスト設定ウィザードのイントロダクション画面が表示されます。
  4. 次へ]ボタンをクリックします。
    設定画面が表示されます。
  5. 各環境設定項目を設定します。
    完了画面で各ホストの「設定表示」をクリックすると,<ホスト名>サブウィンドウが表示されます。HDLM環境設定情報が更新されたことを確認してください。