9.5.3 サービス連携ジョブと連携先のクラウドサービスの障害対応
JP1/AJS3で実行したジョブ(世代)と連携先のクラウドサービスをひもづけることで,次に示す状態の確認ができます。
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ジョブが異常終了した場合に,連携先のクラウドサービスの状態を確認する
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ジョブが実行中の場合に,連携先のクラウドサービスの状態を確認する
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連携先のクラウドサービスの状態が異常な場合に,ジョブを確認する
ジョブとクラウドサービスをひもづける方法について,次に示します。
- 〈この項の構成〉
(1) ジョブが異常終了した場合に,連携先のクラウドサービスの状態を確認する
異常終了したジョブの情報を元に,連携先のクラウドサービスから該当する履歴の状態を確認します。ジョブ定義の打ち切り時間のため,打ち切り終了の場合もこの方法で確認します。
- 確認するジョブの情報
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実行結果詳細
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ジョブの定義情報
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ジョブの実行情報
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- ジョブの情報の確認手段
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JP1/AJS3 - View またはJP1/AJS3 - Web Console
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ajsshowコマンドまたはajsprintコマンド
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(2) ジョブが実行中の場合に,連携先のクラウドサービスの状態を確認する
実行中のジョブの情報を元に,連携先クラウドサービスから該当する履歴の状態を確認します。
- 確認するジョブの情報
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ジョブの開始日時
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- ジョブの情報の確認手段
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JP1/AJS3 - View またはJP1/AJS3 - Web Console
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ajsshowコマンド
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この方法で状態を特定できない場合は,ジョブ実行先ホスト(JP1/AJS3 - ManagerホストまたはJP1/AJS3 - Agentホスト)上の,サービス連携ジョブログに出力されている情報を元に,連携先クラウドサービスから該当する履歴の状態を確認してください。サービス連携ジョブログについては,「9.2.6 サービス連携ジョブログ」を参照してください。
- 確認するサービス連携ジョブログの情報
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CLIコマンド実行履歴(コマンドライン情報)
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CLI実行開始時間
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- サービス連携ジョブログの情報の確認手段
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ジョブ実行先ホスト(JP1/AJS3 - ManagerホストまたはJP1/AJS3 - Agentホスト)にログインしてログを収集して確認
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(3) 連携先のクラウドサービスの状態が異常な場合に,ジョブを確認する
連携先クラウドサービスの該当する履歴の情報を元に,ジョブに該当する履歴の状態を確認します。次の2つの情報を確認します。
- 情報1
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- 確認するクラウドサービスの情報
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実行開始日時
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実行終了日時
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クラウドの操作ログから該当する要求の「要求元IPアドレス(ジョブ実行先ホスト)」
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- クラウドサービスの情報の確認手段
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連携先クラウドサービスの管理画面
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- 情報2
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- サーバジョブログに出力されるメッセージKNBB3034-Iの出力内容
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マネージャーホスト名
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スケジューラーサービス名
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ユニット完全名
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実行ID
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ジョブID
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- サービス連携ジョブログの情報の確認手段
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JP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsサーバにログインしてログを収集して確認
- メモ
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情報1と情報2をひもづけて,連携先クラウドサービスの情報からもジョブを特定できるように,サービス連携ジョブの定義で次の項目を入力することを推奨します。
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連携先サービス名
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連携処理の概要
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(4) サービス連携ジョブの推奨設定
ジョブと連携先クラウドサービスの履歴をひもづけられるように,サービス連携ジョブを設計する場合は次に示す設定を推奨します。
(a) 連携先クラウドサービスの設定
クラウドの操作ログなどの情報を確保するため,連携先クラウドサービスでアクティビティのトレース機能を有効にします。
(b) サービス連携実行情報の定義
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CLIコマンドの実行履歴として,CLIコマンドラインをジョブの標準エラー出力に出力する設定としてください。
デフォルトでは出力する設定となっています。
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連携先のクラウドサービス側で任意の文字列を指定・確認できるインターフェースがある場合,これらをひもづける情報として指定してください。
具体的には,次の環境変数で指定します。
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AJS_CSL_JOB_UUID(サービス連携ジョブが設定するUUID)
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AJSHOST(マネージャーホスト名)
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AJS_AJSCONF(スケジューラーサービス名)
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AJSJOBNAME(ジョブ名(ユニット完全名))
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AJSEXECID(実行ID)
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JP1JobID(ジョブID)
マネージャーホスト名,スケジューラーサービス名,ジョブ名,実行ID,およびジョブIDを指定する場合,連携先クラウドサービスのCLIの引数として指定できる文字列であることを確認してください。特に値と文字列長に注意してください。これらの環境変数の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス」のJP1/AJS3から実行されるジョブ実行時に設定される環境変数についての説明を参照してください。
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連携先のクラウドサービス側で履歴を特定するために使用できる情報がある場合,標準エラー出力に出力するように指定してください。
具体的には,次に示す情報を出力するようにします。
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連携先のクラウドサービスでユニークになる値(実行した識別子など)
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連携先のクラウドサービスの状態を参照できるURL
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連携先のクラウドサービスの開始時間,終了時間,状態の情報など
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