Hitachi

EUR システム設計ガイド


4.11.3 IVSの対応範囲

EUR Serverでは,文字コードがUTF-8またはUTF-16で,IVSの異体字に対応しているフォント(IPAmj明朝フォントなど)を使用している場合,Windows環境での印刷およびEPF形式ファイル出力などで異体字に対応しています。

〈この項の構成〉

(1) サーバ環境での動作

EUR サーバ帳票出力機能でのIVSの異体字の動作を次に示します。

(a) 入力

次に示す範囲で異体字の入力に対応しています。

  • 帳票上の固定文字の文字列

  • データファイル中で帳票上の文字データとして扱われる文字列

  • 上記の文字列との比較または置き換えに使用される文字列(アイテムの表示条件,置き換えデータ,スプールデータのEPF形式ファイル名での検索など)

(b) 出力

次に示す範囲で異体字の出力に対応しています。

■印刷

  • Windows環境の場合

    Windows対応プリンタでの出力

  • UNIX/Linux環境の場合

    対応なし

■ファイル出力

  • Windows環境の場合

    • EPF形式ファイル

      ・ファイル出力※1

      ・EPF形式ファイルの印刷※2

      ・EPF形式ファイルの表示※2

    • EUR形式ファイル

      ・EUR形式ファイルの印刷(EUR サーバ帳票出力機能)※2

    • PDF形式ファイル

      ・ファイル出力(フォント埋め込み)※1, ※3

  • UNIX/Linux環境の場合

    • EPF形式ファイル

      ・ファイル出力※4, ※5

    • PDF形式ファイル

      ・ファイル出力(フォント埋め込み)※1, ※3

注※1

IVSに対応するフォント(IPAmj明朝フォントなど)が必要です。

注※2

ファイル出力時に使用したIVSに対応するフォント(IPAmj明朝フォントなど)が必要です。

注※3
  • 異体字を埋め込んだPDF形式ファイルの表示および印刷時に,異体字に対応するフォントは不要です。

  • PDF形式ファイルに埋め込んだ異体字の検索は,Adobe Readerの機能に従います。

  • スプールデータからファイル取得したPDF形式ファイルは,IVSの異体字に対応していません。

注※4

固定ピッチフォントでIVSに対応するフォント(花園明朝Aフォントなど)が必要です。

注※5

4.8.2 (1) そのまま出力されるフォント」に記載されているフォント,かつ,IVSに対応するフォント(MS 明朝など)の場合,出力できます。

(2) クライアント環境での動作

EUR 帳票作成機能およびEUR クライアント帳票出力機能でのIVSの異体字の動作を次に示します。

(a) 入力

文字コードがUTF-8またはUTF-16で,異体字に対応しているフォント(IPAmj明朝フォントなど)を使用している場合,異体字を入力して表示できることがあります。

(b) 出力

クライアント環境での帳票の印刷およびファイル出力は,IVSの異体字に対応していません。

EUR 帳票作成機能およびEUR クライアント帳票出力機能(apgrptコマンド,eurerコマンド)では,IVSの異体字セレクタが1文字としてカウントされ,異体字セレクタが空白で印字または出力されます。

IVSの異体字に対応したフォント(IPAmj明朝フォントなど)を使用している場合,IVSの異体字は印字または出力されますが,異体字の後ろに空白が印字または出力されます。IVSの異体字に対応したフォントを使用していない場合は,異体字の代わりに基底文字が印字または出力されます。

異体字の後ろに空白が出力される例を次に示します。ここでは,IPAmj明朝フォントを使用した場合の例を示します。

■基底文字「葛」の異体字(基底文字+異体字セレクタ)の出力例
  • 入力文字列

    [図データ]

  • 出力文字列

    [図データ]