Hitachi Command Suite CLI リファレンスガイド
ModifyReplicationコマンドは,コピーペアの状態を変更します。
重要
- このコマンドは,Hitachi SMSでは使用できません。
- 構成定義ファイルに定義されたThin Imageのコピーペアに対する操作はできません。
- SnapshotGroupインスタンスのcascadable属性が1のスナップショットグループのThin Imageのコピーペアに対する操作はできません(ReplicationInfoインスタンスのsnapshotMode属性がcascadeおよびcloneのThin Imageのコピーペアは変更できません)。
- Thin Imageの場合,Device Manager CLIでは,コンシステンシーグループに対する操作はできません。
- Power Savingを有効にしているHUS100またはHitachi AMS2000/AMS/WMSでコピーペアを変更する場合,スピンダウン状態のパリティグループに属するLUを選択すると,コピーペアの変更が失敗することがあります。コピーペアを変更する場合は,操作対象のLUが属するパリティグループを,スピンアップ状態にしてから実行してください。パリティグループの状態を確認する場合,パリティグループをスピンアップ状態にする場合は,Storage Navigator ModularまたはStorage Navigator Modular 2を使用してください。
- コピーグループの特定のコピーペアを操作するには,パラメーターpvolserialnum,pvoldevnum,svolserialnum(もしくはsvolsequencenum),およびsvoldevnumをすべて指定する必要があります。これらすべてのパラメーターを省略した場合,コピーグループ内のすべてのコピーペアが変更されます。
- Thin Imageの場合,次の注意が必要です。
hostidまたはhostnameを指定する必要があります。
スナップショットグループから特定のコピーペアを操作するには,パラメーターpvolarraytype,pvolserialnum,pvoldevnum,svolserialnum,svoldevnum,およびsnapshotgroupid(もしくはsnapshotgroupname)を指定する必要があります。
スナップショットグループ内のすべてのコピーペアを操作するには,パラメーターpvolarraytype,pvolserialnum,およびsnapshotgroupid(もしくはsnapshotgroupname)を指定する必要があります。表4-132 ModifyReplicationコマンドのパラメーター
パラメーター名 指定のレベル 説明 replicationgroupid 任意 コピーグループの番号
Thin Imageの場合は指定する必要はありません。operation 必須 次のどれかの値を指定します。 TrueCopy Sync,TrueCopy Async,Universal Replicator,およびglobal-active deviceの場合,パラメーター値にrestoreを指定できません。
- split
コピーペアを分割します。- resync
コピーペアをP-VOLからS-VOLに再同期します。- resync;ctg
global-active deviceの場合,コンシステンシーグループIDが設定されていないコピーペアにIDを設定し,コピーペアをP-VOLからS-VOLに再同期します。resync;ctgを指定した場合,パラメーターctgidも必ず指定します。- restore
コピーペアをS-VOLからP-VOLに再同期します。
Copy-on-Write SnapshotまたはThin Imageのコピーペアを再同期した場合,コピーペアは再同期後に分割されます。そのため,ペアボリュームの状態はPAIRになったあとPSUSになります。
global-active deviceの場合の指定条件※注※
- split:コピーペアの状態がPairであること
- resync:次の2つの条件をすべて満たしていること
- コピーペアの状態がSplitまたはError
- P-VOLのI/OモードがLocalまたはS-VOLのI/OモードがLocal
- resync;ctg:次の2つの条件をすべて満たしていること
- コピーペアの状態がSplitまたはError
- P-VOLのI/OモードがLocalまたはS-VOLのI/OモードがLocal
- コンシステンシーグループIDが設定されたコピーペアを含むコピーグループに対してsplitまたはresyncを指定する場合,コピーグループ内でコンシステンシーグループIDが付与されているすべてのコピーペアが「global-active deviceの場合の指定条件」を満たしている必要があります。
- コピーグループに対してresync;ctgを指定する場合,コピーグループ内のすべてのコピーペアが「global-active deviceの場合の指定条件」を満たしている必要があります。
pvolarraytype 任意 P-VOLを含むストレージシステムのタイプ
Thin Imageの場合には必ず指定してください。Thin Image以外の場合は指定する必要はありません。pvolserialnum 任意 P-VOLを含むストレージシステムのシリアル番号
Thin Imageの場合には必ず指定してください。pvoldevnum 任意 P-VOLのデバイス番号 実行結果は10進数で出力されます。
- VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,およびHUS VMの場合:
- 10進数,またはコロンで区切った16進数「ww:xx:yy」で指定します。wwはLDKC番号,xxはCU番号,yyはLDEV番号です。ここで,wwは省略できます。wwを省略した場合,LDKC番号は0と見なされます。
- Hitachi USPの場合:
- 10進数,またはコロンで区切った16進数「xx:yy」で指定します。xxはCU番号,yyはLDEV番号です。
- そのほかのストレージシステムの場合:
- 10進数で指定します。
svolserialnum 任意 S-VOLを含むストレージシステムのシリアル番号
このパラメーターを指定する場合,パラメーターsvolsequencenumは指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。svolsequencenum 任意 S-VOLを含むストレージシステムのシーケンス番号
このパラメーターを指定する場合,パラメーターsvolserialnumは指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。svoldevnum 任意 S-VOLのデバイス番号 実行結果は10進数で出力されます。
- VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,およびHUS VMの場合:
- 10進数,またはコロンで区切った16進数「ww:xx:yy」で指定します。wwはLDKC番号,xxはCU番号,yyはLDEV番号です。ここで,wwは省略できます。wwを省略した場合,LDKC番号は0と見なされます。
- Hitachi USPの場合:
- 10進数,またはコロンで区切った16進数「xx:yy」で指定します。xxはCU番号,yyはLDEV番号です。
- そのほかのストレージシステムの場合:
- 10進数で指定します。
copytracksize 任意 コピーペース
指定できる値は1~15までの整数です。
特定のコピーペアのコピーペースを変更する場合は,パラメーターpvolserialnum,pvoldevnum,svolserialnum,svoldevnumも指定してください。すべてのコピーペアのコピーペースを一括で変更する場合は,これらのパラメーターは省略してください。
operationパラメーターでsplitまたはresyncを指定した場合,このパラメーターは無視されます。
コピーペアで実行される操作のタイプがCopy-on-Write Snapshot,Thin Image,またはUniversal Replicatorの場合,このパラメーターは無視されます。hostid 任意 操作対象ホストのID
このパラメーターは,Thin Imageの場合だけ指定できます。
hostidまたはhostnameのどちらか一方を指定してください。hostname 任意 操作対象ホストの名前
このパラメーターは,Thin Imageの場合だけ指定できます。
hostidまたはhostnameのどちらか一方を指定してください。パラメーターhostidを指定している場合,このパラメーターは無視されます。snapshotgroupid 任意 スナップショットグループのID
このパラメーターは,Thin Imageの場合だけ指定できます。
snapshotgroupidまたはsnapshotgroupnameのどちらか一方を指定してください。snapshotgroupname 任意 スナップショットグループ名
このパラメーターは,Thin Imageの場合だけ指定できます。
パラメーターsnapshotgroupidを指定している場合,このパラメーターは無視されます。ctgid 任意
(VSP 5000シリーズ
VSP G1000
VSP G1500
VSP F1500
VSP Gx00モデル
VSP Fx00モデル)コンシステンシーグループのID
global-active deviceの場合で,パラメーターoperationにresync;ctgを指定したときは必ず指定します。
このパラメーターは,VSP 5000シリーズ,VSP G1000(マイクロコードのバージョンが80-02-2X-XX/XX以降),VSP G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル(マイクロコードのバージョンが83-03-0X-XX/XX以降),およびVSP Fx00モデル(マイクロコードのバージョンが83-04-02-XX/XX以降)の場合だけ指定できます。ほかのコピーグループで,すでに使用されているコンシステンシーグループのIDは指定できません。また,コピーグループ内のコンシステンシーグループIDはすべて同じになるように指定してください。
- VSP 5000シリーズ:0~1023
- VSP G1000,G1500,VSP F1500:0~255
- VSP G100,G200:0~15
- VSP G150:0~31
- VSP G400,G600,VSP F400,F600:0~63
- VSP G350,G370,G700,G800,VSP F350,F370,F700,F800:0~127
- VSP G900,VSP F900:0~255
すでに設定されているコンシステンシーグループのIDは変更できません。
同じコピーグループ内のほかのコピーペアにすでに設定されているコンシステンシーグループIDを指定する場合は,コピーペアを指定して,コマンドを実行してください。コピーグループ単位で操作することはできません。
- replicationgroupid,pvolserialnum,pvoldevnum,svolserialnum,およびsvoldevnum
- GetHostコマンドの実行結果から取得してください。An instance of ReplicationGroupに表示されるreplicationGroupID値をパラメーターreplicationgroupidとして,An instance of ReplicationInfoに表示されるpvolSerialNumber値をパラメーターpvolserialnumとして指定してください。また,同様にpvolDevNum値をパラメーターdevnumとして,svolSerialNumber値をパラメーターsvolserialnumとして,svolDevNum値をパラメーターsvoldevnumとして指定してください。
- svolsequencenum
- S-VOLを含むストレージシステムについては,GetStorageArrayコマンドの実行結果から取得してください。An instance of StorageArrayに表示されるsequenceNumberの値をパラメーターsvolsequencenumとして指定してください。
- pvolarraytype
- GetHostコマンドの実行結果から取得してください。An instance of ReplicationInfoの下に表示されるpvolArrayTypeの値をパラメーターpvolarraytypeとして指定してください。
- hostid
- GetHostコマンドのパラメーターhostnameに,次のホスト名を指定して実行します。
- 一括管理構成でコピーペアを管理している場合
一括で管理しているホストを指定します。
GetHostコマンドの実行結果には,An instance of Hostの配下にhostID値が表示されます。hostIDを,パラメーターhostidの値として指定してください。- 各ホストでコピーペアを管理している場合
P-VOLを管理するRAID Manager(raidcomコマンド)がインストールされているホストを指定します。
GetHostコマンドの実行結果には,An instance of Hostの配下にhostID値が表示されます。hostIDを,パラメーターhostidの値として指定してください。
- snapshotgroupidおよびsnapshotgroupname
- GetStorageArray (subtarget=SnapshotGroup)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumだけを指定し,パラメーターsubtargetにはSnapshotGroupを指定してください。スナップショットグループに関する情報を指定したストレージシステムから取得できます。実行結果では,groupID値とgroupName値がAn instance of SnapshotGroupの下に表示されます。このgroupIDの値をパラメーターsnapshotgroupidとして指定してください。同様にgroupNameの値をパラメーターsnapshotgroupnameとして指定してください。
- ctgid
- GetStorageArray (subtarget=ReplicationInfo)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumだけを指定し,パラメーターsubtargetにはReplicationInfoを指定してください。実行結果には,An instance of ReplicationInfo配下にctgID値が表示されます。ctgID値を,パラメーターctgidの値として指定してください。
この例では,コピーグループ1に定義されているShadowImageのコピーペアの状態をサスペンド状態(split)に変更します。P-VOLおよびS-VOLは,同じストレージシステム(シリアル番号:53039)に属します。P-VOLのデバイス番号は1531,S-VOLのデバイス番号は1532です。
HiCommandCLI ModifyReplication -o "D:\logs\ModifyReplication.log" "replicationgroupid=1" "operation=split" "pvolserialnum=53039" "pvoldevnum=1531" "svolserialnum=53039" "svoldevnum=1532"RESPONSE: An instance of ReplicationGroup objectID=REPGROUP.1 replicationGroupID=1 groupName=HCMD-CG0000 pvolHostID=11 pvolInstanceNumber=152 pvolPortNumber=4,000 pvolHORCMMONHostName=10.197.151.93 pvolHORCMINSTHostName=10.197.151.93 svolHostID=11 svolInstanceNumber=153 svolPortNumber=4,001 svolHORCMMONHostName=10.197.151.93 svolHORCMINSTHostName=10.197.151.93 replicationFunction=ShadowImage copyTrackSize=3 List of 1 ReplicationInfo elements: An instance of ReplicationInfo objectID=REPINFO.53039.1531.53039.1532 pairName=HCMD-CP0000 pvolSerialNumber=53039 pvolArrayType=R700 pvolDevNum=1,531 displayPvolDevNum=00:05:FB pvolPoolID=-1 svolSerialNumber=53039 svolArrayType=R700 svolDevNum=1,532 displaySvolDevNum=00:05:FC svolPoolID=-1 replicationFunction=ShadowImage status=16 muNumber=0 copyTrackSize=3 splitTime=-1 remotePathGroupID=-1 pvolMngAreaPoolID=-1 svolMngAreaPoolID=-1 snapshotGroupID=-1 confPvolDevNum=-1 confSvolDevNum=-1 quorumDiskID=-1 pvolIOMode=-1 svolIOMode=-1 ctgID=-1 deltaStatus=-1この例では,スナップショットグループ(スナップショットグループ番号:12)に定義されているThin Image用のコピーペアの状態である,サスペンド状態(split)を変更します。P-VOLは,ストレージシステム(モデル:VSP,シリアル番号:10001)の論理デバイス(LDEV番号:20)です。S-VOLは,ストレージシステム(モデル:VSP,シリアル番号:10001)の論理デバイス(LDEV番号:21)です。
HiCommandCLI ModifyReplication -o "D:\logs\ModifyReplication.log" "hostid=5" "operation=split" "pvolarraytype=VSP" "pvolserialnum=10001" "pvoldevnum=20" "svolserialnum=10001" "svoldevnum=21" "snapshotgroupid=12"RESPONSE: An instance of Host objectID=HOST.5 name=bs5205-2 hostID=5 ipAddress=10.197.76.123 ipv6Address=fec0:0:0:7076:b036:e7e8:bdd9:9e34 capacityInKB=408,103,872 hostType=-1 managedBy=2 osType=Windows statusOfDBUpdating=0 List of 1 SnapshotGroup elements: An instance of SnapshotGroup objectID=SNAPSHOTGROUP.R700.10001.12 arrayType=R700 serialNumber=10001 groupID=12 groupName=test12 replicationFunction=ThinImage ctGrp=NotCTG numberOfPairs=-1 numberOfVVols=-1 cascadable=-1 List of 1 ReplicationInfo elements: An instance of ReplicationInfo objectID=REPINFO.10001.20.10001.21 pvolSerialNumber=10001 pvolArrayType=R700 pvolDevNum=20 displayPvolDevNum=00:00:14 pvolPoolID=1 svolSerialNumber=10001 svolArrayType=R700 svolDevNum=21 displaySvolDevNum=00:00:15 svolPoolID=1 replicationFunction=ThinImage status=16 muNumber=6 copyTrackSize=-1 splitTime=-1 remotePathGroupID=-1 pvolMngAreaPoolID=-1 svolMngAreaPoolID=-1 snapshotGroupID=12 confPvolSerialNumber= confPvolDevNum=-1 confSvolSerialNumber= confSvolDevNum=-1 quorumDiskID=-1 pvolIOMode=-1 svolIOMode=-1 ctgID=-1 deltaStatus=-1
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