Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(Solaris用)

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3.14.5 VxVMとSolaris Clusterの連携

VxVMが管理するHDLMデバイスにファイルシステムを作成して,Solaris Clusterで使用する場合,次の手順でファイルシステムを作成してください。

  1. 各ノードでvxdisk listコマンドを実行して,HDLMデバイスがVxVMに認識されていることを確認します。
  2. 任意のノードから次のコマンドを実行して,HDLMデバイスのデバイスIDを確認します。
     
    # /usr/cluster/bin/cldevice list -v
     
  3. VxVMディスクグループが作成されていない場合,任意のノードからVxVMのvxdiskadmユティリティを実行して, HDLMデバイスにディスクグループを作成します。
    詳細は「3.14.1 ディスクグループの作成」を参照してください。

    注意事項
    ノードを再起動する場合は,clnodeおよびshutdownコマンドを使用してください。
    コマンドの実行例を次に示します。
    # /usr/cluster/bin/clnode evacuate phys-schost-1
    # shutdown -g0 -y -i6
  4. VxVMディスクグループがクラスタを構成しているノードのうち1つのノードだけにインポートされていることを確認してください。
    すべてのノードからデポートされている場合,任意の1つのノードだけに,Solaris Clusterに登録するVxVMディスクグループをインポートします。
  5. VxVMディスクグループがSolaris Clusterに登録されていない場合,Solaris Clusterに登録するVxVMディスクグループがインポートされているノードからclsetupコマンドを実行して,VxVMディスクグループをSolaris Clusterのディスクデバイスグループに登録します。
    詳細はSolaris Clusterのマニュアルの,システム管理についての説明を参照してください。
    次に手順を示します。
    • clsetupコマンドを実行します。
      # /usr/cluster/bin/clsetup
      「Main Menu」が表示されます。
    • 5(Device group and volumes)を入力して,VxVMディスクデバイスグループで作業を行います。
      「Device Group Menu」が表示されます。
    • 1(Register a VxVM disk group as a device group)を入力して,VxVMディスクデバイスグループを登録します。
      指示に従って,Solaris Clusterディスクデバイスグループとして登録するVxVMディスクグループ名,マスターするノードの優先順位,スイッチバックを行うかどうかを入力します。

      注意事項
      入力後,次のメッセージがsyslogに出力される場合があります。
      KAPL05023-E Could not process the IOCTL(00004D03).(00000000:00000000)
      このメッセージがsyslogに出力された場合でも,次の手順で新しく登録したデバイスグループのStatusが,Onlineになっていれば動作に問題はありません。
    • ディスクデバイスグループが登録されて,StatusOnlineになったことを確認します。
      ディスクデバイスグループが適切に登録されている場合,次のコマンドを使用すると,新しいディスクデバイスグループの情報が表示されます。
      # /usr/cluster/bin/cldevicegroup status

      注意事項
      VxVMディスクグループをSolaris Clusterのディスクデバイスグループに登録したあとは,VxVMコマンドを使用してVxVMディスクグループをインポートまたはデポートしないでください。
      VxVMディスクグループを3ノード以上の構成のSolaris Clusterのディスクデバイスグループに登録した場合,ディスクデバイスグループをマスターするノードを変更する際に,コンソールおよびsyslogに次のメッセージが出力されることがあります。このメッセージは無視してください。
      KAPL05023-E Could not process the IOCTL(00004D03). (0000000D:00000000)
  6. VxVMボリュームが作成されていない場合,主ノード(ディスクデバイスグループを現在マスターしているノード)からディスクグループにVxVMボリュームを作成します。コマンドの実行例を次に示します。
     
    # vxassist -g dlmdg make vol-dg 10g
     
  7. Solaris Clusterのディスクデバイスグループに登録したあとのVxVMディスクグループに対してボリュームの作成などの変更を行った場合,clsetupコマンドを実行して,VxVMディスクグループの構成の変更をSolaris Clusterに登録します。
    これによって,Solaris Clusterの広域デバイス名前空間が正しい状態になります。
    詳細は,Solaris Clusterのマニュアルの,システム管理についての説明を参照してください。
    次に手順を示します。
    • clsetupコマンドを実行します。
      # /usr/cluster/bin/clsetup
      「Main Menu」が表示されます。
    • 5(Device group and volumes)を入力して,VxVMディスクデバイスグループで作業を行います。
    • 2(Synchronize volume information for a VxVM device group)を入力して,構成の変更を登録します。
      指示に従って,構成を変更したVxVMディスクグループ名を入力します。
  8. ファイルシステムが作成されていない場合,newfsコマンドを実行しファイルシステムを作成します。
    コマンドの実行例を次に示します。
     
    # newfs /dev/vx/rdsk/dlmdg/vol-dg