Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(Solaris用)

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4.5.1 HDLM運用環境を構成変更する場合の注意事項

HDLM運用環境の構成を変更する場合の注意事項を次に示します。

この項の構成
(1) HDLMを使用するシステムの構成を変更した場合について
(2) パスの構成を変更した場合について
(3) HDLMデバイスファイルのパーミッションについて

(1) HDLMを使用するシステムの構成を変更した場合について

HDLMを使用しているシステムの構成を変更した場合,次に示す手順を実行してください。

  1. HDLMドライバ構成定義ファイル(/kernel/drv/dlmfdrv.conf)をバックアップします。
  2. HDLMドライバ構成定義ファイル作成ユティリティ(dlmsetconf)を実行します。
    必要に応じてHDLMドライバ非構成定義ファイル(/opt/DynamicLinkManager/config/dlmfdrv.unconf)を編集し,dlmsetconfユティリティを実行してください。
    HDLMドライバ非構成定義ファイル(/opt/DynamicLinkManager/config/dlmfdrv.unconf)の編集の方法については,「3.5.6 HDLMの新規インストール時のHDLMデバイスの非構成機能」を参照してください。
  3. 構成変更の内容によって,再構成オプションを指定してホストを再起動するか,または,HDLM構成管理ユティリティ(dlmcfgmgr)を実行します。

(2) パスの構成を変更した場合について

LUのパス構成を変更した場合,次のどちらかの操作を行ったとき,HDLMデバイスの論理デバイスファイルが異なる名称で再作成されることがあります。

HDLMの論理デバイスファイルが異なる名称で再作成された場合,次の対処を行ってください。

なお,次の方法で求められるパス(sdまたはssdデバイスに対応する物理デバイスファイル名)を使用して,各LUのHDLMの論理デバイスファイル名が決まります。

LUのパスを求める手順を次に示します。

  1. LUに対応するHDLMドライバのインスタンス番号を求めます。
    次のコマンドを実行して,目的とするLUのHDLMデバイス(スライス0のHDLMデバイス)のマイナー番号を表示します。表示されたマイナー番号を8で割った値がHDLMのインスタンス番号です。
     
    # /usr/bin/ls -lL スライス0のHDLM論理デバイスファイル名
     
    実行例を次に示します。
    この例では,HDLMの論理デバイスファイル名が/dev/dsk/c6t50060E8010253330d0s0であるLUのHDLMドライバのインスタンス番号を求めるとします。この場合,マイナー番号が8であるため,インスタンス番号は1となります。
    [図]
  2. HDLMのインスタンス番号からパス情報を求めます。
    次のコマンドを実行して,ドライバの構成情報を表示し,手順1で求めたHDLMドライバ(HDLMドライバのドライバ名はdlmfdrv)のインスタンスの個所を参照します。FilterPathプロパティからそのLUのHDLM論理デバイスファイル名を決定するため使用されているパスを確認します。
     
    # /usr/sbin/prtconf -vP
     
    実行例を次に示します。
    prtconfコマンドの表示結果から,HDLMドライバ(HDLMドライバのドライバ名はdlmfdrv)のインスタンス1の情報を抜粋した例を示します。
    網掛けの部分がHDLMの論理デバイスファイル名を決定するために使用されているパスのsdまたはssdドライバの物理デバイスファイル名です。
    [図]
  3. HDLMコマンド(dlnkmgr view -lu -item pd cp -hdev ホストデバイス名)の結果より,論理デバイス名を決定しているパスのPathIDおよびCHAポートの情報が分かります。
    [図]

(3) HDLMデバイスファイルのパーミッションについて

パス削除を伴う構成変更を実施した場合やHDLMデバイスの論理デバイスファイルが再作成される場合は,HDLMデバイスの物理デバイスファイルが再作成される場合があります。

この場合,物理デバイスファイルのパーミッションは,デフォルトの状態に変更されます。 物理デバイスファイルのパーミッションが変更されていた場合は,再設定してください。