Hitachi Command Suite CLI リファレンスガイド

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4.1.4 AddHostStorageDomain

AddHostStorageDomainコマンドは,ホストストレージドメインを追加します。このコマンドは,ストレージシステムにホストグループを作成します。

重要
  • ホストストレージドメインを追加すると対象ポートのLUNセキュリティが自動で有効に設定されます。対象ポートのI/Oが停止していることを確認してください。
  • このコマンドは,ポートタイプがNAS Platform (User LU)のポートに対して実行しないでください。

パラメーター

表4-4 AddHostStorageDomainコマンドのパラメーター

パラメーター名 指定のレベル 説明
serialnum 必須 ホストストレージドメインのストレージシステムのシリアル番号
model 必須 ホストストレージドメインのストレージシステムのモデル
port 任意 ホストストレージドメインのポート番号
portまたはportnameのどちらか一方を必ず指定してください。また,これらのパラメーターを同時には指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。
portname 任意 ホストストレージドメインのポート名
portまたはportnameのどちらか一方を必ず指定してください。また,これらのパラメーターを同時には指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。
domain 任意 ホストストレージドメインのドメインID
このパラメーターは10進数または16進数で指定できます。16進数で指定する場合は,プレフィックスとして0xを付けてください。
実行結果は10進数で表示されます。
指定できる値はストレージシステムによって異なります。
  • VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,Hitachi USP,およびHUS VM:1~254
  • HUS100,Hitachi AMS2000/AMS/WMS,およびHitachi SMS(ホストグループ):1~127
  • HUS100,Hitachi AMS2000/AMS/WMS,およびHitachi SMS(iSCSIターゲット):1~254
  • その他:1~511
hostmode※1 任意 ホストストレージドメインのホストモード
指定できる値については,「表4-5 パラメーターhostmodeに指定できる値」を参照してください。
このパラメーターを省略した場合,ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定用パラメーター(platformmiddlewarealternatepathfailover,またはadditionalparameter)を指定していないときには,Standardが設定されます。
このパラメーターを省略した場合,簡易設定用パラメーターを指定しているときには,簡易設定用パラメーターに指定された値の組み合わせから推奨されるホストモードが設定されます。
hostmode2※1 任意
(HUS100
Hitachi AMS2000/AMS/WMS
Hitachi SMS)
ホスト接続モード2のリスト
複数指定する場合は,セミコロンで区切って指定します。
表4-6 パラメーターhostmode2に指定できる値」に一覧されている文字列のどれかを設定できます。
このパラメーターを省略した場合,ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定用パラメーター(platformmiddlewarealternatepathfailover,またはadditionalparameter)を指定しているときには,簡易設定用パラメーターに指定された値の組み合わせから推奨されるホスト接続モード2が設定されます。
hostmodeoption 任意
(VSP 5000シリーズ
VSP G1000
VSP G1500
VSP F1500
VSP Gx00モデル
VSP Fx00モデル
Virtual Storage Platform
Universal Storage Platform V/VM
Hitachi USP
HUS VM)
ホストモードオプションのリスト
複数指定する場合は,セミコロンで区切って指定します。
指定できる値は,ご使用のストレージシステムの機種,およびマイクロコードバージョンによって異なりますので,ご使用のストレージシステムのLUN管理機能に関するマニュアルを参照してください。
name 任意 ホストストレージドメイン名
任意の名前を指定します。
指定できる文字数は1~64バイトです。
最初または最後のスペースは登録されません。
nickname 任意 ホストストレージドメインのニックネーム
ストレージシステムに作成されるホストグループまたはiSCSIターゲットに設定する名前を指定します。
省略した場合は,自動で設定されます。
Device Managerにホストを登録する方法としてHostScanコマンドを使用する場合,ホストストレージドメインを追加するときは,パラメーターnicknameにこのホストストレージドメインを利用するホストのホスト名を指定してください。HostScanコマンドについては,「4.4.10 HostScan」を参照してください。
使用できる文字は次のとおりです。
A~Z a~z 0~9 ! # $ % & ' ( )
+ - . = @ [ ] ^ _ ` { } ~ : スペース
最初または最後の文字にスペースを使用できません。
VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル,またはVSP Fx00モデルの場合,domaintype1のときはバッククォート(`)は使用できません。
HUS100,Hitachi AMS2000/AMS/WMS,またはHitachi SMSの場合,バッククォート(`)は使用できません。
コロン(:)は,VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル,またはVSP Fx00モデルの場合で,domaintype1のときだけ使用できます。
指定できる文字数は次のとおりです。
  • VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,およびVSP F1500:
    domaintype0の場合:1~64バイト
    domaintype1の場合:1~32バイト
  • VSP Gx00モデルおよびVSP Fx00モデル:
    domaintype0の場合:1~64バイト
    domaintype1の場合:1~32バイト
  • Virtual Storage Platform:1~64バイト
  • Universal Storage Platform V/VM:1~32バイト
  • Hitachi USP:
    マイクロコードのバージョンが50-04-01より前の場合:1~16バイト
    マイクロコードのバージョンが50-04-01以降の場合:1~32バイト
  • HUS VM:1~64バイト
  • HUS100:1~32バイト
  • Hitachi AMS2000:1~32バイト
  • Hitachi SMS:1~32バイト
  • Hitachi AMS/WMS:
    domaintype0の場合:1~16バイト
    domaintype1の場合:1~32バイト
domaintype※2 任意
(VSP 5000シリーズ
VSP G1000
VSP G1500
VSP F1500
VSP Gx00モデル
VSP Fx00モデル
HUS100
Hitachi AMS2000/AMS/WMS
Hitachi SMS)
ホストストレージドメインのドメインタイプ
指定できる値は次のとおりです。
  • 0:ホストグループ
  • 1:iSCSIターゲット
省略した場合は,0が設定されます。
domainiscsiname※2 任意
(VSP 5000シリーズ
VSP G1000
VSP G1500
VSP F1500
VSP Gx00モデル
VSP Fx00モデル
HUS100
Hitachi AMS2000/AMS/WMS
Hitachi SMS)
ホストストレージドメイン(iSCSIターゲット)のiSCSIネーム
iSCSIネームは,iqn形式またはeui形式で指定してください。
使用できる文字は次のとおりです。
A~Z a~z 0~9 - . :
iSCSIネームの大文字と小文字は区別されません。ただし,VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル,およびVSP Fx00モデルの場合,iqn形式のiSCSIネームは小文字で指定してください。
指定できる文字数は1~223バイトです。
省略した場合は,自動で設定されます。
platform※1 任意
(HUS100
Hitachi AMS2000/AMS/WMS
Hitachi SMS)
ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定オプション(プラットフォーム)
簡易設定用パラメーターに指定されたオプション値の組み合わせから,推奨されるホストモード(hostmode)およびホスト接続モード2(hostmode2)が設定されます。
このパラメーターに指定できるオプション値については,GUIを参照してください。
パラメーターhostmodeまたはhostmode2と同時に指定した場合,hostmodeまたはhostmode2で指定した値が設定されます。
middleware※1 任意
(HUS100
Hitachi AMS2000
Hitachi SMS)
ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定オプション(ミドルウェア)
簡易設定用パラメーターに指定されたオプション値の組み合わせから,推奨されるホストモード(hostmode)およびホスト接続モード2(hostmode2)が設定されます。
このパラメーターに指定できるオプション値については,GUIを参照してください。
パラメーターhostmodeまたはhostmode2と同時に指定した場合,hostmodeまたはhostmode2で指定した値が設定されます。
alternatepath※1 任意
(Hitachi AMS/WMS)
ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定オプション(交替パス)
簡易設定用パラメーターに指定されたオプション値の組み合わせから,推奨されるホストモード(hostmode)およびホスト接続モード2(hostmode2)が設定されます。
このパラメーターに指定できるオプション値については,GUIを参照してください。
パラメーターhostmodeまたはhostmode2と同時に指定した場合,hostmodeまたはhostmode2で指定した値が設定されます。
failover※1 任意
(Hitachi AMS/WMS)
ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定オプション(フェイルオーバー)
簡易設定用パラメーターに指定されたオプション値の組み合わせから,推奨されるホストモード(hostmode)およびホスト接続モード2(hostmode2)が設定されます。
このパラメーターに指定できるオプション値については,GUIを参照してください。
パラメーターhostmodeまたはhostmode2と同時に指定した場合,hostmodeまたはhostmode2で指定した値が設定されます。
additionalparameter※1 任意
(Hitachi AMS/WMS)
ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定オプション(追加パラメーター)
簡易設定用パラメーターに指定されたオプション値の組み合わせから,推奨されるホストモード(hostmode)およびホスト接続モード2(hostmode2)が設定されます。
このパラメーターに指定できるオプション値(数字)については,GUIを参照してください。
パラメーターhostmodeまたはhostmode2と同時に指定した場合,hostmodeまたはhostmode2で指定した値が設定されます。
複数指定する場合は,セミコロンで区切って指定します。

注※1
パラメーターhostmodehostmode2と簡易設定用パラメーター(platformmiddlewarealternatepathfailover,およびadditionalparameter)の関係には注意が必要です。
  • 簡易設定用パラメーターだけを指定した場合,簡易設定用パラメーターから推奨される値が設定されます。

図4-2 簡易設定用パラメーターだけを指定した場合の設定内容(AddHostStorageDomainコマンド)

[図]

  • パラメーターhostmodeおよびhostmode2と簡易設定用パラメーターを併用した場合,パラメーターhostmodeおよびhostmode2の指定値が設定されます。

図4-3 パラメーターhostmodeおよびhostmode2と簡易設定用パラメーターを併用した場合の設定内容(AddHostStorageDomainコマンド)

[図]

  • パラメーターhostmodeまたはhostmode2と簡易設定用パラメーターを併用した場合,パラメーターhostmodeまたはhostmode2の指定値と,簡易設定用パラメーターから推奨される値が設定されます。
    以下の図では,パラメーターhostmodeと簡易設定用パラメーターを併用した例を示します。

図4-4 パラメーターhostmodeと簡易設定用パラメーターを併用した場合の設定内容(AddHostStorageDomainコマンド)

[図]

注※2
パラメーターdomainiscsinameを指定する場合,パラメーターdomaintype1を指定してください。

パラメーターhostmodeに指定できる値を次の表に示します。

表4-5 パラメーターhostmodeに指定できる値

ストレージシステム hostmodeの値
VSP 5000シリーズ
VSP G1000
VSP G1500
VSP F1500
VSP Gx00モデル
VSP Fx00モデル
HUS VM
  • Standard
  • VMware
  • HP
  • OPEN-VMS
  • Tru64
  • Solaris
  • Netware
  • Windows
  • AIX
  • VMware Extension
  • Windows Extension
Virtual Storage Platform
Universal Storage Platform V/VM
  • Standard
  • VMware
  • HP
  • OPEN-VMS
  • Tru64
  • Solaris
  • Netware
  • Windows
  • AIX
  • VMware Extension
  • Windows Extension
  • UVM
Hitachi USP
  • Standard
  • Sequent
  • HP
  • Solaris
  • Netware
  • Windows
  • Windows Extension
  • Tru64
  • HI-UX(Hシリーズの場合,マイクロコードのバージョンが50-04-05-XX/XX以降)
  • AIX
  • OPEN-VMS
マイクロコードのバージョンに依存するもの:
50-03-0X-XX/XX以降
  • UVM
HUS100
Hitachi AMS2000/AMS/WMS
Hitachi SMS
  • Standard
  • Open VMS
  • TRESPASS
  • Wolfpack

注※
VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデルおよびVSP Fx00モデルの場合,ホストモードWindowsWindows Extensionに機能的な差異はありません。ホストモードを設定する場合は,Windows Extensionの設定を推奨します。
同様に,ホストモードVMwareVMware Extensionに機能的な差異はありません。ホストモードを設定する場合は,VMware Extensionの設定を推奨します。

パラメーターhostmode2に指定できる値を次の表に示します。

表4-6 パラメーターhostmode2に指定できる値

ストレージシステム hostmode2の値
HUS100
  • Same Node Name Mode
  • Tru Cluster Mode
  • Port-ID Conversion Mode
  • PSUE Read Reject Mode
  • Mode Parameters Changed Notification Mode
  • CCHS Mode
  • HP-UX Mode
  • NACA Mode
  • Product Serial Response Mode
  • Unique Reserve Mode 1
  • Task Management Isolation Mode
  • NOP-In Suppress Mode
  • S-VOL Disable Advanced Mode
  • Discovery CHAP Mode
  • Unit Attention Change Mode
  • Unique Extended COPY Mode
  • Unique Write Same Mode
  • Report iSCSI Full Portal List Mode
  • DP Depletion Detail Reply Mode
  • Unique Compare Write Mode
ファームウェアのバージョンに依存するもの:
x935/A以降
  • Capacity Data Changed Notification Mode
  • HNAS Option Mode
x940/A以降
  • Unique Reserve Mode 2
  • Standard VAAI Command Mode
x945/A以降
  • Allocation Length Expand Mode
x945/D以降
  • UNMAP Short Length Mode
x955/A以降
  • Change Response for Replication Mode
x980/A以降
  • WriteSame Rejection Mode
x980/B以降
  • FullProvisioning Reply Mode
x980/F以降
  • UNMAP Rejection Mode
Hitachi AMS2000
Hitachi SMS
  • Same Node Name Mode
  • Tru Cluster Mode
  • Port-ID Conversion Mode
  • PSUE Read Reject Mode
  • Mode Parameters Changed Notification Mode
  • CCHS Mode
  • HP-UX Mode
  • NACA Mode
  • Product Serial Response Mode
  • Unique Reserve Mode 1
  • Task Management Isolation Mode
  • NOP-In Suppress Mode
  • S-VOL Disable Advanced Mode
ファームウェアのバージョンに依存するもの:
x860/A以降
  • Discovery CHAP Mode
x897/H以降
  • Unit Attention Change Mode
x890/A以降(Hitachi SMSを除く)
  • Unique Extended COPY Mode
  • Unique Write Same Mode
x893/E以降
  • Report iSCSI Full Portal List Mode
x897/A以降(Hitachi SMSを除く)
  • DP Depletion Detail Reply Mode
x8C4/F以降(Hitachi SMSを除く)
  • UNMAP Short Length Mode
x8C4/R以降(Hitachi SMSを除く)
  • Change Response for Replication Mode
x8D2/A以降(Hitachi SMSを除く)
  • WriteSame Rejection Mode
  • FullProvisioning Reply Mode
  • UNMAP Rejection Mode
Hitachi AMS/WMS
  • Same Node Name Mode
  • Tru Cluster Mode
  • ASL Report Mode(Active/Passive Group)
  • ASL Report Mode(Active/Passive)
  • ASL Report Mode(Active/Active)
  • Port-ID No Report Mode
  • Port-ID Conversion Mode
  • PSUE Read Reject Mode
  • UA (06/2A00) suppress Mode
  • CCHS Mode
  • HP-UX Mode
  • NACA Mode
  • Product Serial Response Mode
  • Unique Reserve Mode 1
  • Reset Propagation Mode
  • HISUP OFF Mode
ファームウェアのバージョンに依存するもの:
x712/A-x以降
  • SPC-2 Mode
x781/A以降
  • S-VOL Disable Advanced Mode

パラメーターhostmodeoptionに指定できる値は,ご使用のストレージシステムの機種,およびマイクロコードバージョンによって異なります。

指定できる値,および説明の詳細については,ご使用のストレージシステムのLUN管理機能に関するマニュアルを参照してください。

事前に取得するパラメーター値

serialnumおよびmodel
GetStorageArrayコマンドの実行結果から取得してください。実行結果のarrayType値またはdisplayArrayType値をパラメーターmodelに指定してください。serialNumber値をパラメーターserialnumに指定してください。

portおよびdomain
GetStorageArray (subtarget=Port, portsubinfo=HostStorageDomain)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumだけを指定し,パラメーターsubtargetPortportsubinfoパラメーターにHostStorageDomainを指定してください。実行結果では,portID値がPortに表示されます。このportID値をパラメーターportの値として指定してください。パラメーターdomainには,指定するポートのホストストレージドメインとして使用されていないドメインIDを使用してください。

portname
GetStorageArray (subtarget=Port)コマンドの実行結果から取得してください。実行結果では,displayNameAn instance of Portの下に表示されます。この値をportnameとして指定してください。

nickname
GetStorageArray (subtarget=Port)コマンドの実行結果から取得してください。GetStorageArrayコマンドを実行する時には,パラメーターmodelとパラメーターserialnumだけを指定し,パラメーターsubtargetPort,パラメーターportsubinfoにホストストレージドメインを指定してください。次にAn instance of HostStorageDomainとして実行結果に表示されているnicknameの値を指定してください。

コマンド実行例

HiCommandCLI AddHostStorageDomain -o "D:\logs\AddHostStorageDomain.log" "serialnum=10037" "model=USP_V" "port=3" "domain=15" "hostmodeoption=7;40"

コマンド実行結果

RESPONSE:
An instance of StorageArray
         .
         . (Attributes of StorageArray are omitted here)
         .
  List of 1 HostStorageDomain elements:
    An instance of HostStorageDomain
      objectID=HSDOMAIN.R600.10037.3.15
      portID=3
      portName=CL7-A
      domainID=15
      hostMode=Standard
      hostModeOption=7;40
      displayName=CL7-A-15
      domainType=0
      nickname=HCMD0030f
      resourcePartitionUnitID=-1

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