Tuning Manager ユーザーズガイド
発生頻度の集計対象には,前回の監視時刻範囲の情報が含まれます。監視時刻範囲を指定している場合の評価の事例を次に示します。
- エージェントのデータ収集間隔(Collection Interval):60(秒)
- 監視時刻範囲:9:00~21:00
- 発生頻度:3インターバル中2回超過
- 常には,アラートイベントを通知しない
- 一部のデータを評価する
監視時刻範囲内にしきい値の超過が2回発生している場合,異常または警告状態になります。この状態で監視時刻が終了すると,いったん正常状態に変化します。翌日の監視の開始時刻には,前日の終了時刻時点を含めた2インターバル分の監視エージェントの状態(この場合は異常または警告)が引き継がれます。このため,翌日の初回のインターバルでしきい値の超過が発生すると,3インターバル中に2回しきい値を超過する条件を満たすことになるため,異常または警告が発行されます。
この場合,次の表に示すようにアラートが発行されます。
日付 時刻 監視エージェントの状態 発行アラート 2日目9:00時点の判断対象 1日目
(前日)20:58 監視時刻範囲内 正常 - × 20:59 異常 - ○ 21:00 異常 異常アラート※1 ○ 21:01 監視時刻範囲外 評価されない 正常アラート※2 × 21:02 評価されない - × : 2日目 8:59 監視時刻範囲外 評価されない - × 9:00 監視時刻範囲内 異常 異常アラート※3 ○
- (凡例)
- -:アラート発行なし
- ×:判断対象外
- ○:判断対象
- 注※1
- 「3インターバル中に2回しきい値を超過」の条件を満たしたため,異常アラートが発行されます。
- 注※2
- 監視終了時刻になったため,正常アラートが発行されます。
- 注※3
- 前日の監視エージェントの状態を終了時刻時点を含めた2インターバル分引き継ぐため,「3インターバル中に2回しきい値を超過」の条件を満たすことになり,異常アラートが発行されます。
つまり,監視時刻範囲外の時間をまたがった場合でも,過去(m-1)回分+今回分(発生頻度n/mのとき)の監視エージェントの状態で,条件を満たしているかどうか判断されます。
All Rights Reserved. Copyright© 2014, 2020, Hitachi, Ltd.