13.8.1 日付データの表示形式の設定
フィールド定義の種別で,「日付(日付・時刻)」を設定した場合,レポートファイル形式とフォームシートファイル形式の違いがあります。また,この形式は,[アイテムのプロパティ]ダイアログ−[表示形式]タブの[表示形式一覧]リストボックス内にサンプルを表示していますが,[定義]テキストボックスには,次に示す形式の組み合わせによる設定もできます。
- 〈この項の構成〉
(1) レポートファイル形式とフォームシートファイル形式の違い
レポートファイル形式とフォームシートファイル形式では,次のような特徴があります。
-
レポートファイル形式
-
UNIX版 EUR旧製品との互換を意識しません。
-
全角文字での数値表現ができません。
-
時刻の表現ができます。
-
-
フォームシートファイル形式
-
UNIX版 EUR旧製品との互換を意識します。
-
全角文字での数値表現ができます。
-
時刻の表現ができません。
-
上記の特徴を考慮した上で,どちらの形式を設定するかを判断してください。また,ここで説明しているレポートファイル形式とフォームシートファイル形式の意味は,帳票ファイルを保存するときのファイル形式とは異なります。互換を意識しなければ,両方の表示形式を使用できます。
(2) 日付データの定義情報の形式
日付データの表示形式は,"%",変換記号,および任意の文字を組み合わせることで任意に指定できます。変換記号は,レポートファイル形式とフォームシートファイル形式とでは異なります。
-
レポートファイル形式の場合
-
先頭が数字以外の変換記号のとき
〔<前付加文字列>〕%〔-〕〔0〕〔<表示桁数>〕<変換記号>〔<後付加文字列>〕
-
先頭が数字の変換記号のとき
〔<前付加文字列>〕%<変換記号>〔<後付加文字列>〕
指定する文字
意 味
<前付加文字列>
データの前に付加する文字列を指定します。全角文字も指定できます。
%
書式の開始文字です。%は,省略できません。
-
文字列を左詰めで表示する場合に指定します。省略した場合は,右詰めで表示されます。
0(ゼロ)
データの桁数が,<表示桁数>に指定した桁数に満たない場合に,空いている場所を埋め文字0で埋めます。省略した場合は,空白になります。
<表示桁数>
データを表示する桁数を指定します。データの桁数が,<表示桁数>に指定した値に満たない場合は,埋め文字で埋めます。
<変換記号>
データの変換記号を指定します。データは,指定した形式に変換して表示されます。変換記号は,省略できません。
<後付加文字列>
データの後ろに付加する文字列を指定します。全角文字も指定できます。
-
-
フォームシートファイル形式の場合
〔<前付加文字列>〕%〔0|#〕〔2〕<変換記号>〔<後付加文字列>〕
指定する文字
意 味
<前付加文字列>
データの前に付加する文字列を指定します。全角文字も指定できます。
%
書式の開始文字です。%は,省略できません。
0(ゼロ)
表示形式が数字の変換記号の場合,文字0で桁埋めするときに指定します。月,日の場合は2桁,年の場合は年表示の桁指定によって4桁または2桁になります。
#
表示形式が数字の変換記号の場合,空白で桁埋めするときに指定します。月,日の場合は2桁,年の場合は年表示の桁指定によって4桁または2桁になります。
2
年表示を2桁表示にするときに指定します。
<変換記号>
データの変換記号を指定します。データは,指定した形式に変換して表示されます。変換記号は,省略できません。変換記号は,レポートファイル形式とフォームシートファイル形式で異なります。
<後付加文字列>
データの後ろに付加する文字列を指定します。全角文字も指定できます。
- 重要
-
文字に"%"を表示する場合,レポートファイル形式とフォームシートファイル形式では次のような制限があります。
-
レポートファイル形式では,日付データに"%"を表示したいときは,"\%"と指定します。"\"を表示したいときは,"\\"と指定します。
-
フォームシートファイル形式では,日付データに"%"を表示したいときは,"%%"と指定します。
-
(3) レポートファイル形式の変換記号
レポートファイル形式の変換記号を,次に示します。
変換記号 |
意味 |
表示形式 |
---|---|---|
Y※ |
西暦年 |
− |
M |
月 |
− |
D |
日 |
− |
h※ |
時刻 |
24時間制 |
H※ |
時刻 |
12時間制 |
m※ |
分 |
− |
s※ |
秒 |
− |
0u |
元号 |
アルファベット1文字(M,T,S,H) |
1u |
元号 |
漢字の省略形(明,大,昭,平) |
2u |
元号 |
漢字(明治,大正,昭和,平成) |
3u |
元号 |
和暦の年 |
0n |
月 |
省略した英文字(Jan,Febなど) |
1n |
月 |
英文字(January,Februaryなど) |
2n |
月 |
日本語(一月,二月など) |
0N |
曜日 |
省略した英文字(Sun,Monなど) |
1N |
曜日 |
英文字(Sunday,Mondayなど) |
2N |
曜日 |
省略した日本語(月,火など) |
3N |
曜日 |
日本語(月曜日,火曜日など) |
0a※ |
午前または午後 |
英大文字(AM,PM) |
1a※ |
午前または午後 |
英小文字(am,pm) |
2a※ |
午前または午後 |
日本語(午前,午後) |
- 重要
-
-
レポートファイル形式では,数値を全角文字で表示できません。
-
(4) フォームシートファイル形式の変換記号
フォームシートファイル形式の変換記号は,西暦か和暦かによって次のように異なります。
(a) 西暦の変換記号
西暦の場合の変換記号を次に示します。
- 重要
-
-
フォームシートファイル形式では,変換記号を全角文字で指定すると,数値が全角文字で表示されます。
-
英語ロケールおよび中国語ロケールでは,フォームシートファイル形式は表示できません。
-
フィールド定義の種別で,「和暦(日次)」,「和暦(月次)」および「和暦(年次)」を設定した場合,西暦の変換記号は無効となります。
-
(b) 和暦の変換記号
和暦の場合の変換記号を次に示します。
- 重要
-
-
フォームシートファイル形式では,変換記号を全角文字で指定すると,数値が全角文字で表示されます。
-
英語ロケールおよび中国語ロケールでは,フォームシートファイル形式は表示できません。
-
(c) 補足説明
フィールドの属性が年次や月次である場合,その期種に関係ない記号を変換記号に設定すると,「1月」,「1日」が仮定されます。また,指定する変換記号と入力する日付データが合っていない場合も,「1月」,「1日」が仮定されます。例えば,変換記号「DF(DF)」や「JF(JF)」を指定して年度表示する場合は,入力する日付データが日次(8桁),または月次(6桁)で指定されていないと,正しい年度表示ができません。次のように表示されます。
入力する日付データ |
変換記号「DF(DF)」指定後の西暦年度表示 |
変換記号「JF(JF)」指定後の和暦年度表示 |
---|---|---|
20080320 |
2007 |
19 |
200803 |
2007 |
19 |
20080523 |
2008 |
20 |
200805 |
2008 |
20 |
(5) 日付データ・時刻データを使用するときの注意
日付データ・時刻データを帳票設計時と異なるロケールで出力する場合,次のことに注意してください。
-
次の変換記号はロケールに応じて変換されるため,帳票を定義したロケールと表示または印刷するロケールが異なる場合,出力結果が異なります。
レポートファイル形式:2n(月),2N(省略形の曜日),3N(曜日),2a(午前/午後)
-
元号表記や元年表示など日本語特有の変換記号や,フォームシートファイル形式の変換記号は,実行するロケールに関係なく日本語に変換されます。