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EUR 帳票出力 機能解説 EUR Server編


3.2.7 コマンドを実行して出力する

クライアントPCでeurpmcepfviewerコマンドを実行すると,クライアントPCのEUR Client Serviceが起動して,帳票が出力されます。

eurpmcepfviewerコマンドの構文については,マニュアル「EUR 帳票出力 リファレンス EUR Server編」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) 出力の流れ

コマンドを実行して帳票を出力する流れを,次の図に示します。

図3‒10 コマンドを実行して帳票を出力する流れ

[図データ]

  1. 出力要求

    帳票の出力要求が業務プログラムに送られます。

  2. 転送

    アプリケーションサーバのEUR Server - Adapterは,ユーザデータファイルを帳票サーバのEUR Server Serviceに転送します。

  3. 印刷データ生成

    転送されたユーザデータファイルとあらかじめ帳票サーバに配置しておいた印刷定義ファイルから,印刷データ(EPF形式ファイル)が生成されます。

    なお,手順1.〜手順3.で生成された印刷データが複数ある場合,一つの印刷データに統合することもできます。印刷データの統合方法については,「6.3.1 複数のEPF形式ファイルを統合出力する」を参照してください。

  4. 印刷データ転送

    EUR Server Serviceは,生成された印刷データ(EPF形式ファイル)をアプリケーションサーバに転送します。

  5. ダウンロード

    クライアントPCの業務プログラムから,Webサーバにアクセスして印刷データ(EPF形式ファイル)をダウンロードします。

    Webサーバとアプリケーションサーバが別マシンであったり,ネットワークを共有していたりする場合は,業務プログラム側でアプリケーションサーバの印刷データ(EPF形式ファイル)をWebサーバに転送しておいてください。

  6. 出力

    クライアントPCの業務プログラムから,/rオプションを指定してeurpmcepfviewerコマンドを実行すると,帳票が自動で印刷されます。なお,ファイルの拡張子が*.epfであっても,eurpmcepfviewerコマンドの実行時に,/rオプションを指定した場合は,帳票が自動印刷されます。

■参考

手順3.で生成された印刷データを直接クライアントPCに転送してeurpmcepfviewerコマンドを実行しても,帳票を出力できます。

(2) 起動部品の設定

帳票出力で使用する起動部品のメソッド,関数,およびオプションの指定値を次に示します。

また,出力時に設定する起動部品のプロパティ,メソッド,パラメタ,およびオプションの指定値を次に示します。

  1. 帳票ファイルの設定

    印刷する帳票ファイル名を設定します。

    帳票ファイルの設定

    起動部品の設定項目

    設定する値

    帳票ファイルの名前

    ActiveX起動部品:ReportFileNameプロパティ

    Java起動部品:setReportFileNameメソッド

    COBOL起動部品:REPORTNAMEパラメタ

    コマンド起動部品:/rfオプション

    帳票ファイル名(255バイト以内の文字列)

  2. EPF形式ファイルの設定

    EPF形式ファイル名を設定します。

    EPF形式ファイルの設定

    起動部品の設定項目

    設定する値

    EPF形式ファイル名

    ActiveX起動部品:EPFFileNameプロパティ

    Java起動部品:setEPFFileNameメソッド

    COBOL起動部品:EPFFILENAMEパラメタ

    コマンド起動部品:/epfnオプション

    EPF形式ファイル名(255バイト以内の文字列)

  3. マッピングデータファイルの設定

    マッピングデータファイル名を設定します。

    ユーザデータファイルの設定

    起動部品の設定項目

    設定する値

    マッピングデータファイルの名前

    ActiveX起動部品:DataFileNameプロパティ

    Java起動部品:setDataFileNameメソッド

    COBOL起動部品:MAPPINGDATAパラメタ

    コマンド起動部品:/mapオプション

    マッピングデータファイル名(255バイト以内の文字列)

  4. ユーザデータファイル,印刷定義ファイル,および印刷付加情報の設定

    必要に応じて,ユーザデータファイル(ユーザ定義データファイルなど),印刷定義ファイル(複数様式情報定義ファイル,文書情報設定ファイル,置き換え表管理情報ファイルなど)および印刷付加情報(印刷開始ページ,印刷部数,ページ番号など)を設定します。

■参考

帳票ファイル名やマッピングデータファイル名を起動部品で直接指定するのではなく,帳票セットとして帳票セット指定ファイルにまとめて指定することもできます。この場合,出力時には次に示すプロパティ,メソッド,パラメタ,またはオプションで帳票セット指定ファイル名を指定してください。

  • ActiveX起動部品:MultiReportSetFileNameプロパティ

  • Java起動部品:setMultiReportSetFileNameメソッド

  • COBOL起動部品:REPORTSETFILEパラメタ

  • コマンド起動部品:/mrsオプション

(3) 出力結果

eurpmcepfviewerコマンドの実行時に指定するオプションによって異なります。

優先順位は次のとおりです。

  1. プリンタ名の指定(/prオプションで指定)

  2. プリンタクラス名の指定(/prcオプションで指定)

  3. EPF形式ファイルのプリンタクラス名情報

  4. OSのデフォルトのプリンタ

帳票の印刷先に関するオプションの指定(1.および2.)を省略した場合は,帳票に設定されているクライアントプリンタクラス(3.)に対応するプリンタに出力されます。帳票にクライアントプリンタクラスが設定されていない場合(4.)は,OSのデフォルトのプリンタに出力されます。

なお,プリンタ名(1.)またはプリンタクラス名(2.)の指定によって決定したプリンタが存在しない場合はエラーになります。

(4) 注意事項

帳票を連続して出力すると,メモリ不足のエラーになることがあります。クライアントPCでメモリ不足のエラーが発生した場合は,時間を置いて再度出力するか,EUR Client Serviceを再起動してください。

(5) コーディング例

■プリンタクラス名を指定して帳票を全自動印刷する場合
"C:\Program Files\Hitachi\EUR\Client\Program\EURPMCEPFViewer.exe" /r /nomessage /prc AClass C:\temp\EPFFile.epf

プリンタクラス名:AClass

EPF形式ファイル名:EPFFile.epf

ファイルのある場所:C:\temp

プリンタクラス「AClass」で定義されているプリンタとトレイで,帳票が出力されます。

■プリンタ名とトレイ名を指定して帳票を自動印刷する場合
"C:\Program Files\Hitachi\EUR\Client\Program\EURPMCEPFViewer.exe" /r /pr "Port C4300" /tr 自動 C:\temp\EPFFile.epf

プリンタ名:Port C4300

トレイ名:自動

EPF形式ファイル名:EPFFile.epf

ファイルのある場所:C:\temp

プリンタ名が「Port C4300」のプリンタとトレイ名が「自動」の給紙トレイで,帳票が出力されます。

■帳票のプリンタクラス名情報を使用して自動印刷する場合
"C:\Program Files\Hitachi\EUR\Client\Program\EURPMCEPFViewer.exe" /r "C:\temp folder\EPFFile.epf"

EPF形式ファイル名:EPFFile.epf

ファイルのある場所:C:\temp folder

EPF形式ファイル「EPFFile.epf」の属性情報に設定されているクライアントプリンタクラス情報を基に,帳票が出力されます。