Replication Manager Application Agent CLI ユーザーズガイド

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7.3.4 ストレージグループをテープからリストアする

テープへバックアップしたデータをリストアし,ストレージグループをリカバリする例について説明します。この例では,いったんテープのデータを副ボリュームにリストアし,再同期することで副ボリュームを正ボリュームへリストア(リカバリ)します。オペレーションIDとして,「Operation_A」を使用します。

VSSを使用してバックアップしたデータをリストアする場合には,バックアップサーバでProtection Managerサービスが稼働している必要があります。

ストレージグループをリストアするには:

  1. バックアップデータのバックアップIDを確認します。
    テープから副ボリュームへのリストアに使用するバックアップデータのバックアップIDを確認します。バックアップIDを確認するには,バックアップサーバでdrmtapecatコマンドを実行します。
    BKServer >drmtapecat -hostname DBServer -l
    BACKUP-ID  ORIGINAL-ID HOSTNAME   BACKUP-OBJECT INSTANCE SNAPSHOT TIME       EXPIRATION TIME BACKUP-MEDIA
    0000000002 0000000001  DBServer MSEXCHANGE    -        2003/06/01 17:45:36 PERMANENT       MEDIA1
    :
    :
    なお,リストアコマンド実行時に-targetオプションを指定して,特定のインフォメーションストアをリストアする場合には,リストア対象を確認する必要があります。この場合,drmtapecatコマンドに次のオプションを指定して実行します。
    • -o MSEXCHANGE
    • -backup_id <バックアップID>
  2. バックアップしたデータをテープから副ボリュームへリストアします。
    リストアするには,バックアップサーバでEX_DRM_TAPE_RESTOREを実行します。
    BKServer > EX_DRM_TAPE_RESTORE Operation_A -backup_id 0000000002
  3. バックアップ情報を一時ファイルへエクスポートします。
    副ボリュームから正ボリュームへリストアするには,テープから副ボリュームへのリストア操作に関するバックアップ情報を,データベースサーバにコピーする必要があります。EX_DRM_DB_EXPORTを実行し,バックアップ情報を拡張コマンド用一時ディレクトリの一時ファイルへエクスポートします。
    BKServer > EX_DRM_DB_EXPORT Operation_A
  4. 一時ファイルをデータベースサーバで受け取ります。
    データベースサーバでEX_DRM_FTP_GETを実行し,バックアップサーバの一時ファイルを一括してデータベースサーバで受け取ります。ここでは,FTPサーバにログオンするために使用するユーザーIDを「admin」,パスワードを「password」とします。一時ファイルは,データベースサーバの拡張コマンド用一時ディレクトリに格納されます。
    DBServer > EX_DRM_FTP_GET Operation_A -server BKServer -user admin -password password
  5. バックアップサーバから転送した一時ファイルをデータベースサーバのバックアップカタログへインポートします。
    バックアップサーバから転送した一時ファイルを,データベースサーバのバックアップカタログへインポートします。一時ファイルをインポートするには,データベースサーバでEX_DRM_DB_IMPORTを実行します。
    DBServer >EX_DRM_DB_IMPORT Operation_A
  6. 副ボリュームのデータを正ボリュームへリストアします。
    正ボリュームと副ボリュームを再同期することでリストアします。リストアするには,データベースサーバでEX_DRM_EXG_RESTOREを実行します。
    DBServer > EX_DRM_EXG_RESTORE Operation_A -resync -recovery

補足説明(Exchange Server 2007の場合)
VSSを使用してバックアップを実行した場合,インフォメーションストア単位でリストアできます。インフォメーションストア単位でリストアするには,-targetオプションにインフォメーションストア名を指定します。
副ボリュームから正ボリュームへのリストア直前の,drmexgcatコマンドの実行例を次に示します。
DBServer > drmexgcat -target STORAGE_1
STORAGEGROUP: EXG01
BACKUP-ID: 0000000002  BACKUP-MODE: VSS  STORAGEGROUP: STR1  ORIGINAL-ID: 0000000002
START-TIME: 2011/02/18 14:48:19  END-TIME: 2011/02/18 14:58:43  HOSTNAME: EVS1
T OBJECT         INFORMATIONSTORE   FILE               FS   DG   DEVICE      COPY-GROUP    
M MAILBOXSTORE   MAILBOX1(STORAGE_1)               N:\data\mail.edb   N:   -    Harddisk2   EXG,EXG_001   
- -              -                  -                  -    -    -           EXG,EXG_001   
T TRANSACT       -                  M:\log\E01*.log    M:   -    Harddisk1   EXG,EXG_000   
- -              -                  -                  -    -    -           EXG,EXG_000   
C CHECKPOINT     -                  M:\log\E01.chk     M:   -    Harddisk1   EXG,EXG_000   
上記のようなバックアップデータがある場合に,ストレージグループ「STORAGE_1」に属するインフォメーションストア「MAILBOX1」だけをリストアするときの実行例を次に示します。
DBServer > EX_DRM_EXG_RESTORE Operation_A -resync -recovery -target STORAGE_1\MAILBOX1
なお,インフォメーションストア単位でリストアするには,-recoveryオプションを指定してロールフォワードを実行する必要があります。ロールフォワードについては,「7.5 トランザクションログを使用してリストアする(ロールフォワード)」を参照してください。

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