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EUR データベース連携ガイド


3.3.2 列の設定

選択した表から,データを抽出したい列を選択します。この場合,列のデータをソートしたり,最大値や最小値のデータを抽出したりできます。

表3‒4 列設定の機能

機能

説明

列の追加

[選択列]リストに列を追加できます。

列の挿入

[選択列]リストに列を挿入できます。

列の削除

[選択列]リストの不要な列を削除できます。

すべての列の削除

[選択列]リストのすべての列を削除できます。

集合関数の設定

列に集合関数を設定できます。

列のソート

列を昇順,または降順に並べ替えられます。

仮想列の設定

列と列を演算した結果を,仮想列として設定できます。

〈この項の構成〉

(1) 列の追加

選択した表の中で,マッピングデータとして使用するデータの列を追加します。複数の表から列データを追加できます。

集合関数またはグループ分けをしたあとに列を追加すると,追加した列にはグループ分けが設定されます。

(a) 操作方法

列の追加は,[列選択]ダイアログで行います。

  1. [列設定]ダイアログの表示

    [列設定]ボタンをクリックします。[列設定]ダイアログが表示されます。

  2. 列の選択

    マッピングデータとして使用するデータの列を選択します。「列一覧」リストから,列名を選択し,[追加]ボタンをクリックすると,選択した列が[選択列]リストに表示されます。

    集合関数を使用する場合

    集合関数を設定すると,列中のデータの最大値,最小値などを抽出できます。集合関数の設定方法については,「(2) 集合関数の設定」を参照してください。

    列データをソートする場合

    選択した列のデータをソートできます。列データのソートの方法については,「(4) ソートの設定」を参照してください。

    仮想列を追加する場合

    データベース中から抽出した列の値を編集して,新しい列(仮想列)を追加できます。仮想列の設定方法については,「(5) 仮想列の設定」を参照してください。

    選択した列を削除する場合

    「選択列」リストに表示された列を削除する場合は,削除する列を選択し,[削除]ボタンをクリックします。選択したすべての列を削除する場合は,[全列削除]ボタンをクリックしてください。

  3. [OK]ボタンのクリック

    データベースアクセス定義ウィンドウに選択した列名が表示されます。

    [図データ]

(2) 集合関数の設定

集合関数を設定すると,列中のデータの最大値,最小値などを抽出できます。ただし,集合関数を設定した場合は,表データそのものは抽出できません。

集合関数は,[集合関数設定]ダイアログを使って設定します。設定できる集合関数を,次に示します。

表3‒5 集合関数の種類

集合関数

ボタン

説  明

最大

[最大]

選択した列のデータの中から,最大値を求める関数です。

ボタンをクリックすると,[設定内容一覧]エリアに「最大(選択した列名)」と表示されます。

最小

[最小]

選択した列のデータの中から,最小値を求める関数です。

ボタンをクリックすると,[設定内容一覧]エリアに「最小(選択した列名)」と表示されます。

平均

[平均]

選択した列の,データの平均値を求める関数です。

ボタンをクリックすると,[設定内容一覧]エリアに「平均(選択した列名)」と表示されます。

合計

[合計]

選択した列の,データの合計値を求める関数です。

ボタンをクリックすると,[設定内容一覧]エリアに「合計(選択した列名)」と表示されます。

件数

[件数]

選択した列の,データの件数を求める関数です。

ボタンをクリックすると,[設定内容一覧]エリアに「件数(選択した列名)」と表示されます。

グループ

[グループ]

グループ(列中の同じデータの集合)単位で集合関数を算出してデータが抽出する関数です。

ボタンをクリックすると,[設定内容一覧]エリアに「グループ(選択した列名)」と表示されます。

列属性によって,設定できない集合関数があります。列属性と設定できる集合関数の組み合わせを次に示します。

なお,選択した列に,どの集合関数が設定できるかは,列を単一選択した時に,ボタンの活性,または不活性でもわかります。

表3‒6 列属性ごとの使用できる集合関数

列属性

集合関数

最大

最小

平均

合計

件数

グループ

NUMERIC,DECIMAL,SMALLINT,INTEGER,REAL,FLOAT,BIT,TINYINT,DOUBLE

CHAR,VARCHAR,LONG VARCHAR,NCHAR,NVARCHAR,MCHAR,MVARCHAR,UCHAR,UVARCHAR,LONG UVARCHAR

×

×

DATE,TIME,TIMESTAMP

×

×

BINARY,VARBINARY

×

×

(凡例)

○:設定できます。

×:設定できません。

注※

SQL Serverを使用する場合で,Unicodeデータを抽出する場合だけ使用できます。

(a) 操作方法

集合関数は,[集合関数設定]ダイアログで設定します。

  1. [列設定]ダイアログの表示

    [列設定]ボタンをクリックします。[列設定]ダイアログが表示されます。

  2. [集合関数設定]ダイアログの表示

    [集合関数]ボタンをクリックします。[集合関数設定]ダイアログが表示されます。「設定内容一覧」に,列名が表示されます。

  3. 集合関数の設定

    選択した列に集合関数を設定します。「設定内容一覧」に表示されたすべての列には,グループ分けが設定されています。集合関数を設定する列を選択し,集合関数のボタンをクリックします。集合関数には,最大,最小,平均,合計,件数が設定できます。ただし,設定できない集合関数のボタンは不活性になっています。

    設定した集合関数を解除する場合

    設定した集合関数を解除する場合は,[全取消]ボタンをクリックします。ただし,[全取消]ボタンをクリックすると,設定した集合関数はすべて解除されます。

  4. [OK]ボタンのクリック

    [列設定]ダイアログに戻ります。[列設定]ダイアログの[OK]ボタンをクリックすると,設定した集合関数が「列名」に表示されます。

(3) グループ分けの設定

列にグループ分けを設定しておくと,グループ(列中の同じデータの集合)単位で集合関数を算出してデータが抽出されます。その場合,抽出されるデータは,昇順でソートされます。

同じ列にグループ分けと集合関数を同時に指定することはできません。集合関数またはグループ分けをしたあとに列を追加すると,追加した列にはグループ分けが設定されます。

グループ分けと集合関数を設定した場合の抽出結果を次に示します。

図3‒2 グループ分けと集合関数を設定した場合の抽出結果の例

[図データ]

(a) 操作方法

グループ分けは,[集合関数設定]ダイアログで設定します。

  1. [列設定]ダイアログの表示

    [列設定]ボタンをクリックします。[列設定]ダイアログが表示されます。

  2. [集合関数設定]ダイアログの表示

    [集合関数]ボタンをクリックします。[集合関数設定]ダイアログが表示されます。「設定内容一覧」に,列名が表示されます。

  3. グループ分けの設定

    「設定内容一覧」に表示されたすべての列には,グループ分けが設定されています。また,必要に応じて集合関数を設定してください。

    設定したグループ分けを解除する場合

    設定したグループ分けを解除する場合は,[全取消]ボタンをクリックします。ただし,[全取消]ボタンをクリックすると,設定したグループ分けはすべて解除されます。

  4. [OK]ボタンのクリック

    [列設定]ダイアログに戻ります。[列設定]ダイアログの[OK]ボタンをクリックすると,設定したグループ分けが「列名」に表示されます。

(4) ソートの設定

選択した列のデータをソートします。ソートする列は,255列まで設定できます。[ソート]ボタンをクリックして表示される[ソート設定]ダイアログで,ソートやソート時の優先順位を設定します。ソートには,昇順と降順が設定できます。

複数の列にソートを設定した場合は,[設定内容一覧]の上位の項目から順にソートされます。

複数の列にソートを設定した場合の例を次に示します。

[図データ]

ただし,ソート設定ができる列は,255列までです。

(a) 操作方法

ソートの設定は,[ソート設定]ダイアログで設定します。

  1. [列設定]ダイアログの表示

    [列設定]ボタンをクリックします。[列設定]ダイアログが表示されます。

  2. [ソート設定]ダイアログの表示

    [ソート]ボタンをクリックします。[ソート設定]ダイアログが表示されます。「列名一覧」に,列名が表示されます。

  3. 昇順,降順の設定

    ソートを設定する列を選択し,[降順]ボタンまたは[降順]ボタンをクリックします。「設定内容一覧」に選択した列名と設定内容が表示されます。▲は昇順,▼は降順を表します。

    設定したソートを削除する場合

    設定したソートを削除する場合は,[削除]ボタンをクリックします。

  4. 優先順位の設定

    複数のソート条件を設定する場合,ソートの優先順位を設定します。「設定内容一覧」で列名を選択し,[↑]ボタンまたは[↓]ボタンをクリックします。「設定内容一覧」の列名の順番が変わり,優先順位が設定されます。優先順位は,「設定内容一覧」の上の列から順に設定されます。

  5. [OK]ボタンのクリック

    [列設定]ダイアログに戻ります。[列設定]ダイアログの[OK]ボタンをクリックすると,設定したソートと優先順位が「情報」に表示されます。

(5) 仮想列の設定

データベース中から抽出した列の値を編集して,新しい列(仮想列)を追加できます。[仮想列編集]ダイアログで,仮想列を追加します。仮想列はデータべース連携で抽出した結果にだけ追加され,データベースの内容には影響しません。

例えば,価格と数量を掛けて合計金額の列を出したり,納入数と在庫数を足して合計数の列を出したりできます。

仮想列を設定する場合の規則を次に示します。

仮想列を設定した場合の抽出結果を次に示します。

図3‒3 仮想列を設定した場合の抽出結果の例

[図データ]

重要

仮想列は,SQLを使用して作成した仮想的な列として実現します。そのため,仮想列の列の属性はデータベースの仕様に左右されます。

仮想列として使用できるSQLで使用する関数と関数の形式は,データベースによって異なります。また,データベースのバージョンによっても異なります。詳細については,使用するデータベースのマニュアルを参照してください。

(a) 操作方法

仮想列の設定は,[仮想列編集]ダイアログで設定します。

  1. [列設定]ダイアログの表示

    [列設定]ボタンをクリックします。[列設定]ダイアログが表示されます。

  2. [仮想列編集]ダイアログの表示

    [仮想列]オプションボタンを選択し,[追加]ボタンをクリックします。[仮想列編集]ダイアログが表示されます。

  3. 列名称,列内容の設定

    「列名称」に仮想列の名称を入力します。入力できる名称は,46バイトまでです。

    「列内容」に仮想列の式を入力します。データの値を使用する場合は,列一覧から使用する列を選択し,[選択]ボタンをクリックします。列名を直接入力することもできます。列名を直接入力する場合は,列名を「"」で囲みます。

    仮想列を変更する場合

    「選択列」リストに表示された仮想列を変更する場合は,変更する列を選択し,[編集]ボタンをクリックします。[仮想列編集]ダイアログが表示され,仮想列を変更できます。

    仮想列を削除する場合

    「選択列」リストに表示された仮想列を削除する場合は,削除する列を選択し,[削除]ボタンをクリックします。選択したすべての列を削除する場合は,[全列削除]ボタンをクリックしてください。

  4. [OK]ボタンのクリック

    [列設定]ダイアログに戻ります。[列設定]ダイアログの[OK]ボタンをクリックすると,設定した仮想列が「列名」に表示されます。