Replication Manager Application Agent CLI ユーザーズガイド

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3.5.3 相互待機型のクラスタ構成の場合(Active-Active)

相互待機型(Active-Active)のクラスタ構成の場合,ディクショナリマップファイルは,仮想サーバごとに作成する必要があります。また,ディクショナリマップファイルはどちらかのサーバに障害が発生した場合に備えて,両方のサーバが参照できる共有ディレクトリに作成する必要があります。相互待機型(Active-Active)のクラスタ構成でのディクショナリマップファイルの作成例について,次の図に示します。

図3-8 相互待機型(Active-Active)のクラスタ構成でのディクショナリマップファイルの作成例

[図]

相互待機型(Active-Active)のクラスタ構成の場合にディクショナリマップファイルを作成するには:

  1. ディクショナリマップファイルおよびバックアップカタログの格納先を設定します。
    クラスタを構成する2つのサーバそれぞれのApplication Agentの構成定義ファイル(init.conf)に「DRM_DB_PATH=<共有ディスク上のディレクトリ名>;<仮想サーバ名>」を仮想サーバの分だけ追加します。次のことに注意してください。
    • init.confの最後の行に追加する。
    • 「共有ディスク」には「仮想サーバ名」のクラスタリソースを指定する。
    • 「共有ディスク」にはバックアップ対象のボリュームとは別の共有ディスクを指定する。バックアップ対象のペアボリュームを構成した共有ディスクは指定しない。
    • 「<共有ディスク上のディレクトリ名>;<仮想サーバ名>」の後ろには必ず改行コードを入れる。
    • 拡張コマンドは運用時に一時ディレクトリを自動生成する。自動生成する場所はディクショナリマップファイル格納ディレクトリと同じ階層のディレクトリとなる。クラスタ構成で拡張コマンドを使用する場合,拡張コマンドが一時ディレクトリを共有できるように,ディクショナリマップファイル格納ディレクトリは共有ディスク上に設定する必要がある。
    • ディレクトリ名は絶対パスで指定する。

    注意事項
    バックアップ対象がExchangeデータベースの場合,DRM_DB_PATHの仮想サーバ名にはExchange仮想サーバ名を指定してください。また,構成定義ファイル(init.conf)には,クラスタ構成に含まれるすべてのExchange仮想サーバに対して,Exchange仮想サーバの数だけDRM_DB_PATHを追加してください。
    Application Agentの構成定義ファイル(init.conf)の指定例を次に示します。
    DRM_DB_PATH=J:\PTM;VHOST1
    DRM_DB_PATH=K:\PTM;VHOST2
  2. それぞれの共有ディスクにディクショナリマップファイルおよびバックアップカタログを作成します。
    クラスタを構成する2つのサーバで,仮想サーバをActive状態にしてdrmdbsetupユーティリティを実行します。
    drmdbsetupユーティリティを実行する前に,環境変数DRM_HOSTNAMEに仮想サーバ名を設定しておく必要があります。仮想サーバ名を指定しないと,共有ディスクにディクショナリマップファイルが作成されないで,デフォルトのディクショナリマップファイル格納ディレクトリに作成されてしまい,Application Agentのクラスタ設定が有効になりませんのでご注意ください。
    バックアップ対象がExchangeデータベースの場合,仮想サーバ名にはExchange仮想サーバ名を設定してください。
    drmdbsetupユーティリティを実行するには,次のように指定します。
    PROMPT> set DRM_HOSTNAME=VHOST1
    PROMPT> <Application Agentのインストール先>\DRM\bin\util\drmdbsetup -i
    PROMPT> set DRM_HOSTNAME=VHOST2
    PROMPT> <Application Agentのインストール先>\DRM\bin\util\drmdbsetup -i
    ディクショナリマップファイルおよびバックアップカタログが作成されると,次のメッセージが表示されます。
    All data files were created.

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