Hitachi Command Suite ユーザーズガイド

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13.1 タスクとは

ボリュームの割り当てや作成など,ストレージシステムに対する操作はタスクとして管理します。ストレージシステム,ホスト,ファイルサーバなどの管理対象の登録や削除などの操作もタスクとして管理します。タスクの進捗状況や実行結果は一覧で表示されます。タスクの一覧にはほかのユーザーのタスクも表示されます。

タスクには,HCSタスク,システムタスク,データ収集タスクの3種類があります。タスクの種類によって,実行方法や,タスクに対してできる操作が異なります。

HCSタスク
Hitachi Command Suite(HCS)のダイアログで操作したときに登録されるタスクです。HCSタスクは,[タスク & アラート]タブの[HCSタスク]タブで管理されます。ユーザーは,HCSタスクを即時に実行するだけでなく,日時を指定して実行することもできます。そのため,管理対象のストレージシステムの環境や運用ポリシーに合わせて,適切なタイミングで操作を実行できます。
HCSタスクが登録されると,ボリューム,パリティグループなどの操作対象のリソースは,ほかの操作が同時に実行されないように予約されます。リソースの予約は,タスクが終了(完了,失敗,中止)した時点で解除されます。タスクが終了するまで,HCSやほかのプログラムを使って,タスクに含まれるボリュームを操作しないでください。
HCSタスクの一覧では,タスクの状態に応じて次のような操作ができます。
  • 実行待ちのタスクをキャンセルする。
  • 実行中のマイグレーションタスクまたは階層プロファイルのタスクを中止する。
  • 終了したタスクを履歴に移動する。
  • 実行待ちのタスクのスケジュールを変更する。
  • 終了したタスクを削除する。
  • 失敗または中止したタスクを再実行する。
    ただし,[HCSタスク履歴]タブのタスクや,タスクの一覧から削除したタスクは再実行できません。同じタスクを複数回再実行した場合は,最後に実行したタスクを一覧から削除すると,以前に実行したタスクが一覧に残っていても再実行できなくなります。
履歴に移動したHCSタスクは,登録数が10 万件を超えると古いタスクから自動的に削除されます。
参考
スケジュールを指定したタスクの実行日時にDevice Managerサーバが停止している場合,そのタスクは次回起動時に実行されます。

システムタスク
ストレージシステムがVSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデルまたはVSP Fx00モデルの場合に,Storage Navigatorの画面で操作したときに登録されるタスクです。システムタスクの進捗状況や実行結果を,[タスク & アラート]タブの[システムタスク]タブで確認します。システムタスクに対する操作は,[システムタスク]タブからStorage Navigatorのタスク一覧画面に遷移して行います。システムタスクに対して次のような操作ができます。
  • 実行待ちのタスクをキャンセルする(タスク削除)。
  • 実行待ちのタスクを一時中断する。
  • 一時中断したタスクを再開する。
  • 完了したタスクをタスク画面の一覧に表示させたままにする(タスク自動削除無効)。
  • タスクをタスク画面から削除する(タスク削除,またはタスク自動削除有効)。
システムタスクを登録すると,ストレージシステムの構成変更をHCSのデータベースに反映するためのデータベース更新タスクも自動的に実行されます。データベース更新タスクは,[管理]タブの[データ収集タスク]タブにも表示されます。
システムタスクは,登録数が10 万件を超えると古いタスクから自動的に削除されます。

データ収集タスク
Device Managerで実施したストレージシステム,ホスト,またはファイルサーバの登録,削除,編集,更新の操作は,データ収集タスクとして[管理]タブの[データ収集タスク]タブで管理されます。
データ収集タスクの進捗状況や実行結果は,データ収集タスクの一覧に表示されます。次の操作をしたときに実行されるタスクは,データ収集タスクにはなりません。
  • ホストの削除
    ストレージリソースに対する操作(ボリューム割り当て解除,ボリューム削除など)を含むため,[管理]タブではなく,[タスク & アラート]タブで管理されます。
  • ファイルサーバの登録
    ファイルサーバの登録操作のうち,ファイルサーバの管理ソフトウェアで実施した操作は,Device Managerで管理されません。
失敗したデータ収集タスクは,登録時の設定値を引き継いで再実行できます。ただし,タスクの一覧から削除したタスクは再実行できません。同じタスクを複数回再実行した場合は,最後に実行したタスクを一覧から削除すると,以前に実行したタスクが一覧に残っていても再実行できなくなります。

HCSタスクまたはデータ収集タスクの場合,タスク登録時にメールアドレスを設定しておくと,タスクが終了したときにメールで通知されます。タスクの実行結果をすぐに確認したいとき,ストレージシステムの設定変更をサーバ管理者やアプリケーション管理者に連絡するとき,完了までに時間が掛かるタスクを実行するときなどに設定します。

ユーザーが投入したタスクの状況は,HCSのウィンドウの下方のエリアでも確認できます。このエリアをグローバルモニタリングバーエリアと呼びます。グローバルモニタリングバーエリアには,HCSタスクとシステムタスクの状況が表示されます。

次に示す状態のHCSタスクおよびシステムタスクの合計件数が表示されます。

グローバルモニタリングバーエリアに表示された情報にはリンクが設定されています。HCSタスクの場合は,このリンクからタスクに関する操作を実施したり,タスクの一覧へ遷移したりできます。システムタスクの場合は,タスクの処理状況を確認したり,Storage Navigatorのタスクの一覧へ遷移したりできます。

参考
  • グローバルモニタリングバーエリアに件数を表示したくないHCSタスクは,[タスク & アラート]タブの[HCSタスク履歴]タブに移動すると件数に含まれなくなります。
  • 完了]または[失敗]に表示されるタスクの件数は,ユーザーごとに集計期間を設定できます。

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