Tuning Manager - Agents

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11.2.2 稼働性能情報ファイルの管理(Tuning Manager API使用時)

Storeデータベースで運用している場合,Tuning Manager APIで使用できるパフォーマンスデータは,HTM - Agentsがファイルとして保持します。このファイルを「稼働性能情報ファイル」と呼びます。

稼働性能情報ファイルでは次のことができます。

注意
  • 一定期間(保持期間)を超えて保持している稼働性能情報ファイルは自動的に削除します。
  • Tuning Manager APIをhtmrestctrlコマンドで無効化した場合は,パフォーマンスデータも稼働性能情報ファイルとして保持しません。なお,Agentインスタンス稼働中でも,コマンドを使用した無効化ができます。
    htmrestctrlコマンドについての詳細は,「18.2.9 htmrestctrl」を参照してください。
この項の構成
(1) 稼働性能情報ファイルの出力先を変更する
(2) 稼働性能情報ファイルへの出力対象レコードを指定する
(3) 稼働性能情報ファイルの保持期間を変更する

(1) 稼働性能情報ファイルの出力先を変更する

Storeデータベースで運用している場合,稼働性能情報ファイル(restdata)の出力先は,次の定義ファイルを編集して変更できます。

編集方法には,同一ホスト上の全インスタンスを一括変更する方法と,インスタンスごとに変更する方法があります。どちらも変更した場合は,インスタンスごとに変更する方法で設定した出力先になります。

なお,デフォルトの出力先は,次のとおりです。

インストール先ディレクトリ/agtx/agent/インスタンス名

注※
x」には,PFM - Agent のプロダクトID が入ります。プロダクトID については,「付録H. 識別子一覧」を参照してください。

編集方法については,次の個所を参照してください。

同一ホスト上の全インスタンスを一括変更する

同一ホスト上の全インスタンスの稼働性能情報ファイル(restdata)の出力先を一括で変更する方法を,次に説明します。

  1. 次のコマンドを実行し,Tuning Manager Agent REST API コンポーネント,PFM - Manager,およびPFM - Agentのサービスを停止します。
    インストール先ディレクトリ/htnm/bin/htmsrv stop -all
  2. 次のプロパティファイル(apidataglobalconfig.ini)を編集します。
    インストール先ディレクトリ/htnm/agent/config/apidataglobalconfig.ini
    apidataglobalconfig.iniファイルの編集は,[API Data Setting]セクションのCommon Management Directoryの値に,新しい出力先を絶対パスで指定します。
    apidataglobalconfig.iniファイルをUTFで保存する場合は,BOM(byte order mark)が付与されないように保存してください。
    なお,パスは,存在している80バイト以下のフォルダとし,次の書式で定義し,ファイルの末尾には改行をいれてください。
    [API Data Setting]
    Common Management Directory=新しい出力先の絶対パス
  3. 手順2で指定したディレクトリ配下に,次のディレクトリを作成します。
    手順2で指定したディレクトリ/agtx/agent/インスタンス名
  4. 手順3で作成したディレクトリ配下に,稼働性能情報ファイル(restdata)を移動します。
    移動元:
    手順2での指定前ディレクトリ/agtx/agent/インスタンス名/restdata
    移動先:
    手順2での指定後ディレクトリ/agtx/agent/インスタンス名/restdata
  5. 次のコマンドを実行し,Tuning Manager Agent REST API コンポーネント,PFM - Manager,およびPFM - Agentのサービスを起動します。
    インストール先ディレクトリ/htnm/bin/htmsrv start -all

注※
「x 」には,PFM - Agent のプロダクトID が入ります。プロダクトID については,「付録H. 識別子一覧」を参照してください。

インスタンス単位に変更する

インスタンスごとに稼働性能情報ファイル(restdata)の出力先を変更する方法を,次に説明します。

  1. jpcspm stopjpcstop)コマンドを実行して,ファイルの出力先を個別に変更するインスタンスを停止します。
    jpcspm stopjpcstop)コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/ Performance Management リファレンス」を参照してください。
  2. 次のコマンドを実行して,Tuning Manager Agent REST API コンポーネントのサービス(Tuning Manager - Agent REST Web Service およびTuning Manager - Agent REST Application Service)を停止します。
    インストール先ディレクトリ/htnm/bin/htmsrv stop -webservice
  3. 次のプロパティファイル(jpcagt.ini)を編集します。
    インストール先ディレクトリ※1/agtx※2/agent/インスタンス名/jpcagt.ini
    jpcagt.iniファイルの編集は,[API Data Instance Setting]セクションのManagement Directoryの値に,新しい出力先を絶対パスで指定します。
    指定する際は,稼働性能情報ファイル(restdata)まで指定します。
    jpcagt.iniファイルをUTFで保存する場合は,BOM(byte order mark)が付与されないように保存してください。
    なお,パスは,存在している128バイト以下のフォルダとし,次の書式で定義し,ファイルの末尾には改行をいれてください。
    [API Data Instance Setting]
    Management Directory=新しい出力先の絶対パス
  4. 変更前のディレクトリにある稼働性能情報ファイル(restdata)を,手順3で指定したディレクトリに移動します。
  5. 次のコマンドを実行して,Tuning Manager Agent REST API コンポーネントのサービスを起動します。
    インストール先ディレクトリ/htnm/bin/htmsrv start -webservice
  6. jpcspm startjpcstart)コマンドを実行して,ファイルの出力先を個別に変更したインスタンスを起動します。
    jpcspm startjpcstart)コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/ Performance Management リファレンス」を参照してください。

注※1
論理ホスト運用の場合は,「インストール先ディレクトリ」を「環境ディレクトリ/jp1pc」に読み替えてください。

注※2
「x 」には,PFM - Agent のプロダクトID が入ります。プロダクトID については,「付録H. 識別子一覧」を参照してください。

(2) 稼働性能情報ファイルへの出力対象レコードを指定する

Storeデータベースで運用している場合,稼働性能情報ファイルへの出力対象レコードは,Performance ReporterのGUIを使ってインスタンスごとに指定します。指定した内容は,サービス稼働中でもすぐに反映されます。

なお,デフォルトの出力対象レコードは,APIの利用を有効化しているエージェントが定期収集しているレコードすべてです。

Performance ReporterのGUIを使って指定する方法については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager 運用管理ガイド」の稼働性能情報ファイルへの出力に関する設定について記載している個所を参照してください。

また,Performance ReporterのGUIを使って,プロパティの一括配布もできます。

プロパティの一括配布については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager 運用管理ガイド」のエージェント固有のプロパティの一括配布について記載している個所を参照してください。

(3) 稼働性能情報ファイルの保持期間を変更する

Storeデータベースで運用している場合,稼働性能情報ファイルの保持期間は,Performance ReporterのGUIを使ってインスタンスごとに指定します。指定した内容は,サービス稼働中でもすぐに反映されます。

なお,デフォルトの保持期間は,48時間です。

Performance ReporterのGUIを使って指定する方法については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager 運用管理ガイド」の稼働性能情報ファイルへの出力に関する設定について記載している個所を参照してください。

また,Performance ReporterのGUIを使って,プロパティの一括配布もできます。

プロパティの一括配布については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager 運用管理ガイド」のエージェント固有のプロパティの一括配布について記載している個所を参照してください。

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