14.8 dcmjexe.exe(ジョブの実行)
ジョブを実行するdcmjexeコマンドについて説明します。
機能
パラメタファイルに定義されたジョブを実行します。実行するジョブは、JOB_ATTRIBUTEタグで1つだけ指定できます。
形式
dcmjexe.exe /i パラメタファイル名 /o 結果出力ファイル名
引数
-
/i
パラメタファイルのフルパスを指定してください。
dcmcollコマンド(/s指定あり)、dcminstコマンド(/s指定あり)、またはdcmsuspコマンド(/s指定あり)の結果出力ファイルを、パラメタファイルとして使用することもできます。
-
/o
結果出力ファイルのフルパスを指定してください。コマンドが正常終了すると、指定した結果出力ファイルに次の項目が出力されます。結果出力ファイルがすでに存在する場合は上書きされます。
-
ジョブ名称
-
ジョブ番号
-
ジョブ格納フォルダパス
ジョブ番号(jobnoの値)は、ジョブを識別する番号です。このジョブを削除したり、実行状況を確認したりする場合は、jobnoの値をパラメタファイルに指定してください。結果出力ファイルを、dcmjbrmコマンド、dcmrtryコマンド、dcmstatコマンド、およびdcmstswコマンドのパラメタファイルとして使用することもできます。
-
パラメタファイルの指定内容とコマンド引数との対応
このコマンドはパラメタファイルの使用は必須ですが、パラメタファイルの内容の一部は、コマンドの引数でも指定できます。パラメタファイルの指定内容と、コマンドの引数との対応を次の表に示します。
パラメタファイルの指定内容 |
内容 |
指定の有無 |
コマンドの引数 |
|
---|---|---|---|---|
タグ |
パラメタ |
|||
job_generator |
ジョブ名称 |
◎ |
− |
|
jobno |
ジョブ番号 |
× |
− |
|
job_folder |
ジョブ格納フォルダパス |
○※ |
− |
|
unsuspended |
中断中の配布の有無 |
× |
− |
|
job_entry_date |
ジョブの登録日時 |
○ |
/jst 値 |
|
job_execution_date |
ジョブの実行日時 |
○ |
/jsx 値 |
|
job_expiration_date |
ジョブの実行期限 |
○ |
/jsp 値 |
- (凡例)
-
◎:必ず指定する ○:省略できる ×:不要(指定しても無視される)
−:コマンドの引数では指定できない
- 注※
-
省略した場合は、ルートフォルダ以下のすべてのフォルダまたはファイルを検索してジョブを実行します。
パラメタファイルの内容を引数で指定した場合のコマンド形式
ジョブの登録日時、ジョブの実行日時、およびジョブの実行期限をコマンド引数で指定した場合のコマンドの形式を次に示します。
dcmjexe.exe /i パラメタファイル名 /o 結果出力ファイル名 [/jst ジョブの登録日時] [/jsx ジョブの実行日時] [/jsp ジョブの実行期限]
リターンコード
dcmjexeコマンド実行時のリターンコードを次の表に示します。
コード |
意味 |
対処 |
---|---|---|
0 |
配布管理システムがジョブを開始した。 |
なし。 |
1 |
パラメタファイルをオープンできない、またはファイル形式が不正。 |
パラメタファイルの指定または記述形式を確認してください。 |
2 |
パラメタファイルに不正な値が指定されている。 |
パラメタファイルの値を確認してください。 |
3 |
データベースの接続に失敗した。 |
配布管理システムのセットアップで、データベースの設定を確認してください。 |
4 |
結果出力ファイルをオープンできない。 |
|
5 |
JP1/IT Desktop Management 2のサービスの接続に失敗した。 |
JP1/IT Desktop Management 2 - Managerのサービスが開始しているかどうかを確認してください。 |
12 |
そのほかのエラーが発生した。 |
イベントログを参照してください。 |
実行例
配布管理システムのフォルダ「バッチ定義」に保存されている「伝票ファイル0001収集」ジョブを実行する例を次に示します。
- パラメタファイルの作成
-
実行するジョブが保存されているフォルダ、およびジョブ名をパラメタファイルに次のように記述し、パラメタファイルを任意の名称で保存します。
** dcmjexe Parameter File Sample JOB_ATTRIBUTE{ job_generator= 伝票ファイル0001収集 job_folder= \バッチ定義 }
- コマンドの実行
-
パラメタファイルをC:\Dmbat\dcmjexe.txtに保存し、結果出力ファイルをC:\Dmbat\out.txtに取得する場合は、次のように指定します。
dcmjexe.exe /i C:\Dmbat\dcmjexe.txt /o C:\Dmbat\out.txt
- 結果出力ファイルの内容
-
コマンドが正常終了すると、開始されたジョブのジョブ名称、ジョブ番号、およびジョブ格納フォルダパス(実行したジョブのフォルダ)がC:\Dmbat\out.txtに次のように出力されます。
JOB_ATTRIBUTE{ job_generator= 伝票ファイル0001収集 jobno= JB03121113315383 job_folder= \バッチ定義 }