Replication Manager Application Agent CLI ユーザーズガイド

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8.5.3 詳細トレースログ情報を調査する

標準出力ログ情報およびApplication Agentと連携するソフトウェアのトレースログファイルを調査してもトラブルが解消されない場合,Application Agentの詳細トレースログ情報を調査します。

詳細トレースログ情報には,次の情報が出力されます。

トラブルが発生したログレコードには,異常を表すキーワード「ER」が出力されます。OSシステムコールの異常の場合には,キーワードのほかに戻り値も出力されます。メッセージには,エラーの要因が出力されます。

詳細トレースログの出力項目は次のとおりです。

表8-6 詳細トレースログで出力される項目

出力される項目 出力される内容
番号 ログのシーケンス番号が出力されます。
日付 ログが出力された日付が「yyyy/mm/dd」の形式で出力されます。
時刻 ログが出力された時刻が「hh:mm:ss.sss」の形式で出力されます。
アプリケーション名 ログが出力される契機となったApplication Agentのコマンド名(drmxxx)が出力されます。
プロセスID プロセスIDが表示されます。
スレッドID スレッドIDが表示されます。
メッセージID メッセージを識別するIDが表示されます。
種別 メッセージの種別が出力されます。次の種別があります。
  • ER(異常)
  • WR(警告)
  • NT(通知)
  • IF(情報)
  • DB(デバッグ)
テキスト 製品の保守情報およびメッセージ本文が出力されます。
「製品の保守情報:メッセージ本文」の形式で出力されます。

詳細トレースログに表示されるメッセージIDを次の表に示します。異常を確認した詳細トレースログ情報からメッセージIDをキーにし,どの製品に異常があるかを確認したあと,各製品のマニュアルを参照し,対処してください。

表8-7 メッセージの出力元(制御)とメッセージIDの対応

出力元(制御) 出力の契機 メッセージID
Volume Manager Volume Managerの操作(一般) KAVX9000-I,KAVX9001-W,KAVX9002-E
Volume Managerの操作(クラスタ) KAVX9003-I,KAVX9004-W,KAVX9005-E
システム システムに変更を加えるような操作 KAVX9100-I,KAVX9101-W,KAVX9102-E
Windows APIを使用したシステム操作 KAVX9103-I,KAVX9104-W,KAVX9105-E
Windows APIを使用したサービス操作 KAVX9106-I,KAVX9107-W,KAVX9108-E
Windows APIを使用したデバイス操作 KAVX9109-I,KAVX9110-W,KAVX9111-E
クラスタ Windows APIを使用してクラスタを操作 KAVX9203-I,KAVX9204-W,KAVX9205-E
データベース コマンドによる操作,命令 KAVX9300-I,KAVX9301-W,KAVX9302-E,KAVX0258-E
ODBCによる操作,命令 KAVX9306-I,KAVX9307-W,KAVX9308-E
COMコンポーネント COM(MSSQL)インターフェースの使用 KAVX9400-I,KAVX9401-W,KAVX9402-E
COM(ADO)インターフェースの使用 KAVX9403-I,KAVX9404-W,KAVX9405-E
COM(CDOEXM)インターフェースの使用 KAVX9406-I,KAVX9407-W,KAVX9408-E
COM(ADSI)インターフェースの使用 KAVX9409-I,KAVX9410-W,KAVX9411-E
その他全般 詳細トレース用 KAVX9800-I,KAVX9801-W,KAVX9802-E
一般的な操作 KAVX9803-I,KAVX9804-W,KAVX9805-E
一般的なファイル操作 KAVX9806-I,KAVX9807-W,KAVX9808-E
外部製品 クラスタソフトウェア KAVX9900-I
RAID Manager KAVX9901-I
テープバックアップ管理用のソフトウェア KAVX9902-I

詳細トレースログ情報のログファイルの調査は,次の手順で行ってください。

詳細トレースログ情報を調査するには:

  1. テキストエディタを使用して,異常が発生した時刻付近で「ER」というキーワードを検索します。
    バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合,drmsqlbackupコマンドを実行して生成した詳細トレースログ情報は,時系列に記録されない場合があるので,注意してください。
  2. 異常が発生した処理を確認します。
    どのような処理(システムコール)で異常が発生したかを確認してください。
  3. 要因を表すメッセージの内容に従って対処します。
    詳細トレースログ情報を調査しても,トラブルの原因が解明できない場合やトラブルが解消されない場合は,採取した資料をまとめて,製品の購入先に連絡してください。

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