Tuning Manager 運用管理ガイド

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6.1.7 仮想環境を監視するための運用手順

Device Managerが管理する仮想環境をTuning Manager serverで監視する場合の運用手順について説明します。なお,Device Managerの操作方法およびDevice Manager CLIの詳細については,Device Managerのマニュアルを参照してください。

注意
Tuning Manager serverでは,VMwareのVVolを使用している環境の分析には対応していないため,ここで示す運用手順を実行してもMain Consoleでは表示されない項目があります。
Tuning Manager serverでの表示上の制限については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager ユーザーズガイド」のTuning Managerシリーズを使用する上での制限事項について説明している章を参照してください。
この項の構成
(1) 仮想環境へのTuning Manager server導入手順
(2) 本番稼働後の性能問題発生時および構成変更時の運用手順
(3) 本番稼働後の容量情報監視時の運用手順
(4) 仮想化サーバを監視対象外にする手順

(1) 仮想環境へのTuning Manager server導入手順

仮想環境に接続されたホストに,Device ManagerおよびTuning Manager serverを導入する場合の環境構築手順を次に示します。

  1. Device Managerをインストールおよびセットアップします。
  2. Tuning Manager serverをインストールおよびセットアップします。
  3. Device ManagerのGUIまたはAddVirtualizationServerコマンドを使って,Device Managerに監視対象の仮想化サーバを登録します。
  4. Device ManagerのGUIまたはAddStorageArraysコマンドを使って,手順3で登録した仮想化サーバと接続関係を持っているがDevice Managerに未登録のストレージシステムを登録します。
  5. Tuning Manager serverを使って,手動でポーリングを実行します。
    Tuning Manager serverの[ポーリング設定]画面でDevice Managerがポーリング対象であることを確認して,手動でポーリングを実行します。
  6. Tuning Manager serverの画面に監視対象の仮想化サーバが表示されていることを確認します。
    Tuning Manager serverのリソースツリーからHypervisors以下を参照して,監視対象として追加した仮想化サーバが表示されることを確認します。

(2) 本番稼働後の性能問題発生時および構成変更時の運用手順

システムの本番稼働後に性能問題が発生した場合,特定したデータストアを構成するストレージシステムが要因であるかを切り分けたいときや,監視対象の仮想化サーバに構成変更があったときは,次の手順に従って,Device ManagerおよびTuning Manager serverが保持する構成情報を更新します。

  1. 性能問題が発生したストレージシステムの場合はDevice ManagerのGUIまたはRefreshStorageArraysコマンドを,構成変更のあった仮想化サーバの場合はDevice ManagerのGUIまたはRefreshVirtualizationServerコマンドを使って,リフレッシュを実行します。
    仮想化サーバのリフレッシュを実行した場合は,その仮想化サーバに接続されているストレージシステムのリフレッシュも実行してください。
  2. Tuning Manager serverを使って,手動でポーリングを実行します。
    Tuning Manager serverの[ポーリング設定]画面でDevice Managerがポーリング対象であることを確認して,手動でポーリングを実行します。ただし,前回のポーリング実行から1時間以上経過してから実行してください。
  3. Tuning Manager serverの画面に監視対象の仮想化サーバが表示されていることを確認します。
    Tuning Manager serverのリソースツリーからHypervisors以下を参照して,性能問題が発生したストレージシステムまたは構成変更のあった仮想化サーバが表示されていることを確認します。

注意
VMware ESXiで構築された仮想環境では,構成情報の報告について一部表示上の注意事項があります。詳細については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager ユーザーズガイド」のTuning Managerシリーズを使用する上での制限事項について説明している章を参照してください。

(3) 本番稼働後の容量情報監視時の運用手順

システムの本番稼働後に仮想環境での容量情報を監視する場合は,次の手順に従って,Device ManagerおよびTuning Manager serverが保持する容量情報を更新します。

  1. 容量情報を監視する対象の仮想化サーバのリフレッシュを実行します。
    Device ManagerのRefreshVirtualizationServerコマンドにオプションmode=Datastoreを指定して,Device Managerの管理する仮想化サーバのデータストアの容量情報だけを更新します。
    重要
    Device Managerのコマンドを実行する際,仮想環境から最新の容量情報を取得するために,あらかじめ仮想環境管理ソフトウェアで容量情報を最新にする操作が必要になることがあります。なお,無償版のVMware ESXiでデータストアの容量情報を監視する場合,別途VMwareの有償ライセンスを導入する必要があります。仮想環境管理ソフトウェアでの容量情報の更新操作については,仮想環境管理ソフトウェアのマニュアルを参照してください。
    定期的に容量情報を監視する場合には,Device ManagerのRefreshVirtualizationServerコマンドを実行するスクリプトを作成し,定期的に実行してください。ただし,Device Managerでのデータストアの容量情報の更新は1日に1回としてください。
  2. Tuning Manager serverを使って,手動でポーリングを実行します。
    Tuning Manager serverの[ポーリング設定]画面でDevice Managerがポーリング対象であることを確認して,手動でポーリングを実行します。ただし,前回のポーリング実行から1時間以上経過してから実行してください。
  3. Tuning Manager serverで容量情報を監視します。
    容量情報を監視するには,Tuning Manager serverのGUIまたはコマンドを使います。

    Tuning Manager serverのGUIを使う場合
    Tuning Manager serverのリソースツリーから仮想化サーバ,仮想マシンまたはデータストアを参照し,データストアの容量情報を確認します。

    Tuning Manager serverのコマンドを使う場合
    Tuning Manager serverのhtm-datastoresコマンドを使って,定期的にTuning Manager serverが監視するデータストアの容量情報を確認します。
    定期的に監視情報を取得するためには,Tuning Manager serverのhtm-datastoresコマンドを実行するスクリプトを作成し,定期的に実行してください。

(4) 仮想化サーバを監視対象外にする手順

監視対象の仮想化サーバをシステムの監視対象から外す場合,次の手順に従って,Device ManagerおよびTuning Manager serverが保持する構成情報を更新します。

  1. Device ManagerのGUIまたはDeleteHostコマンドを使って,仮想化サーバをDevice Managerの管理対象から外します。
  2. Tuning Manager serverを使って,手動でポーリングを実行します。
    Tuning Manager serverの[ポーリング設定]画面でDevice Managerがポーリング対象であることを確認して,手動でポーリングを実行します。ただし,前回のポーリング実行から1時間以上経過してから実行してください。
  3. Tuning Manager serverの画面に監視対象外とした仮想化サーバが表示されないことを確認します。
    Tuning Manager serverのリソースツリーからHypervisors以下を参照して,監視対象から外した仮想化サーバが表示されないことを確認します。

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