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EUR システム設計ガイド(UNIX(R)用)


4.7.2 Windows環境のプリンタ出力時のフォント

EUR サーバ帳票出力機能では,フォントを出力する際に文字幅を計算しています。

プロポーショナルフォントを出力するときは,フォントの文字幅を文字ごとに取得して計算します。固定ピッチフォントを出力するときは,プロポーショナルフォントを出力するときと同じ計算をする方法(動的モード),またはフォントの文字幅を固定値として計算する方法(静的モード)を指定できます。

ここでは文字幅の計算方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 文字幅の計算方法

帳票アイテムのフォントおよび文字幅計算方法の指定によって,どのように文字幅が計算されるかを次に示します。

表4‒18  文字幅の計算方法

帳票アイテムのフォント

文字幅計算方法の指定

文字幅の計算方法

プロポーショナルフォント

使用するフォントに合わせて文字幅を計算します(動的モード)。

固定ピッチフォント

動的

静的

固定値で文字幅を計算します(静的モード)。

(凡例)

−:文字幅計算方法の指定は適用されません。プロポーショナルフォントの場合は,常に動的モードとして計算されます。

注※

文字幅計算方法の指定を省略したときは,「静的」が仮定されます。

(2) 文字幅計算方法の設定

EUR サーバ帳票出力機能での,文字幅計算方法の設定方法を次に示します。

(a) 文字幅計算方法の設定方法

環境変数EURPS_FONT_WIDTH_MODEで文字幅計算方法を設定します。設定方法の詳細についてはマニュアル「EUR 帳票出力 リファレンス EUR Server編」を参照してください。

(b) プリンタ出力でのフォントの出力結果

Window環境のプリンタに出力するときは,文字幅の計算方法と出力結果が次のように異なります。

  • 動的モードの場合

    帳票に指定されているフォントが出力環境にあるときは,指定されたフォントで出力します。

    帳票に指定されているフォントが出力環境にないときは,フォントを置き換えて出力します。詳細については,「4.8.2(2) 置き換えられて出力されるフォント」を参照してください。

  • 静的モードの場合

    帳票に指定されているフォントで出力します。しかし,帳票に指定されたフォントの文字幅と半角全角判定の文字幅が異なると,文字が重なったり離れたりして出力されることがあります。

  • EURで適用される半角全角判定の文字幅

    半角の文字幅はアイテムのフォント幅,全角の文字幅はアイテムのフォント幅の2倍で計算されます。

    半角全角判定の文字幅は,英語フォントではCourier,簡体字中国語フォントでは新宋体,繁体字中国語フォントでは細明体,日本語フォントではMS 明朝の文字幅が適用されます。フォントの言語を判定できない場合は,中国語(簡体字)ロケールでは新宋体,日本語ロケールではMS 明朝,その他のロケールではCourierの文字幅が適用されます。