Tuning Manager - Agents

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2.2.2 インストールの前に

HTM - Storage Mapping Agentをインストールする前に確認しておくことを説明します。

この項の構成
(1) 前提OS
(2) インストールする環境の状態について
(3) 監視対象ストレージシステム
(4) ネットワークの環境設定
(5) インストールに必要なOSユーザー権限について
(6) 前提プログラム
(7) クラスタシステムでのインストールとセットアップについて
(8) 仮想化システムでのインストールとセットアップについて
(9) インストール済みのHTM - Storage Mapping Agentのバージョンを確認する
(10) セキュリティ関連プログラムの有無を確認する
(11) 障害発生時の資料採取の準備
(12) 注意事項

(1) 前提OS

HTM - Storage Mapping Agentの前提OSについては,「ソフトウェア添付資料」の適用OSについて説明している個所を参照してください。

(2) インストールする環境の状態について

HTM - Storage Mapping Agentをインストールするホストに,Tuning Manager serverおよびほかのHTM - Agents製品がインストールされている場合は,それらすべての製品のバージョンがv8.5以降であることを確認してください。v8.5より前の製品がインストールされている場合は,v8.5以降にアップグレードしてください。

(3) 監視対象ストレージシステム

HTM - Storage Mapping Agentの監視対象ストレージシステムを次の表に示します。

表2-4 監視対象ストレージシステム(Windowsの場合(HTM - Storage Mapping Agent))

製品名称
Hitachi AMSシリーズ
  • Hitachi AMS200
  • Hitachi AMS500
Hitachi AMS1000
BR150
Hitachi WMSシリーズ Hitachi WMS100
BR50
Hitachi AMS2000シリーズ
  • Hitachi AMS2100(H/W Rev. 0100)
  • Hitachi AMS2300(H/W Rev. 0100)
  • BR1600
Hitachi AMS2500(H/W Rev. 0100)
  • Hitachi AMS2100(H/W Rev. 0200)
  • Hitachi AMS2300(H/W Rev. 0200)
  • Hitachi AMS2500(H/W Rev. 0200)
  • BR1600S
  • BR1600E
Hitachi AMS2010
Hitachi SMSシリーズ Hitachi SMS100
HUS100シリーズ
  • HUS150
  • HUS130
  • HUS110
  • BR1650E
  • BR1650S
Hitachi USP
  • Hitachi USP100
  • Hitachi USP600
  • Hitachi USP1100
Hitachi NSC55
SANRISE Hシリーズ H12000
H10000
Universal Storage Platform V/VMシリーズ
  • USP V
  • USP VM
  • H24000
  • H20000
Virtual Storage Platformシリーズ
  • VSP
  • VP9500
VSP 5000 シリーズ
  • VSP 5100
  • VSP 5500
  • VSP 5100H
  • VSP 5500H
VSP G1000
  • VSP G1000
  • VX7
VSP G1500
VSP F1500
HUS VM
VSP E990
VSP Gx00モデル
  • VSP G900
  • VSP G800
  • VSP G700
  • VSP G600
  • VSP G400
  • VSP G370
  • VSP G350
  • VSP G200
  • VSP G150
  • VSP G100
VSP Fx00モデル
  • VSP F900
  • VSP F800
  • VSP F700
  • VSP F600
  • VSP F400
  • VSP F370
  • VSP F350

(4) ネットワークの環境設定

Performance Managementが動作するためのネットワーク環境について説明します。

IPアドレスの設定

PFM - Agentのホストは,ホスト名でIPアドレスが解決できる環境を設定してください。IPアドレスを解決できない環境では,PFM - Agentは起動できません。

監視ホスト名(Performance Managementシステムのホスト名として使用する名前)には,実ホスト名またはエイリアス名を使用できます。

監視ホスト名の設定については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

ホスト名とIPアドレスは,次のどれかの方法で設定してください。

注意
  • 監視ホスト名は,ドメイン名を除いて指定してください。Performance Management は,DNS環境でも運用できますが,FQDN形式のホスト名には対応していません。
  • Name ServerサービスおよびStatus Serverサービスに設定するポート番号については,Performance Managementシステム内の全ホストで同じ番号にする必要があります。ほかのPerformance Managementのサービスについても運用での混乱を避けるため,ポート番号とサービス名は,Performance Managementシステム全体で統一させてください。
  • Performance Managementは,DHCPによる動的なIPアドレスが割り振られているホスト上では運用できません。Performance Managementを導入するすべてのホストに,固定のIPアドレスを設定してください。
  • 複数のLAN環境で使用する場合は,jpchostsファイルでIPアドレスを設定してください。詳細は,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
  • 名前解決を実施するホスト名のIPアドレスにループバックアドレスは設定できません。
  • hostsファイルにlocalhostとしてループバックアドレスの設定が必要です。
  • Performance Managementシステム上では,サーバのホスト名(hostnameコマンドの結果)または監視ホスト名設定機能で設定したエイリアス名をユニークにしてください。

Performance Managementでは,ネットワーク構成がIPv4環境だけでなくIPv6環境にも対応しています。そのため,IPv4環境とIPv6環境が混在するネットワーク構成でも,Performance Managementを運用できます。なお,Tuning Managerシリーズは,IPv6環境だけのネットワーク構成では運用できません。

IPv4環境とIPv6環境が混在するネットワーク構成でのPerformance Managementの運用については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,ネットワークの構成について説明している個所,およびインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

ポート番号の設定

Performance Managementプログラムのサービスは,デフォルトで次の表に示すポート番号が割り当てられています。これ以外のサービスまたはプログラムに対しては,サービスを起動するたびに,そのときシステムで使用されていないポート番号が自動的に割り当てられます。また,ファイアウォール環境で,Performance Managementを使用するときは,ポート番号を固定してください。ポート番号の固定の手順については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

表2-5 デフォルトのポート番号とPerformance Managementプログラムのサービス(Windowsの場合(HTM - Storage Mapping Agent))

機能 サービス名 パラメーター ポート番号 備考
サービス構成情報管理機能 Name Server jp1pcnsvr 22285 PFM - ManagerのName Serverサービスで使用されるポート番号。
Performance Managementのすべてのホストで設定される。
サービス状態管理機能 Status Server jp1pcstatsvr 22350 PFM - ManagerおよびPFM - BaseのStatus Serverサービスで使用されるポート番号。
PFM - ManagerおよびPFM - Baseがインストールされているホストで設定される。

これらのPFM - Agentが使用するポート番号で通信できるように,ネットワークを設定してください。

(5) インストールに必要なOSユーザー権限について

HTM - Storage Mapping Agentをインストールするときは,必ず,Administrators権限を持つアカウントで実行してください。

(6) 前提プログラム

HTM - Storage Mapping Agentを管理するためのプログラムおよびHTM - Storage Mapping Agentがサポートするファイルシステムについては,「ソフトウェア添付資料」の同一装置内前提ソフトウェアまたはシステム内前提ソフトウェアについて説明している個所を参照してください。また,仮想化システムで運用する場合に必要な製品およびマルチパス環境を監視する場合に必要な製品については,「ソフトウェア添付資料」の機能別/条件付前提ソフトウェアについて説明している個所を参照してください。

(7) クラスタシステムでのインストールとセットアップについて

HTM - Storage Mapping Agentは,クラスタシステムの実行系ノードおよび待機系ノードにインストールできます。ただし,論理ホスト上では運用できません。クラスタシステムでフェールオーバーが発生しても,各ノードのHTM - Storage Mapping Agentはフェールオーバーしません。物理ホスト上で個別に動作します。したがって,クラスタソフトへの登録は不要です。

クラスタシステムでのHTM - Storage Mapping Agentのインストール手順およびセットアップ手順は,非クラスタシステムの場合と同じです。インストール手順については「2.2.3 インストール手順」を,セットアップ手順については「3.2.1 HTM - Storage Mapping Agentのセットアップ手順」を参照してください。

注意
インストール先はローカルディスクです。共有ディスクにはインストールしないでください。

(8) 仮想化システムでのインストールとセットアップについて

仮想化システムでのHTM - Storage Mapping Agentのインストール手順およびセットアップ手順は,非仮想化システムの場合と同じです。インストール手順については「2.2.3 インストール手順」を,セットアップ手順については「3.2.1 HTM - Storage Mapping Agentのセットアップ手順」を参照してください。

ただし,ゲストOSのファイルシステムと論理デバイスのマッピング情報を収集するには,ゲストOSからSCSIコマンドなどでデバイスにアクセスできるように設定してください。設定方法については,各仮想化システムのマニュアルを参照してください。

(9) インストール済みのHTM - Storage Mapping Agentのバージョンを確認する

インストール済みのHTM - Storage Mapping Agentのバージョンを確認する方法について説明します。

Windows Server 2008およびWindows Server 2012の場合
HTM - Storage Mapping Agentのバージョンを[コントロールパネル]の[プログラムと機能]から確認できます。製品を選択して,[整理]-[レイアウト]-[詳細ペイン]または[詳細ウィンドウ]に表示される製品バージョンを確認してください。または,jpctminfoコマンドで確認してください。

jpctminfoコマンドは,実行ホストにインストールされたHTM - Storage Mapping Agentの製品情報を表示するコマンドです。このコマンドを使用すると,バージョンおよび修正パッチ履歴情報を確認できます。

コマンドの格納先フォルダを次に示します。

   インストール先フォルダ\tools\

HTM - Storage Mapping Agentのバージョンを確認したい場合,次のように指定してコマンドを実行します。

   jpctminfo agte

コマンドを実行すると,次の例のように,製品のバージョンが表示されます。

(例)

   PRODUCT  Hitachi Tuning Manager - Storage Mapping Agent
   VERSION  8.0.0-00(08-00-00)

また,修正パッチ履歴情報を付加して製品情報を表示したい場合,次のように-pオプションを指定してコマンドを実行します。

   jpctminfo agte -p

修正パッチがインストールされている場合,-pオプションを指定してコマンドを実行すると,次の例のように,修正パッチのバージョンとインストール日が表示されます。

(例)

   PRODUCT  Hitachi Tuning Manager - Storage Mapping Agent
   VERSION  8.0.0-02(08-00-02)
   PATCH    DATE
   080001   2014/05/31
   080002   2014/06/30

修正パッチがインストールされていない場合,-pオプションを指定してコマンドを実行すると,次の例のように,修正パッチのインストール履歴がないことを示すメッセージが表示されます。

(例)

   PRODUCT  Hitachi Tuning Manager - Storage Mapping Agent
   VERSION  8.0.0-00(08-00-00)
   KAVF24903-I 修正パッチの履歴情報はありません

(10) セキュリティ関連プログラムの有無を確認する

次に示すプログラムがインストールされていないかどうか確認してください。インストールされている場合,次の説明に従って対処してください。

(11) 障害発生時の資料採取の準備

トラブルが発生した場合にメモリーダンプ,クラッシュダンプ,ユーザーモードプロセスダンプなどが必要になることがあります。トラブル発生時にこれらのダンプを採取する場合は,あらかじめダンプが出力されるように設定してください。

Windows Server 2008またはWindows Server 2012の場合の設定方法

(12) 注意事項

ここでは,Performance Managementをインストールおよびセットアップするときの注意事項を説明します。

環境変数に関する注意事項

Performance Managementが使用しているため,JPC_HOSTNAMEを環境変数として設定しないでください。設定した場合は,Performance Managementが正しく動作しません。

同一ホストにPerformance Managementプログラムを複数インストール,セットアップするときの注意事項

Performance Managementは,同一ホストにPFM - ManagerとPFM - Agentをインストールすることもできます。その場合の注意事項を次に示します。

参考
システムの性能や信頼性を向上させるため,PFM - ManagerとPFM - Agentをそれぞれ別のホストで運用することをお勧めします。

バージョンアップの注意事項

古いバージョンのPFM - Agentからバージョンアップする場合の注意事項を次に示します。

なお,バージョンアップについての詳細は,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録を参照してください。

その他の注意事項

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