Replication Manager Application Agent CLI ユーザーズガイド
Windows Server Failover Clusteringを使用したクラスタ環境で,クラスタリソースがオンライン状態でのリストアを有効にするかどうかを,次のパラメーターで指定できます。
表3-9 init.confのパラメーター(クラスタリソースがオンライン状態でのリストアの設定)
パラメーター 説明 設定できる値
(デフォルト値)CLU_MSCS_RESTORE リストアコマンド実行時にクラスタリソースがオンライン状態でのリストアをする場合にはONLINEを設定します。値が設定されていない場合,またはOFFLINEが設定されている場合はクラスタリソースがオフライン状態でのリストアとなります。 ONLINEまたはOFFLINE
(OFFLINE)CLU_MSCS_RESTORE_RETRY_TIME
- リストア処理の内部でクラスタディスクをメンテナンスモードに変更したことを確認するためのリトライ回数の最大値を設定します。
- 通常はデフォルト値のままで問題ありません。リストア処理がエラーメッセージKAVX0089-Eで失敗する場合に変更してください。
- 0を設定した場合,クラスタディスクをメンテナンスモードに変更したことが確認できるまでリトライし続けます。
- CLU_MSCS_RESTOREパラメーターが「ONLINE」で,OSがWindows Server 2012以降の場合に有効です。
0~3600
(18)CLU_MSCS_RESTORE_RETRY_WAIT
- リストア処理の内部でクラスタディスクをメンテナンスモードに変更したことを確認するためのリトライ間隔の秒数を設定します。
- 通常はデフォルト値のままで問題ありません。リストア処理がエラーメッセージKAVX0089-Eで失敗する場合に変更してください。
- CLU_MSCS_RESTOREパラメーターが「ONLINE」で,OSがWindows Server 2012以降の場合に有効です。
0~3600
(10)クラスタ構成の場合は,リストアを実行する前に,リストア対象のクラスタディスク(Aとする)のメンテナンスモードをオフにしてください。また,そのクラスタディスク(A)がディレクトリマウントされている場合は,次に該当するクラスタディスクのメンテナンスモードもオフにしてください。※
- 前述のクラスタディスク(A)がマウントされているディレクトリマウントポイントの上位ディレクトリにマウントされているクラスタディスク
- 前述のクラスタディスク(A)がマウントされているディレクトリマウントポイントのドライブにマウントされているクラスタディスク
- 注※
- Windowsが,メンテナンスモードがオンになっているクラスタディスクをクラスタ化されていないディスクとして扱い,エラーを検知する場合があるためです。
このパラメーターとクラスタリソースの状態の関係を,バックアップ対象ごとに次に説明します。
- ファイルシステム
Windows Server Failover Clustering環境のクラスタグループ内のボリュームに対して,クラスタリソースがオンライン状態でのリストアができます。
ファイルシステムの場合のクラスタリソースの状態を次の表に示します。表3-10 CLU_MSCS_RESTOREパラメーターとクラスタリソースの状態(ファイルシステム)
クラスタ種別 CLU_MSCS_RESTORE リストア対象 クラスタリソースの状態 Windows Server Failover Clustering OFFLINE ○ オフライン ONLINE ○ オンライン
- (凡例)
- ○:リストアできる。
- SQL Serverデータベース
Windows Server Failover Clustering環境のユーザーデータベースに対して,クラスタリソースがオンライン状態でのリストアができます。リストア対象にシステムデータベース(master,model,msdb,distribution)が含まれる場合,SQL Serverのサービスをいったん停止するため,クラスタリソースがオフライン状態でのリストアとなります。
SQL Serverデータベースの場合のクラスタリソースの状態を次の表に示します。
- <リストアオプションとして-resyncを指定した場合>
表3-11 CLU_MSCS_RESTOREパラメーターとクラスタリソースの状態(SQL Serverデータベース1)
クラスタ種別 CLU_MSCS_RESTORE リストア対象 クラスタリソースの状態 S U S+U Windows Server Failover Clustering OFFLINE ○ ○ ○ オフライン ONLINE ○ ○ ○ オンライン※ - (凡例)
- ○:リストアできる。
- S:システムデータベース
- U:ユーザーデータベース
- 注※
- リストア対象のデータベースにシステムデータベースが含まれている場合,CLU_MSCS_RESTOREパラメーターのONLINE設定は無視され,リストア対象となるインスタンスを管理するクラスタリソースをオフライン状態にします。
- <リストアオプションとして-no_resyncを指定した場合>
表3-12 CLU_MSCS_RESTOREパラメーターとクラスタリソースの状態(SQL Serverデータベース2)
クラスタ種別 CLU_MSCS_RESTORE リストア対象 クラスタリソースの状態
(クラスタ制御)S U S+U Windows Server Failover Clustering OFFLINE ○ ○ ○ なし※ ONLINE ○ ○ ○ なし※ - (凡例)
- ○:リストアできる。
- S:システムデータベース
- U:ユーザーデータベース
- 注※
- リストア対象のデータベースにシステムデータベースが含まれている場合,SQL Serverサービスのクラスタリソースだけをオフライン状態にします。
- Exchangeデータベース
Windows Server Failover Clustering環境のデータベースに対して,すべてのバックアップモードで取得したバックアップデータを,クラスタリソースがオンライン状態でリストアできます。
Exchangeデータベースの場合のクラスタリソースの状態を次の表に示します。表3-13 CLU_MSCS_RESTOREパラメーターとクラスタリソースの状態(Exchangeデータベース)
クラスタ種別 CLU_MSCS_RESTORE リストア対象 クラスタリソースの状態 Windows Server Failover Clustering OFFLINE ○ オフライン ONLINE ○ オンライン
- (凡例)
- ○:リストアできる。
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