Hitachi Dynamic Link Manager EX ユーザーズガイド(AIX用)
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3.5.10 HDLMのサイレントインストール
次にローカルブートディスク環境にHDLMをインストールする場合の手順を説明します。
- AIXに,root権限を持つユーザでログインします。
バーチャルI/Oサーバを使用している場合のログイン方法については,バーチャルI/Oサーバのマニュアルを参照してください。
- DVD-ROMをセットします。
DVD-ROM上のファイルを任意のディレクトリにコピーしてHDLMをインストールする場合は,ファイル構成を変えないでコピーしてください。ファイル構成を変えると,installhdlmユティリティが正しく実行できないおそれがあります。
次にDVD-ROM上のファイルを任意のディレクトリにコピーする実行例を示します。
# mkdir /cdrom
# mount -r -v cdrfs /dev/cd0 /cdrom
# mkdir /tmp/hdlm
# cp -rp /cdrom/HDLM_AIX /tmp/hdlm/
# cp -p /cdrom/installux.sh /tmp/hdlm/
DVD-ROM上のファイルを任意のディレクトリにコピーした場合は,手順5に進みます。
- DVD-ROMをマウントするディレクトリがない場合は,DVD-ROMをマウントするディレクトリを作成します。
# mkdir /cdrom
cdromは任意のディレクトリ名です。以降は,名称を変えないでcdromとして説明します。
- DVD-ROMをマウントします。
# mount -r -v cdrfs /dev/cd0 /cdrom
/dev/cd0の部分はシステムによって変わります。
- installhdlmユティリティを任意のディレクトリにコピーしてHDLMをインストールする場合は,/cdrom/HDLM_AIX/hdlmtool/instutilディレクトリから必要なファイルをコピーします。
/cdrom/HDLM_AIX/hdlmtool/instutilディレクトリからコピーする必要があるファイルを次に示します。
- installhdlm
- installhdlm_analysis
- dlmrmdev
また,これらのファイルは,installhdlmユティリティのコピー先と同じディレクトリにコピーしてください。
新規インストールする場合は,手順7に進んでください。
- アップグレードまたは再インストールする場合は,HDLMの設定情報をバックアップします。
アップグレードまたは再インストールに失敗すると,AIXが自動的にHDLMをアンインストールするので,HDLMの設定情報が消去されてしまいます。
その場合に備えて,この手順で設定情報を保存しておきます。
アップグレードまたは再インストールに失敗した場合は,新規インストールを行ってください。そのあと,バックアップした設定情報を基に再度設定してください。
- HDLMの環境設定情報を保存します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -sys > 任意のファイル名
ライセンスの期限が切れていないか確認してください。
- HDLM動作ODMの設定を保存します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmodmset -o > 任意のファイル名
- 次の場合はライセンスキーまたはライセンスキーファイルの準備をします。
- HDLMを新規インストールする場合
- ライセンスの期限が切れている状態でHDLMをアップグレードまたは再インストールする場合
なお,インストール情報設定ファイルでライセンスキーまたはライセンスキーファイルの格納ディレクトリを指定する場合は,任意の格納ディレクトリ名およびファイル名を使用できます。
インストール情報設定ファイルでのデフォルトの格納先を使用する場合の例を次に示します。
- ライセンスキーが提供されている場合
/var/DLMディレクトリを作成し,ライセンスキーファイル(dlm.lic_key)を/var/DLMディレクトリに作成します。ライセンスキーが「123456789ABCDEF」の場合の操作例を次に示します。
# mkdir /var/DLM
# echo "123456789ABCDEF" > /var/DLM/dlm.lic_key
- ライセンスキーファイルが提供されている場合
/var/tmp/ディレクトリの直下に,ライセンスキーファイルを「hdlm_license」という名称で格納します。
/var/tmp/hdlm_license
なお,ライセンスキーファイルまたはライセンスキーはインストール後に削除されません。
- インストール情報設定ファイルを作成します。
サンプルファイルを使用する場合は,DVD-ROMから任意のディレクトリにコピーしてください。
# cp -p /cdrom/HDLM_AIX/hdlmtool/instutil/sample_installhdlm.conf /任意のディレクトリ
sample_installhdlm.confのファイル名は変更できます。
次に,sample_installhdlm.confをinstall_set.confに変更してコピーする場合の実行例を示します。
# cp -p /cdrom/HDLM_AIX/hdlmtool/instutil/sample_installhdlm.conf /任意のディレクトリ/install_set.conf
installhdlmユティリティで使用する,インストール情報設定ファイルの編集方法については,「7.15.3 インストール情報設定ファイルの定義内容」を参照してください。
- 次に示すどちらかのコマンドを実行します。
- installux.shを実行する場合
# /cdrom/installux.sh -f /任意のディレクトリ/インストール情報設定ファイル
- installhdlmユティリティを実行する場合
# /cdrom/HDLM_AIX/hdlmtool/instutil/installhdlm -f /任意のディレクトリ/インストール情報設定ファイル
インストール中にホストの再起動を求めるメッセージが表示されますが,再起動する必要はありません。インストールが正常終了すると,KAPL09211-Iのメッセージが出力されます。
インストール中に,KAPL09241-Wのメッセージが出力される場合があります。この場合,HDLMのインストールは続行されますが,HDLMコンポーネントのインストールに失敗しています。HDLMのインストール後,適宜KAPL09241-Wメッセージの対処を実行してください。
アップグレードインストールまたは再インストールの場合,HDLM管理対象デバイスとして認識している既存のhdiskの構成を引き継ぎます。
- DVD-ROMをアンマウントします。
# umount /cdrom
- 作成したマウントディレクトリを削除します。
# rm -r /cdrom
- インストール情報設定ファイルを削除します。
# rm -r /インストール情報設定ファイルを格納した任意のディレクトリ
- インストールの種別に応じた手順を実行します。
新規インストールの場合は「3.5.4 HDLMの新規インストール」の「(1) ローカルブートディスク環境にインストールする場合」の手順15以降の操作を実行してください。
アップグレードまたは再インストールの場合は「3.5.6 HDLMのアップグレードまたは再インストール」の「(1) ローカルブートディスク環境にインストールする場合(HDLMデバイスを削除,または定義済みの場合)」の手順22以降,または「(2) ローカルブートディスク環境にインストールする場合(使用可能状態のHDLMデバイスを残した場合)」の手順14以降の操作を実行してください。
次にブートディスク環境にインストールする場合の手順を説明します。
- AIXに,root権限を持つユーザでログインします。
バーチャルI/Oサーバを使用している場合のログイン方法については,バーチャルI/Oサーバのマニュアルを参照してください。
- 新規インストール,かつ,ブートディスクがマルチパス構成の場合は,次に示すコマンドを実行して,ブート論理ボリュームhd5を持つ物理ボリュームと,ブートに使用した物理ボリュームが一致することを確認してください。
ブートディスクがシングルパス構成の場合は,この手順を実行する必要はありません。
ブート論理ボリュームhd5を持つ物理ボリュームと,ブートに使用した物理ボリュームが一致しない場合,次のメッセージが表示され,HDLMのインストールがエラー終了します。
0503-497 installp: bosboot 検査の処理中にエラーが発生しました。
ブート論理ボリュームhd5を持つ物理ボリュームと,ブートに使用した物理ボリュームを一致させるため,bootlistコマンドにブート論理ボリュームhd5を持つ物理ボリュームを指定して,ホストを再起動してください。
コマンドの実行例を次に示します。この例は,ブート論理ボリュームhd5を持つ物理ボリュームをhdisk3とした場合の例です。
# bootlist -m normal hdisk3
ホストを再起動後,手順1から再度実行してください。
- DVD-ROMをセットします。
DVD-ROM上のファイルを任意のディレクトリにコピーしてHDLMをインストールする場合は,ファイル構成を変えないでコピーしてください。ファイル構成を変えると,installhdlmユティリティが正しく実行できないおそれがあります。
次にDVD-ROM上のファイルを任意のディレクトリにコピーする実行例を示します。
# mkdir /cdrom
# mount -r -v cdrfs /dev/cd0 /cdrom
# mkdir /tmp/hdlm
# cp -rp /cdrom/HDLM_AIX /tmp/hdlm/
# cp -p /cdrom/installux.sh /tmp/hdlm/
DVD-ROM上のファイルを任意のディレクトリにコピーした場合は,手順6に進みます。
- DVD-ROMをマウントするディレクトリがない場合は,DVD-ROMをマウントするディレクトリを作成します。
# mkdir /cdrom
cdromは任意のディレクトリ名です。以降は,名称を変えないでcdromとして説明します。
- DVD-ROMをマウントします。
# mount -r -v cdrfs /dev/cd0 /cdrom
/dev/cd0の部分はシステムによって変わります。
- installhdlmユティリティを任意のディレクトリにコピーしてHDLMをインストールする場合は,/cdrom/HDLM_AIX/hdlmtool/instutilディレクトリから必要なファイルをコピーします。
/cdrom/HDLM_AIX/hdlmtool/instutilディレクトリからコピーする必要があるファイルを次に示します。
- installhdlm
- installhdlm_analysis
- dlmrmdev
また,これらのファイルは,installhdlmユティリティのコピー先と同じディレクトリにコピーしてください。
新規インストールする場合は,手順8に進んでください。
- アップグレードまたは再インストールする場合は,HDLMの設定情報をバックアップします。
アップグレードまたは再インストールに失敗すると,AIXが自動的にHDLMをアンインストールするので,HDLMの設定情報が消去されてしまいます。
その場合に備えて,この手順で設定情報を保存しておきます。
アップグレードまたは再インストールに失敗した場合は,新規インストールを行ってください。そのあと,バックアップした設定情報を基に再度設定してください。
- HDLMの環境設定情報を保存します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -sys > 任意のファイル名
ライセンスの期限が切れていないか確認してください。
- HDLM動作ODMの設定を保存します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmodmset -o > 任意のファイル名
- 次の場合はライセンスキーまたはライセンスキーファイルの準備をします。
- HDLMを新規インストールする場合
- ライセンスの期限が切れている状態でHDLMをアップグレードまたは再インストールする場合
なお,インストール情報設定ファイルでライセンスキーまたはライセンスキーファイルの格納ディレクトリを指定する場合は,任意の格納ディレクトリ名およびファイル名を使用できます。
インストール情報設定ファイルでのデフォルトの格納先を使用する場合の例を次に示します。
- ライセンスキーが提供されている場合
/var/DLMディレクトリを作成し,ライセンスキーファイル(dlm.lic_key)を/var/DLMディレクトリに作成します。ライセンスキーが「123456789ABCDEF」の場合の操作例を次に示します。
# mkdir /var/DLM
# echo "123456789ABCDEF" > /var/DLM/dlm.lic_key
- ライセンスキーファイルが提供されている場合
/var/tmp/ディレクトリの直下に,ライセンスキーファイルを「hdlm_license」という名称で格納します。
/var/tmp/hdlm_license
なお,ライセンスキーファイルまたはライセンスキーはインストール後に削除されません。
- インストール情報設定ファイルを作成します。
サンプルファイルを使用する場合は,DVD-ROMから任意のディレクトリにコピーしてください。
# cp -p /cdrom/HDLM_AIX/hdlmtool/instutil/sample_installhdlm.conf /任意のディレクトリ
sample_installhdlm.confのファイル名は変更できます。
次に,sample_installhdlm.confをinstall_set.confに変更してコピーする場合の実行例を示します。
# cp -p /cdrom/HDLM_AIX/hdlmtool/instutil/sample_installhdlm.conf /任意のディレクトリ/install_set.conf
installhdlmユティリティで使用する,インストール情報設定ファイルの編集方法については,「7.15.3 インストール情報設定ファイルの定義内容」を参照してください。
また,インストール後に再起動する必要があるため,インストール情報設定ファイルのrestartキーを「n」から「y」に変更してください。※
- 注※
- サイレントインストール後に,手動で再起動することもできます。
- 手動で再起動する場合,インストール情報設定ファイルのrestartキーを「n」から「y」に変更する必要はありません。
- また,手順を次のように変更してください。
-
- 手順11で,KAPL09211-Iのメッセージが出力されたあとにホストは再起動されません。
- 手順13を実行する前に,次のコマンドを実行して,ホストを再起動してください。
- # shutdown -Fr
- シングルパス構成の場合,すべてのHBAにケーブルを接続して,マルチパス構成に変更します。
なお,構成に関わらずcfgmgrコマンドは実行しないでください。
- 次に示すどちらかのコマンドを実行します。
- installux.shを実行する場合
# /cdrom/installux.sh -f /任意のディレクトリ/インストール情報設定ファイル
- installhdlmユティリティを実行する場合
# /cdrom/HDLM_AIX/hdlmtool/instutil/installhdlm -f /任意のディレクトリ/インストール情報設定ファイル
インストール中にホストの再起動を求めるメッセージが表示されますが,再起動する必要はありません。
インストール中に,KAPL09241-Wのメッセージが出力される場合があります。この場合,HDLMのインストールは続行されますが,HDLMコンポーネントのインストールに失敗しています。HDLMのインストール後,適宜KAPL09241-Wメッセージの対処を実行してください。
インストールが正常終了すると,KAPL09211-Iのメッセージが出力され,ホストが再起動されます。再起動したあと,インストール情報設定ファイルで指定したとおり,設定が反映されていることを確認してください。
なお,アップグレードまたは再インストールを実行してエラー終了すると,HDLMがアンインストールされるおそれがあります。HDLMがアンインストールされた場合,手順12に進んでください。
サイレントインストールが正常終了した場合は,手順13に進んでください。
- HDLMが正しくアップグレードまたは再インストールされなかった場合,HDLMを新規インストールします。
次のコマンドを実行してホストを再起動したあと,手順1から新規インストールを実行してください。
# shutdown -Fr
HDLMの新規インストール後,手順7でバックアップした設定情報を基に,再度HDLMの設定をしてください。
- DVD-ROMをアンマウントします。
# umount /cdrom
- 作成したマウントディレクトリを削除します。
# rm -r /cdrom
- インストール情報設定ファイルを削除します。
# rm -r /インストール情報設定ファイルを格納した任意のディレクトリ
- インストールの種別に応じた手順を実行します。
新規インストールの場合は「3.5.4 HDLMの新規インストール」の「(2) ブートディスク環境にインストールする場合」の手順17以降の操作を実行してください。
アップグレードまたは再インストールの場合は「3.5.6 HDLMのアップグレードまたは再インストール」の「(3) ブートディスク環境にインストールする場合(HDLMデバイスを削除,または定義済みの場合)」の手順22以降,または「(4) ブートディスク環境にインストールする場合(使用可能状態のHDLMデバイスを残した場合)」の手順15以降の操作を実行してください。
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