Hitachi Command Suite システム構成ガイド

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13.2.3 Tiered Storage Managerサーバで異常終了したりクラスタ環境でフェールオーバーが発生したりする

強制終了や予期しないエラーでTiered Storage Managerサーバが異常終了したり,クラスタ環境でフェールオーバーが発生したりする場合は,データベースの情報とストレージシステムの状態の整合性を回復してください。

要因

データベースの情報とストレージシステムの状態に不整合が発生しました。

対処方法

次の手順でデータベースの情報とストレージシステムの状態の整合性を回復してください。

  1. Hitachi Command Suite製品のサービスを再起動したあと,Device Managerですべてのストレージシステムをリフレッシュしてください。
  2. Tiered Storage Managerサーバの異常終了時に,マイグレーションタスクの作成またはキャンセル操作をしていた場合は,操作し直してください。キャンセル操作でエラーが発生した場合,ストレージシステムをリフレッシュしてください。
  3. 実行中のマイグレーションタスクが失敗した場合は,再度ストレージシステムをリフレッシュしてください。そのあと,タスクの状態に応じて,次のとおり対処してください。

タスクの状態が「データ消去失敗」の場合:
マイグレーションは完了し,移動元と移動先のLDEV番号は付け替わっています。移動先LDEV番号が付いた移動元ボリュームの状態を確認して,ボリュームの状態に応じて対処してください。データ消去に失敗した場合,移動先LDEV番号が付いた移動元には元のデータが残っています。
  • 移動先LDEV番号が付いたボリュームが閉塞状態になっているときは,Storage Navigatorを利用して該当するボリュームをフォーマットしてください。
  • 移動先LDEV番号が付いたボリュームが閉塞状態になっていないときは,該当するボリュームのデータが消去されないで残っているおそれがあります。
    データを消去する必要があるときには,フォーマットするか,次の手順でデータを消去してください。LDEV 10:01を20:01にマイグレーションしたとして説明します(移動元ボリュームはマイグレーションによってLDEV番号が20:01に付け替わっています)。
    1. 20:01にLUNパスを設定し,ホストに割り当てます。
    2. 割り当てたホストから”0”データをボリュームサイズ分書き込み,20:01のデータを消去します。
    3. 20:01のLUNパスを解除します。

タスクの状態が「マイグレーション失敗」の場合:
エラーの要因によっては,ストレージシステムでマイグレーションが完了していても,Tiered Storage ManagerやDevice Managerではマイグレーション失敗終了として扱われているおそれがあります。このとき,次の手順で対処してください。
  1. Device Managerですべてのストレージシステムをリフレッシュし,Tiered Storage ManagerとDevice Managerの管理情報を最新状態に更新します。
    予約されたまま残っているボリュームがあれば,リフレッシュ中に解除されます。
  2. マイグレーション失敗終了状態になっているマイグレーションタスクのボリューム情報を表示して,マイグレーション実行前か実行後かを確認します。
    このとき,マイグレーション元のすべてのLDEVについて,パリティグループ名とストレージシステム名を確認してください。
  3. マイグレーションが実行されていないLDEVがあった場合,エラーになった要因を取り除いたあと,再度マイグレーションタスクを作成して,マイグレーションを実行します。

関連タスク

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