4.4.1 JAN標準バーコード
(1) データの指定
JAN標準バーコードを表示する場合は,半角数字(0〜9)を使用して,13桁(固定)のデータ(データキャラクタ)をデータファイルに指定します。
JAN標準バーコードの形式を次に示します。
データ(データキャラクタ)は,商品コードを表すキャラクタで,プリフィックスキャラクタを含む場合もあります。プリフィックスキャラクタは,国コードなど商品コードの管理単位を識別するキャラクタです。
チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,バーコードの読み取りの正確性を保つために,データ(データキャラクタ)とプリフィックスキャラクタから,ある計算方法に基づいて求めた値を表すキャラクタです。
業務アプリケーションでチェックキャラクタをあらかじめ付加する場合,例えば,「490123456789」のデータ(データキャラクタ)のチェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,次のような計算方法で求められます。
-
桁位置を付けます。求めるチェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,1桁目です。
桁位置
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
データ
4
9
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
-
偶数桁の数字を加算します。
9+1+3+5+7+9=34
-
2で求めた値を3倍します。
34×3=102
-
1桁目を除く,奇数桁の数字を加算します。
4+0+2+4+6+8=24
-
3で求めた値と,4で求めた値を加算します。
102+24=126
-
5で求めた値の下1桁の数字を10から減算します。
10−6=4
この値が,チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)です。
なお,5で求めた値の下1桁の数字が「0」の場合は,チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は「0」です。
チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,EUR 帳票作成機能で付加することもできます。その場合は,半角数字(0〜9)を使用して,12桁(固定)のデータ(データキャラクタ)をデータファイルに指定します。チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,[オプション]ダイアログ,または[アイテムのプロパティ]ダイアログで指定できます。
(2) サイズの指定
JAN標準バーコードで指定できるサイズと単位は0.15〜2.1倍です。JIS X0507で規定されている0.8〜2.0倍の範囲で指定することを推奨します。
JAN標準バーコードのサイズは,JIS X 0507で規定されている1モジュール幅に対する倍率を0.01倍単位で指定します。JIS X 0507では,1モジュール幅の標準サイズを0.33mmと規定しています。「モジュール」とは,白バーと黒バー,およびマージンを構成する基本単位を示します。
JAN標準バーコードは,113モジュールで構成されています。
(1)レフトマージン(9モジュール)
(2)レフトガードバー(3モジュール)
(3)左データキャラクタ(6キャラクタ,42モジュール)
(4)センタバー(5モジュール)
(5)右データキャラクタ(5キャラクタ,35モジュール)
(6)モジュラチェックキャラクタ(1キャラクタ,7モジュール)
(7)ライトガードバー(3モジュール)
(8)ライトマージン(9モジュール)
例えば,サイズに「2」を指定すると,「{113(モジュール)×0.33(mm)}×2(倍)」という式によって,幅74.58(mm)のJAN標準バーコードが帳票に出力できます。