6.1 サービス連携監視ジョブの種別と実行
サービス連携監視ジョブは監視対象となるクラウドサービスごとに監視定義を定義し,各監視ジョブとしてそれぞれ実行できます。
各監視ジョブは,JP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsサーバ上で定義した情報と,JP1/AJS3 - Managerから実行したカスタムイベントジョブ定義の情報を使って実行されます。監視ジョブごとのサービス連携監視情報は,定義したJP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsサーバからそれぞれの監視ジョブに応じた情報を取得します。
サービス連携監視ジョブが取得する監視情報の一覧は「1.1.2(2) サービス連携監視ジョブ情報の定義機能」を参照してください。
以上のようにサービス連携監視ジョブはJP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsサーバ上の定義情報を基にして,次の順に実行されます。
- 接続定義(接続処理)
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接続定義に接続処理が定義されている場合,[実行コマンド設定]−[実行結果の判定(監視定義)]−[トレース情報設定(監視定義)]に定義された内容に従ってクラウドサービスとの接続処理が実行されます。
接続処理の実行結果が「正常」の場合,オブジェクト監視定義に従って処理が実行されます。
- 監視定義(監視処理:実行コマンド設定)
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監視処理のうち,実行コマンド設定に従って次のような処理が実行されます。
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実行コマンド(情報取得コマンド)を実行する。
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取得結果から定義されているJMESPathクエリ構文に従って,監視対象項目を切り出して格納する。
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- 接続定義(接続終了処理)
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接続定義に接続終了処理が定義されている場合,[実行コマンド設定],[実行結果の判定(監視定義)],および[トレース情報設定(監視定義)]に定義された内容に従ってクラウドサービスとの接続終了処理が実行されます。ただし,接続処理がエラーの場合は実行されません。
- 監視定義(監視処理:実行結果の判定)
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監視処理のうち,実行結果の判定に従って「正常」となった場合,監視成立の判定処理が実行されます。
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監視間隔に設定された時間の経過後に次の処理が実行されます。
・[監視処理:実行コマンド設定]で格納した監視対象項目の前回と今回の値を,カスタムイベントジョブの定義に設定された監視条件に従って比較する。
・比較した結果,監視成立の場合は引き継ぎ情報に値を設定してジョブを正常終了する。
・比較した結果,監視不成立の場合は監視を継続する。
なお,実行したコマンドの戻り値で「異常」だった場合は設定によってジョブを異常終了するか,監視を継続するかで実行内容が異なります。
上記の監視処理で「監視を継続する」となった場合,監視間隔に設定された時間の経過後に,認証定義を読み込んでから再び「接続定義(接続処理)」,「監視定義(監視処理:実行コマンド設定)」,および「接続定義(接続終了処理)」で説明した処理の実行後に本項目で説明した監視処理が実行されます。
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- 監視定義(引継ぎ情報の設定)
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監視定義に引継ぎ情報の設定が定義されている場合,監視ジョブ正常終了時に定義に従ってカスタムイベントジョブの引き継ぎ情報名に値を設定します。ただし,ジョブ異常終了の場合は設定されません。
以上が監視情報ごとに動作するサービス連携監視ジョブの種別によらない実行処理の説明です。
監視処理の実行の大きな流れを次の図に示します。
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以上の各種別に応じた監視条件の成立判定処理などの詳細な動作仕様については「6.2 サービス連携オブジェクト監視ジョブの詳細」を参照してください。