Replication Manager ユーザーズガイド
コピーグループまたはスナップショットグループは,多数のコピーペアを管理するためにコピーペアをグループ化したものです。同じ業務や同じ用途に使用するボリュームのペアをグループ化しておくと,そのグループ内のコピーペアを一括して操作できます。例えば,コピーペア状態の変更などの操作をコピーグループまたはスナップショットグループに対して実行すると,そのグループ内のコピーペアの状態を一斉に変更できます。
コピーグループの場合,すべてのコピー種別のコピーペアを登録できます。コピーグループの情報は構成定義ファイルに定義されます。
スナップショットグループの場合,Thin Imageのコピーペアだけ登録できます。スナップショットグループの情報はストレージシステム上に直接定義されるため,構成定義ファイルを指定する必要がありません。Replication Managerでは,副ボリュームにV-VOL(Thin Imageプールから作成した仮想ボリューム)を指定したコピーペアの運用をサポートしています。副ボリュームにDPボリュームを指定したコピーペア(カスケード構成に対応したコピーペア)が含まれるスナップショットグループに対する操作は,Storage NavigatorやRAID Managerで実行してください。
マルチターゲット構成の場合,コピーグループでは64世代までのコピーペアを定義できます。スナップショットグループの場合は,65世代以上のコピーペアを定義できます。
コピーグループで定義されたコピーペアをスナップショットグループで管理したい場合は,コピーグループを削除したあとでスナップショットグループを作成する必要があります。
メインフレーム系コピーペアは,複製時にデータの一貫性を維持するために2種類のコピーグループにまとめることができます。コピーグループはコンテナを作成しなくても定義できますが,この場合,データの一貫性はコピーグループごとに維持されます。コンテナを含むコピーグループも定義できますが,この場合,各コンテナは複数のコピーグループで構成されます。後者の場合,データの一貫性はコンテナごとに維持されます。利用できるコピーグループとコンテナの組み合わせについては,「5.7.5 サポートするコピーグループおよびコンテナの組み合わせ(メインフレーム系システム)」を参照してください。
また,メインフレーム系システムでコンシステンシーグループやジャーナルグループを,任意の非同期コピーペアに対して設定できます。
メインフレーム系システムでコピーペア構成定義ウィザードを使用してペアグループをコピーグループに関連付ける時に,コピーペアのコンシステンシーグループID(CTGID)やジャーナルグループID(JNLGID)を割り当てたり,EXCTGオプションを指定したりできます。
コンシステンシーグループIDやジャーナルグループIDはストレージシステム間で独立しています。Replication Managerは新規コピーグループまたはスナップショットグループのストレージシステムが元のコピーグループまたはスナップショットグループのストレージシステムと異なる場合に,ストレージシステムに新規のコンシステンシーグループIDを割り当てます。コンシステンシーグループIDやジャーナルグループIDを変更するには,コピーペアを削除してから再度作成する必要があります。
EXCTGオプションを指定すると,Universal Replicatorのコピーグループ内で複数のジャーナルグループID間の一貫性を維持できます。
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