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EUR システム設計ガイド


5.4.3 ログオプションの設定

この節では,ログオプションの設定方法の詳細について説明します。また,設定したオプションを保存する方法と,それをほかのPCへ配布する方法についても説明します。

ログファイルは,ログインしたユーザごとに作成されます。同じファイルに複数のユーザがログを出力するような運用をする場合は,ユーザごとにログオプション設定ツールで同じファイルを指定してください。

〈この項の構成〉

(1) ログオプションの設定手順

ログオプションは,ログオプション設定ツールを起動して表示された,[EURログオプションの設定]ダイアログで設定します。設定手順は次のとおりです。

操作

  1. [EURログオプションの設定]ダイアログの表示

    ログオプション設定ツールを起動すると,[EURログオプションの設定]ダイアログが表示されます。ログオプション設定ツールの実行ファイル「EurLgOpt.exe」は,EURの実行ファイル「apgrpt.exe」と同じフォルダに格納されている場合に起動できます。実行ファイル「eurlgopt.exe」をダブルクリックして起動してください。

    なお,ログオプション設定ツールは複数起動しないでください。複数起動すると,起動中のツールが終了されます。

  2. ログ採取レベルの指定

    ログ採取のレベルには,次に示す5種類があります。EURをインストールした直後は,「起動履歴」が設定されています。

    • エラー履歴

      EURの処理でエラーが発生した時,終了コード(RTNCODE=0)以外のエラーを出力します。

    • 起動履歴

      次に示す情報を出力します。

      ・EUR起動時の情報(起動履歴,起動方法,起動時の指定パラメタ)

      ・EUR終了時の情報(終了履歴)

      ・ドキュメントオープン時の情報(処理対象の帳票ファイル名,データファイル名)

      ・印刷処理開始時の情報(出力先プリンタの情報)

      ・各ページ印刷開始時の情報(印刷ページ数)

      ・ユーザが操作した内容

    • 要求履歴

      ユーザが操作した内容(プロパティ・ユーザ操作の履歴)を出力します。

    • 処理履歴

      EURの内部関数の処理履歴(入力パラメタ,出力パラメタ,リターンコード)を出力します。

    • システム履歴

      システム関数(OS提供の関数)の処理履歴(入力パラメタ,出力パラメタ,リターンコード)を出力します。

    ログ採取のレベルは,エラー履歴<起動履歴<要求履歴<処理履歴<システム履歴の順に,採取する情報量が多くなります。そのため,上位レベルになるほど,ファイル容量が増加するので,プログラムへの性能に影響が及ぶこともあります。ログ採取のレベルは,下位レベルで採取されることをお勧めします。

  3. ログを出力するファイルを指定

    ログを出力するファイル名をフルパスで指定します。既存の書き込み権限のあるフォルダを指定してください。

  4. メンテナンス実行契機の指定

    「自動ログメンテナンスを行う」チェックボックスをオンにした場合,[メンテナンス実行契機]グループボックスと[メンテナンス方法]グループボックスの内容が設定できます。

    [メンテナンス実行契機]グループボックス

    自動メンテナンスを,マシン起動時に実行するか,または指定した時刻に実行するかのどちらかを設定します。

    [メンテナンス方法]グループボックス

    ログのメンテナンスを,経過した日数によって削除するか,またはファイルの上限容量を超えた場合に削除するかのどちらかを設定します。

(2) ログオプションの変更

デフォルトで出力されるログ情報では調査が困難な場合は,次に示す手順でログオプションを変更してください。

  1. ログオプション設定ツールの起動

    ログオプション設定ツールを起動すると,[EURログオプションの設定]ダイアログが表示されます。

    [図データ]

  2. ログ採取レベルとログファイルの設定

  3. ログファイルメンテナンスオプションの設定

    使用する環境に合わせた,ログファイルのメンテナンスオプションを設定します。

(3) EURログオプションファイルの保存と読み込み

ログオプション設定ツールで設定したオプションをEURログオプションファイルへ保存できます。EURログオプションファイルは,既存のEURログオプションファイルから読み込んで利用できます。

ログオプションを保存する手順を次に示します。

  1. [EURログオプションの設定]ダイアログの表示

  2. オプションの保存

    [オプション保存]ボタンをクリックすると,設定したオプションがEURログオプションファイル(拡張子は「*.eurlgo」)に保存され,ログが採取されます。EURログオプションファイルには,採取したログのほか,使用したEURの製品名,PP形名,バージョン,およびログオプションの情報も保存されます。

注意

ログオプションに保存されるログファイル名は,保存時のロケールに従った文字コードで保存されます。よって,Unicode固有文字を含んだファイル名は指定できません。

既存のログオプションの情報を読み込んで利用する手順を次に示します。

  1. [EURログオプションの設定]ダイアログの表示

  2. [ファイルの読み込み]ダイアログの表示

    [EURログオプションの設定]ダイアログで[オプション読込]ボタンをクリックすると,[ファイルの読み込み]ダイアログが表示されます。

  3. ファイルの保存場所とファイル名選択

    EURログオプションファイルが保存されている場所を設定し,読み込むファイル名をテキストボックスに直接入力するか,またはダイアログのリストから選択して,[開く]ボタンをクリックします。

    [EURログオプションの設定]ダイアログに情報が表示されたあと,修正してください。

既存のログオプションの情報が[EURログオプションの設定]ダイアログに読み込まれる時,ファイルの妥当性とバージョンがチェックされます。上位バージョンで作成されたEURログオプションファイル,または保存されている内容が異なるEURログオプションファイルが指定された場合は,メッセージが表示され,オプションの情報はダイアログに反映されません。

(4) EURログオプションファイルの配布

保存したEURログオプションファイルを配布することで,ほかのPCにも同一のオプション情報を設定できます。

配布したログオプションファイルは,次の方法で設定できます。