Hitachi Command Suite システム構成ガイド
警告バナーとは,Hitachi Command Suite製品のログイン画面に表示されるセキュリティメッセージ欄のことです。
Hitachi Command Suite製品では,ログイン時のセキュリティリスク対策として,任意のメッセージを警告バナーに表示できます。不正なアクセスを試みようとする第三者に対し,事前に警告を発することで,データの破壊や情報の漏洩などのリスクを軽減できます。
- この節の構成
- E.1.1 警告バナーに表示するメッセージの条件
- E.1.2 警告バナーに表示するメッセージの作成と登録
- E.1.3 警告バナーからのメッセージの削除
hcmds64bannerコマンドで警告バナーに表示するメッセージを登録する場合,文字数や文字コードに制限があります。
- HTMLタグを使って記載してください。フォント属性の変更や任意の位置での改行などの操作もできます。
HTMLタグの条件を次に示します。
- 任意の位置で改行する場合は,<BR>タグを使用してください。
- HTMLの構文で使用する文字(< > " ' &)を表示する場合は,HTMLのエスケープシーケンスを使用してください。例えば,ログイン画面にアンパサンド(&)を表示する場合は,HTMLファイルでは「&」と記述します。
- 使用できる最大文字数は1,000文字です(HTMLタグも文字数としてカウントされます)。
- 使用できる文字コードはUnicode(UTF-8)です。
Hitachi Command Suite製品の警告バナーに表示するメッセージは,テキストエディターなどを使って作成し,hcmds64bannerコマンドを実行して登録します。
Administrator 権限(Windowsの場合)またはroot(Linuxの場合)でのログイン
- テキストエディターなどを使い,メッセージを作成します。
英語(bannermsg.txt)と日本語(bannermsg_ja.txt)のメッセージのサンプルファイルが次の場所にあります。このサンプルファイルはインストールの際に上書きされてしまうので,利用する場合はコピーしたものを編集してください。
- Windowsの場合:
<Hitachi Command Suiteのインストールフォルダ>\Base64\sample\resource- Linuxの場合:
<Hitachi Command Suiteのインストールディレクトリ>/Base64/sample/resource
メッセージのひな形を次に示します。<center><b>警告</b></center> これは{会社名}のコンピュータシステムです。このコンピュータシステムは,承認を受けた人だけがその業務のためにのみ使用できます。承認を受けない人からのアクセスや使用があった場合,侵入者として刑事,民事,および行政上の訴訟を提起する場合があります。<br> 犯罪捜査を含む公の目的のために,このコンピュータシステムに対するすべてのアクセスの履歴は,責任者によって傍受,記録,読み取り,複写,および開示される場合があります。アクセスした人に関する私的な機密情報についても機密性とプライバシーの要件に従って暗号化され,アクセス履歴として記録されます。このシステムを使用する人は,承認を受けているかどうかに関係なく,上記の条件に同意したものとみなします。このシステムにおいてプライバシーの権利はありません。- hcmds64bannerコマンドを実行して,メッセージを登録します。
- Windowsの場合:
<Hitachi Command Suiteのインストールフォルダ>\Base64\bin\hcmds64banner /add /file <ファイル名>[/locale <ロケール名>]- Linuxの場合:
<Hitachi Command Suiteのインストールディレクトリ>/Base64/bin/hcmds64banner -add -file <ファイル名>[-locale <ロケール名>]
- <ファイル名>
- メッセージを格納したファイルを絶対パスで指定します。Linuxの場合,空白を含むパスは指定しないでください。
- <ロケール名>
- メッセージに使用した言語のロケールを指定します(英語はen,日本語はjaです)。省略すると,ロケールに関係なく,登録したメッセージが常に警告バナーに表示されます(デフォルトのロケールのメッセージとして登録されます)。
- GUIを複数のロケールで使用する場合,同じ内容のメッセージをロケールごとに別の言語で登録しておくと,Webブラウザーのロケールに合わせて,メッセージを自動的に切り替えられます。
- 1つのWebブラウザーに複数の言語が設定されている場合,警告バナーのロケールはWebブラウザーの言語の優先順位に従います。
重要
- 指定したロケールのメッセージがすでに登録されていた場合に,hcmds64bannerコマンドを実行すると,上書き更新されます。
参考
- 次の場合はGUIからも操作できます。
- ロケールを指定せずにメッセージを登録する場合
- hcmds64bannerコマンドでlocaleオプションを省略して登録したメッセージを編集する場合
- ただし,GUIから操作する場合は,次の制限があります。
- 使用できるHTMLタグに制限があります。
- クラスタ構成の環境の場合は,実行系ノードだけに反映されます。待機系ノードに反映するときは,ノードを切り替えてから同一の操作を実施してください。
メッセージが管理サーバに登録され,Hitachi Command Suite製品のログイン画面に表示されます。
Hitachi Command Suite製品の警告バナーに表示されたメッセージを削除するにはhcmds64bannerコマンドを実行します。
- Administrator 権限(Windowsの場合)またはroot(Linuxの場合)でのログイン
- 次の情報の確認
- 削除するメッセージのロケール(英語はen,日本語はjaです)
- hcmds64bannerコマンドを実行します。
- Windowsの場合:
<Hitachi Command Suiteのインストールフォルダ>\Base64\bin\hcmds64banner /delete [/locale <ロケール名>]- Linuxの場合:
<Hitachi Command Suiteのインストールディレクトリ>/Base64/bin/hcmds64banner -delete [-locale <ロケール名>]
- <ロケール名>
- 削除するメッセージのロケールを指定します(英語はen,日本語はjaです)。省略するとデフォルトのロケールが指定されます。
参考
- 次のメッセージはGUIからも削除できます。
- GUIから登録したメッセージ
- hcmds64bannerコマンドでlocaleオプションを省略して登録したメッセージ
- ただし,クラスタ構成の環境の場合,GUIから操作すると実行系ノードだけに反映されます。待機系ノードに反映するときは,ノードを切り替えてから同一の操作を実施してください。
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