Replication Manager Application Agent CLI ユーザーズガイド
Application Agentは正ボリュームに対して複数の副ボリュームを持ち,副ボリュームの世代管理ができます。
バックアップ先となる副ボリュームは,Application Agentが自動的に選択する方法と,ユーザーが選択する方法があります。Application Agentが自動的に選択する方法は,ストレージシステム内のボリューム複製機能を使用する場合だけ使用できます。ユーザーがバックアップ先となる副ボリュームを選択する場合は,「世代識別名」を使用します。世代識別名は次の形式で,Application Agentが生成します。ユーザーはバックアップ時に,この世代識別名を指定します。
世代識別名=local_MU#またはremote_MU#
世代識別名のそれぞれの項目について説明します。
- local
- ストレージシステム内のボリューム複製機能を使用している場合
- remote
- ストレージシステム間のボリューム複製機能を使用している場合
- MU#
- RAID Managerの構成定義ファイル(horcm<n>.conf)で定義したMU#です。
例えば,TrueCopyの副ボリュームにバックアップする場合,世代識別名は「remote_0」になります。
複数世代のバックアップの例を次の図に示します。この例では,世代1から世代3までを副ボリューム1から副ボリューム3にバックアップして,世代4以降は再び副ボリューム1からバックアップしていきます。
通常Application Agentは,バックアップ先の副ボリュームを自動的に決定してバックアップしていきますが,Application Agentのコマンドを使用することによって,特定の副ボリュームの内容を保持(ロック)し,そのほかの副ボリュームだけを利用してバックアップを継続することもできます。
特定のコピーグループをロックした場合の複数世代のバックアップを次の図に示します。この例では,世代1を取得後,世代1のコピーグループをロックし,世代1のバックアップ内容を保持します。そのため,世代4以降は,残りの副ボリューム(副ボリューム2と副ボリューム3)でバックアップされます。
複数世代の運用の場合,どの世代のリストアをしても,バックアップで使う副ボリュームの順番は変わりません。
Application Agentで管理できる世代数は,ボリューム複製機能によって異なります。世代の数が異なるだけで,バックアップやリストアの動作は同じです。
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