1.3 JP1/AJS3 for EAPのジョブ制御機能
通常,SAPシステムでは,対話形式(オンライン)でプログラムを実行します。しかし,あるプログラムを特定の時間(または定期的)に実行したり,大量のデータを印刷したりする場合,これらの処理を,バッチ処理(バックグラウンドジョブ)としてSAPシステムで実行します。
JP1/AJS3 for EAPのジョブ制御機能を使用すると,このようなSAPシステムのバックグラウンドジョブをSAPシステム以外のシステムから制御できるようになります。
JP1/AJS3 for EAPは,SAPシステムの外部管理インターフェースであるXBPインターフェースを介してSAPシステムのバックグラウンドジョブを制御します。XBPインターフェースは,SAPシステム以外のシステムからSAPシステムのバックグラウンドジョブを制御するためのSAP社のオープンインターフェースです。
JP1/AJS3 for EAPが,制御できるSAPシステムのバックグラウンドジョブは,トランザクションコードSM36で定義/実行できるバックグラウンドジョブです。
SAPシステム内のバックグラウンドジョブの状態遷移を図1-3に示します。
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JP1/AJS3 for EAPでは,バックグラウンドジョブの状態遷移をコマンドで制御できます。例えば,ジョブを「登録済」から「リリース済」の状態へ移行させる場合には,SAPシステムのバックグラウンドジョブをリリースするjr3bjrelコマンドを使用します。
なお,バックグラウンドジョブは,一つ以上のジョブステップで構成されています。バックグラウンドジョブに使用できるジョブステップは,次の2種類です。
次に,JP1/AJS3 for EAPからできる,SAPシステムのバックグラウンドジョブの制御を,バックグラウンドジョブの状態遷移の順序に従って説明します。
JP1/AJS3 for EAPのコマンドの詳細については,「4. コマンド」を参照してください。