Hitachi Command Suite ユーザーズガイド
システムの構成変更に応じて,ストレージシステムのボリュームとホスト(またはファイルサーバ)を結ぶLUNパスを編集します。LUNパスを追加または削除したりホストモードやホストモードオプションを変更したりする場合は,LUNパス編集ダイアログで実施します。ホストのHBAを追加したり交換したりする場合には,HBA交換ダイアログ,HBA追加ダイアログ,HBA削除ダイアログで,WWNの設定とLUNパスの編集を同時に実施します。
LUNパスが1本も設定されていないホストやファイルサーバとボリュームの間にLUNパスを設定する場合は,ボリューム割り当てダイアログで実施してください。すべてのLUNパスを解除する場合はボリューム割り当て解除ダイアログで実施してください。
LUNパスの編集は,使用するストレージシステムやホストのポートを追加したり削除したりするときに実施します。特に,次のような目的がある場合にはLUNパスを編集して対応します。
- I/O性能の改善
LUNパスを増設することで,データの転送速度を向上させてI/O性能を改善させます。また,アプリケーションの使用頻度が下がったときには,冗長なLUNパスを削除します。- システムの冗長性の強化
ストレージシステムやホストのポートの障害に備え,異なるポートを使用する複数のLUNパスを構成してシステムの冗長性を強化します。- 障害発生時の対応
障害が発生してポートが使用できなくなった場合に,一時的に代替ポートを使用するLUNパスを構成してシステムの運用を継続します。LUNパスの編集は,対象とするホストやファイルサーバに割り当てたボリュームを選択して実施します。ボリュームとの接続に使用するストレージシステムのポートと,ホストやファイルサーバのポートを追加または削除してLUNパスの構成を変更します。
割り当て済みのボリュームは,特定のホストグループまたはiSCSIターゲットに属します。あるホストグループまたはiSCSIターゲットに属するすべてのボリュームには,同じ接続先のホストやファイルサーバのポートが設定されます。このため,ボリュームの接続先のポートを追加または削除したい場合,選択したボリュームが属するホストグループまたはiSCSIターゲットに含まれる,すべてのボリュームを選択する必要があります。
ファイバーチャネル接続またはFCoE接続の場合は,ホストへのアプリケーション追加やOSのバージョンアップなどに応じて,ホストモードやホストモードオプションを変更することもできます。
参考
- Storage NavigatorでWWNにニックネームを設定した場合は,ストレージシステムの情報を更新すると最新のWWNニックネームを参照できます。また,ストレージシステムのホストグループに設定されているWWNニックネームが複数ある場合,ホストのポートのWWNニックネームは自動で1つ選択されて表示されます。
- Storage NavigatorでWWNにニックネームを設定した場合は,ストレージシステムの情報を更新すると最新のWWNニックネームを参照できます。また,ストレージシステムのホストグループに設定されているWWNニックネームが複数ある場合,ホストのポートのWWNニックネームは自動で1つ選択されて表示されます。
- NASモジュールとボリューム(User LU)を結ぶLUNパスは,編集できません。
データ処理の性能向上のためにHBAを追加したり,故障または計画的な保守のためにHBAを交換したりする場合は,ホストグループに設定されているWWNを編集するのと同時にLUNパスを編集します。既存のHBAから新規のHBAに情報を引き継いでLUNパスの設定を変更したり,不要になったHBAに対するLUNパスを削除したりできます。複数のHBAのLUNパスをまとめて編集することもできます。
All Rights Reserved. Copyright© 2014, 2020, Hitachi, Ltd.