Replication Manager Application Agent CLI ユーザーズガイド
- この項の構成
- (1) テープからリストアするときの注意事項
- (2) ロールフォワードによる復元をするときの注意事項
- (3) VSSバックアップで取得したデータをリストアするときの注意事項
drmmediarestoreコマンド,または拡張コマンドのEX_DRM_TAPE_RESTOREコマンドで,Exchangeデータベースをリストアする場合,副ボリューム上に残っているExchange Serverのトランザクションログファイルを削除する必要があります。バックアップサーバ上で,次の手順に従ってトランザクションログファイルを削除してください。なお,テープバックアップ管理用のソフトウェアにNetBackupを適用している場合に,-rawオプションを使用してテープバックアップをしたときは,次の手順を実行する必要はありません。
- drmtapecatコマンドに-o MSEXCHANGEオプションを指定して実行し,リストアするテープバックアップのバックアップID,およびExchangeデータベースのトランザクションログファイルを格納したフォルダの絶対パスを確認します。
- リストア対象のバックアップIDでバックアップされている,すべてのExchangeデータベースについて,トランザクションログファイルを格納したフォルダの絶対パスを確認する必要があります。
- drmmountコマンドを使用して,副ボリュームをマウントします。このときに使用するバックアップIDは,手順1で特定したバックアップIDを使用します。
- 手順1で特定したトランザクションログファイルの格納されているフォルダを確認し,フォルダに存在するファイルを確認します。なお,drmmountコマンドで副ボリュームをマウントしたときに,バックアップ時とは異なるドライブ文字が割り当てられることがあります。そのときは,手順1で確認したトランザクションログファイルのドライブ文字を,drmmountコマンドで割り当てられたドライブ文字に読み替えてください。
- 手順4で表示したフォルダに拡張子が.logのファイルがある場合は,それらをすべて削除します。
- 手順3と手順4を,バックアップされているExchangeデータベースすべてに対して実行します。
- drmumountコマンドを使用して,副ボリュームをアンマウントします。このときに使用するバックアップIDは,手順1で使用したものと同一のIDです。
- ロールフォワードによる復元をするリストアを実行する場合は,ESEUTILユーティリティでトランザクションログの連続性が保たれていることを確認してください。トランザクションログが不足している場合,エラーメッセージ(KAVX-0006,DRM-10434)が出力されて処理が終了することがあります。次の方法で状態を回復してください。
なお,ESEUTILユーティリティの使用方法については,Microsoft社が提供するドキュメントを参照してください。
- 不足しているトランザクションログファイルのコピーがある場合,該当するトランザクションログファイルをトランザクションログファイルの格納フォルダに戻してください。
- 不足しているトランザクションログファイルのコピーがない場合,不足が検出されたトランザクションログファイルより古いトランザクションログファイルをすべて削除してください。
- ロールフォワードによる復元をするリストアで,トランザクションログが不足しているとエラーメッセージ(KAVX1510-EまたはKAVX1703-E)が出力されます。drmexgbackupコマンドの-transact_log_delオプションでトランザクションログを削除した場合,その時点よりも前に取得したバックアップによるロールフォワードは行えません。
ロールフォワードによる復元をするリストアで,復元するExchangeデータベースに,1,008個を超えるトランザクションログファイルがある場合,drmexgrestoreコマンドを実行すると,ロールフォワードは完了しますが,インフォメーションストアがマウントされません。この場合は,KAVX1510-Eのメッセージが出力されます。このメッセージの詳細については,マニュアル「Hitachi Command Suite メッセージ」を参照してください。
(3) VSSバックアップで取得したデータをリストアするときの注意事項
- VSSバックアップで取得したデータをリストアしている間は,クラスタアドミニストレーター画面の物理ディスクリソースのプロパティを開かないでください。プロパティを開いた場合,リストアに失敗する場合があります。
- リストアに失敗した場合,トランザクションログファイルの格納フォルダにEnnrestore.envファイルが残ることがあります。Ennrestore.envファイルが存在する場合,Ennrestore.envファイルを削除してからリストアを再度実行してください。Ennrestore.envファイルを削除しないでリストアを再度実行した場合,エラーメッセージ(KAVX0006-E,DRM-10434)が出力されて処理が終了することがあります。またEnnrestore.envファイルが存在する状態でバックアップを実行したあとにポイントインタイムリストアする場合も,同様にリストアに失敗することがあります。この場合はEnnrestore.envファイルが存在しないことを確認してからバックアップを実行してください。
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