4.4.2 JAN短縮バーコード
JAN短縮バーコードのデータの指定方法およびプロパティの設定方法について説明します。
(1) データの指定
JAN短縮バーコードを表示する場合は,半角数字(0〜9)を使用して,「0」以外で始まる8桁(固定)のデータ(データキャラクタ)をデータファイルに指定します。
なお,環境変数EURPS_UPC_BARCODEでUPCバーコードの出力を無効にした場合は,「0」で始まるデータも指定できます。
JAN短縮バーコードの形式を次に示します。
データ(データキャラクタ)は,商品コードを表すキャラクタで,プリフィックスキャラクタを含む場合もあります。プリフィックスキャラクタは,国コードなど商品コードの管理単位を識別するキャラクタです。
チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,バーコードの読み取りの正確性を保つために,データ(データキャラクタ)とプリフィックスキャラクタから,ある計算方法に基づいて求めた値を表すキャラクタです。JAN短縮バーコードも,JAN標準バーコードと同じように,桁位置を決めて計算します。
業務アプリケーションでチェックキャラクタをあらかじめ付加する場合,例えば,「4901234」のデータ(データキャラクタ)のチェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,次のような計算方法で求められます。
-
桁位置を付けます。求めるチェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,1桁目です。
桁位置
8
7
6
5
4
3
2
1
データ
4
9
0
1
2
3
4
-
偶数桁の数字を加算します。
4+0+2+4=10
-
2で求めた値を3倍します。
10×3=30
-
1桁目を除く,奇数桁の数字を加算します。
9+1+3=13
-
3で求めた値と,4で求めた値を加算します。
30+13=43
-
5で求めた値の下1桁の数字を10から減算します。
10−3=7
この値が,チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)です。
なお,5で求めた値の下1桁の数字が「0」の場合は,チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は「0」です。
チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,EUR 帳票作成機能で付加することもできます。その場合は,半角数字(0〜9)を使用して,「0」以外で始まる7桁(固定)のデータ(データキャラクタ)をデータファイルに指定します。チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,[オプション]ダイアログ,または[アイテムのプロパティ]ダイアログで指定できます。
なお,環境変数EURPS_UPC_BARCODEでUPCバーコードの出力を無効にした場合は,「0」で始まるデータも指定できます。
(2) サイズの指定
JAN短縮バーコードで指定できるサイズと単位は0.15〜2.1倍です。JIS X0507で規定されている0.8〜2.0倍の範囲で指定することを推奨します。
JAN短縮バーコードのサイズは,JIS X 0507で規定されている1モジュール幅に対する倍率を0.01倍単位で指定します。JIS X 0507では,1モジュール幅の標準サイズを0.33mmと規定しています。「モジュール」とは,白バーと黒バー,およびマージンを構成する基本単位を示します。
JAN短縮バーコードは,81モジュールで構成されています。
(1)レフトマージン(7モジュール)
(2)レフトガードバー(3モジュール)
(3)左データキャラクタ(4キャラクタ,28モジュール)
(4)センタバー(5モジュール)
(5)右データキャラクタ(3キャラクタ,21モジュール)
(6)モジュラチェックキャラクタ(1キャラクタ,7モジュール)
(7)ライトガードバー(3モジュール)
(8)ライトマージン(7モジュール)
例えば,サイズに「2」を指定すると,「{81(モジュール)×0.33(mm)}×2(倍)」という式によって,幅53.46(mm)のJAN短縮バーコードが帳票に出力できます。
[サイズ]の値 |
帳票に出力されるバーコードの実サイズ |
---|---|
0.5 |
幅 約14(mm) |
1 |
幅 約27(mm) |
1.5 |
幅 約41(mm) |