Hitachi

 Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(AIX用)


3.9 LU単位リザーブ機能の設定

LU単位リザーブ機能は,リザーブするかどうかをLUごとに設定できる機能です。

LU単位リザーブ機能を使用するには,HTC_ODM 5.0.52.1以降,XP_ODM 5.0.52.1以降,またはHitachi Disk Array Driver for AIX 01-03以降が必要です。

LU単位のリザーブは,次の表に示すHDLMの属性によって設定されます。

表3‒20 LU単位リザーブ機能の設定

属性名

属性値

説明

dlmrsvlevel

no_reserve

LUをリザーブしません。

system

上記以外の環境で使用する場合の初期値です。HDLM のリザーブ レベルの設定に従って動作します。

hamonitor

HAモニタ ハイブリッドフェンシング機能を使用します。

次の条件に該当する場合,dlmrsvlevelの属性値を確認してください。dlmrsvlevelsystemに設定されている場合は,no_reserveに設定する必要があります。

dlmrsvlevelの属性値を設定する手順を次に示します。

  1. 使用するディスクとして指定しようとしているHDLMデバイスを確認します。

    次のコマンドを実行して,表示結果のhdisk名を確認してください。

    # /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -drv
    PathID HDevName Device  LDEV
    000000 dlmfdrv0 hdisk6  VSP_Fx00.410017.001020
    000001 dlmfdrv0 hdisk9  VSP_Fx00.410017.001020
    000002 dlmfdrv1 hdisk7  VSP_Fx00.410017.001021
    000003 dlmfdrv1 hdisk10 VSP_Fx00.410017.001021
    000004 dlmfdrv2 hdisk8  VSP_Fx00.410017.001022
    000005 dlmfdrv2 hdisk11 VSP_Fx00.410017.001022
    KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view(-vstv), 終了時刻 = yyyy/mm/dd hh:mm:ss
    # 
  2. HDLMデバイスのdlmrsvlevel属性の設定を確認します。

    # lsattr -El dlmfdrvn
    dlmrsvlevel system                     N/A 真 

    以降の手順はdlmrsvlevelsystemに設定されていた場合に実行してください。

  3. 属性を変更するHDLMデバイスを指定して直接アクセスしているアプリケーションを,すべて停止します。

  4. 次のコマンドを実行して,HDLMで使用しているファイルシステムをアンマウントします。

    # umount ファイルシステムのマウントポイント 
  5. 次のコマンドを実行して,活動化状態のボリュームグループをすべて表示させます。

    # lsvg -o 
  6. 表示されたボリュームグループから,HDLMで使用しているボリュームグループを非活動化します。

    # varyoffvg ボリュームグループ名 

    Hitachi Disk Array Driver for AIXのディスクマッピング機能を使用していない場合は,手順9に進みます。

  7. Hitachi Disk Array Driver for AIXのディスクマッピング機能を使用している場合は,次のHitachi Disk Array Driver for AIXのコマンドを実行して,物理ボリューム(hdisk)のpreserved_attr属性の値を確認します。

    # /opt/hitachi/drivers/hsdrv_lsdkinfo -l hdiskn -a preserved_attr 
    preserved_attr unuse 保存された属性 

    下線部のpreserved_attr属性の値がunuseに設定されているか確認してください。属性を変更するHDLMデバイス(dlmfdrvn)に対応するすべての物理ボリューム(hdisk)に対して,このHitachi Disk Array Driver for AIXのコマンドを実行してください。

    Hitachi Disk Array Driver for AIXのコマンドの詳細については,Hitachi Disk Array Driver for AIXのマニュアルを参照してください。

    preserved_attr属性の値がunuseに設定されていた場合は,手順9に進んでください。useに設定されていた場合は,手順8に進んでください。

  8. 次のコマンドを実行して,該当するhdiskのpreserved_attr属性の値をunuseに変更します。

    # /opt/hitachi/drivers/hsdrv_chdkinfo -l hdiskn -a preserved_attr=unuse 
  9. chdevコマンドを実行して,dlmrsvlevel属性をno_reserveに設定します。

    # chdev -l dlmfdrvn -a dlmrsvlevel=no_reserve 
  10. 設定がno_reserveに変更されていることを確認します。

    # lsattr -El dlmfdrvn
    dlmrsvlevel no_reserve                 N/A 真 

    Hitachi Disk Array Driver for AIXのディスクマッピング機能を使用していない場合は手順12に進みます。

  11. Hitachi Disk Array Driver for AIXのディスクマッピング機能を使用している場合は,次のHitachi Disk Array Driver for AIXのコマンドを実行してHitachi Disk Array Driver for AIXのディスクマッピングデータベースを保存します。

    # /opt/hitachi/drivers/hsdrv_savedkinfo -a
    # bosboot -a 

    Hitachi Disk Array Driver for AIXのコマンドの詳細については,Hitachi Disk Array Driver for AIXのマニュアルを参照してください。

  12. 手順6で非活動化したボリュームグループを活動化します。

    # varyonvg ボリュームグループ 
  13. 手順4でアンマウントしたファイルシステムをマウントします。

    # mount ファイルシステムのマウントポイント 
注※

chdevコマンドを使ってHDLMデバイスの属性を変更したときは,lsattrコマンドを実行して,対応する物理ボリューム(hdisk)の属性が変更されたことを確認してください。HDLMデバイスのdlmrsvlevel属性を変更したときは,物理ボリューム(hdisk)のreserve_policy属性が変更されたことを確認してください。属性が変更されていない場合,対応する物理ボリューム(hdisk)の状態をlsdevコマンドで確認してください。パスに障害が発生していると,属性が変更されないで物理ボリューム(hdisk)が定義済みとなります。この場合,次の操作手順によって,再度chdevコマンドで物理ボリュームの属性を変更してください。

  1. パス障害が発生している場合には,障害を回復させます。

  2. 対応するHDLMデバイスを定義済み状態にします。

    # rmdev -l dlmfdrvn
  3. 物理ボリューム(hdisk)を使用可能状態にします。

    # mkdev -l hdiskn
  4. HDLMデバイスを使用可能状態にします。

    # mkdev -l dlmfdrvn