4.3.2 FIX形式のデータ形式
レコード中に区切り文字がなく,すべてのレコードの,フィールドの開始位置とデータ長が固定である形式を持つファイルです。フィールドの開始位置とデータ長は,EUR 帳票作成機能で帳票設計する時に,データのプロパティで指定できます。
\0(Null:0x00)は,改行コードと同様に1レコードの終端と見なされます。
データに記述できるFIX形式のファイルサイズ,およびレコードの上限値は,次のとおりです。
項目 |
EUR Designer,EUR Viewerでの上限値 |
EUR Serverでの上限値 |
---|---|---|
ファイルサイズ |
2GBを上限とします。 |
上限はありません。 |
レコード数 |
上限はありません。 |
2,147,483,647を上限とします。 |
レコード長 |
改行コードを含めないで32,767バイトを上限とします。 |
改行コードを含めないで100,000バイトを上限とします。 |
フィールド数 |
上限はありません。ただし,レコード長と1フィールド長の上限値によって制限されます。 |
2,147,483,647を上限とします。 |
1フィールドの長さ |
32,767バイトを上限とします。 |
100,000バイトを上限とします。 |
フィールド名の長さ |
マッピングデータのフィールド名:510桁を上限とします。 ユーザ定義データのフィールド名:499桁を上限とします。 |
− |
データの記述形式について,次に示します。
(1) 数値データ
数値をそのまま記述します。
- EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと
-
フィールド定義で種別を「数値」,または「数値(集計対象外)」に設定します。1桁以上のデータがある場合は,ゼロサプレス処理をします。
(3) 画像データ
画像ファイル名(拡張子を含む)をそのまま記述します。指定できる画像データは,次のとおりです。
-
Windows BITMAP形式の画像データ
-
JPEG形式の画像データ
-
GIF形式の画像データ
-
TIFF形式の画像データ
-
PNG形式の画像データ
EURで扱える画像データについては,マニュアル「EUR 帳票出力 リファレンス EUR Server編」またはマニュアル「EUR 帳票出力 EUR Designer/EUR Viewer編」を参照してください。
- EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと
-
フィールド定義で種別を「画像」に設定します。
- 補足説明
-
一つの帳票で複数の画像ファイルを使用する場合は,使用する画像ファイルを同じフォルダに保存しておいてください。
(4) 日付データ
日付データは,西暦または和暦を数値で指定します。
日付データには,入力データの桁数と,指定したいデータ種別の桁数が一致するように入力データを指定してください。入力データの桁数とデータ種別の桁数が合っていないと,マッピングデータウィンドウに表示されないことがあります。
-
西暦
西暦を数値で記述します。指定できるデータの種別と桁数を次に示します。
データ種別
桁数
指定例
(「2012年3月23日12時10分05秒」の場合)
日付(年次)
4桁
2012
日付(月次)
6桁
201203
日付(日次)
8桁
20120323
日付(日付・時刻)※
年:4桁
月:2桁
日:2桁
時:2桁
分:2桁
秒:2桁
2012/03/23 12:10:05
-
和暦
和暦を指定する場合,1桁目に元号を次の数値で指定します。
元号
指定値
平成
4
昭和
3
大正
2
明治
1
指定できるデータ種別と桁数を次に示します。
データ種別
桁数
指定例
「平成24年1月1日」を表示させる場合
「昭和64年1月1日」を表示させる場合
和暦(年次)
3桁
424
364
和暦(月次)
5桁
42401
36401
和暦(日次)
7桁
4240101
3640101
和暦日付は,「平成元年1月1日」のような架空の日付も表示できます。また,[アイテムのプロパティ]ダイアログの[表示形式](日付・時刻データ)タブで,日付の表示形式を次のように設定することもできます。
-
「平成1年」を「平成元年」と表示できます。
-
「平成21年」を「H21」と表示できます。
[アイテムのプロパティ]ダイアログについては,マニュアル「EUR 帳票作成 画面リファレンス」を参照してください。
-
- EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと
-
指定したデータの桁数に合わせて,フィールド定義で種別を設定します。
- 補足説明
-
年号を表すデータは4桁で認識されます。そのため,[コントロールパネル]の[地域のオプション]の設定で,年号を2桁に設定している場合は,[日付]ページの[短い形式]のリストボックスから,年号を4桁で表示する形式「yyyy」に選択し直してください。[区切り記号]は,「/」を指定してください。また,Windowsの時刻表示を12時間制の形式に設定している場合は,[時刻]ページの[時間の形式]のリストボックスから,24時間制の形式に選択し直してください。この場合,午前,または午後を表す「t」の付く形式は設定しないでください。
(5) バーコードデータ
バーコードで使用するデータを指定します。表示するバーコードの種類によって,使用できるデータや桁数が異なります。バーコードのデータについては,「4.4 EURで使用できるバーコード」を参照してください。
- データを読み込んだあと
-
フィールド定義で種別を「バーコード」に設定します。
(6) 特殊編集レベルデータ
繰り返し機能で,帳票に読み込んだデータをレコード単位で任意に編集したい場合は,特殊編集レベルを1〜99の範囲で記述します。
-
記述したレベルは,データウィンドウのレコード番号の横に「(レベル:nn)」と表示されます。
-
複数レコードに同一レベルを指定した場合,一つのレコードを編集すると,同一レベルのレコードすべてが編集されます。
-
編集しない場合は,省略するか,または「0」もしくは空白を指定してください。
- EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと
-
フィールド定義で種別を「特殊編集レベル」に設定します。
(7) 区切り文字
データの区切りは,データの開始位置で決まるため,区切り文字は使用しません。
なお,データ中に「,」などを記述すると,データとして扱われます。
FIX形式のデータファイルでは,空データを次のように指定します(△は半角空白を示します)。
(a) あるフィールドのデータに,データ長分の半角空白を並べて指定した場合
あるフィールドのデータに,データ長分の半角空白を並べて指定した場合,そのフィールドは空データになります。データ長を4とした場合,次のようになります。
(例)
- 指定したデータ:あかしろ△△△△あお
-
- 入力されるデータ
-
一つ目のデータ:あか
二つ目のデータ:しろ
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:あお
- 指定したデータ:△△△△△△△△500△△△△△
-
- 入力されるデータ
-
一つ目のデータ:(空データ)
二つ目のデータ:(空データ)
三つ目のデータ:500
四つ目のデータ:(空データ)
(b) n番目以降のデータに,データ長分の半角空白を並べて指定した場合
n番目以降のデータに,データ長分の半角空白を並べて指定した場合,n番目以降のフィールドがすべて空データになります。データ長を4とした場合,次のようになります。
(例)
- 指定したデータ:あかしろ△△△△△△△△
-
- 入力されるデータ
-
一つ目のデータ:あか
二つ目のデータ:しろ
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:(空データ)
このように,n番目以降のデータに,データ長分の半角空白を並べて指定する場合,半角空白は省略できます。
(例)
- 指定したデータ:500△1000
-
- 入力されるデータ
-
一つ目のデータ:500
二つ目のデータ:1000
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:(空データ)
(c) 1行すべてのフィールドを空データにする場合
1行すべてのフィールドを空データにする場合は,半角空白だけを指定するか,または改行コードだけを指定します。
(例)
- データの指定:△△△△△△△△△△△△
-
- 入力されるデータ
-
一つ目のデータ:(空データ)
二つ目のデータ:(空データ)
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:(空データ)
- 指定したデータ:△△△△△△
-
- 入力されるデータ
-
一つ目のデータ:(空データ)
二つ目のデータ:(空データ)
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:(空データ)
- 指定したデータ:改行コード
-
- 入力されるデータ
-
一つ目のデータ:(空データ)
二つ目のデータ:(空データ)
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:(空データ)