ajsrgimport
形式
ajsrgimport [-F サービス名] [-f] [-h] [-c] [-u ユニット名] [-o ユニット名] -i 登録予定情報ファイル名
機能
登録予定情報をインポートし,その内容に従ってルートジョブネットを実行登録します。
実行権限
次に示すJP1権限レベルのどれかを与えられたユーザー
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JP1_AJS_Admin権限
-
JP1_AJS_Manager権限
-
JP1_AJS_Operator権限
引数
-F サービス名
処理対象とする,スケジューラーサービスのサービス名を指定します。
指定できる文字数は,1〜30(単位:バイト)です。省略した場合は,デフォルトスケジューラーサービス名が仮定されます。
-f
当日に実行予定があっても予定時刻を過ぎている場合は,ジョブネットを実行しません。このオプションは,登録予定情報ファイルに指定されているすべてのジョブネット,およびすべての実行登録方法(計画実行および確定実行)に対して有効です。
-h
インポートによる実行登録時に,ルートジョブネットの実行を保留します。
計画実行登録および確定実行登録されていたジョブネットをインポートする場合は,実行登録時に作成される世代のうち,最初の実行世代だけが保留対象です。保留対象の世代に対しては登録予定情報ファイルでの保留解除の情報よりも,このオプションの指定が優先されます。
保留を設定して計画実行登録されていたジョブネット※を,ajsrgexportコマンドでエクスポートしたあと,ajsrgimportコマンドでインポートする場合,インポートしたあとの最初の実行世代は保留されません。インポートしたあとの最初の実行世代を保留したい場合は,ajsrgimportコマンドで-hオプションを指定してください。
保留を設定して確定実行登録されていたジョブネット※を,ajsrgexportコマンドでエクスポートしたあと,ajsrgimportコマンドでインポートする場合,ajsrgimportコマンドの実行日以降の実行予定をインポートします。そのため,保留を設定された実行予定がインポートされるかどうかは,エクスポートされた実行予定とajsrgimportコマンドの実行日に依存します。エクスポートされた実行予定の保留設定状況に関係なく,登録予定情報をインポートしたあとの最初の実行世代を保留したい場合は,ajsrgimportコマンドで-hオプションを指定してください。
- 注※
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次のどれかの方法で実行登録したジョブネットです。
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ajsentryコマンドに-hオプションを指定して実行登録した(JP1/AJS3 - Viewの[一時変更情報の一覧]ダイアログボックスからの再操作も含む)。
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ajsrgimportコマンドに-hオプションを指定して登録予定情報をインポートした。
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JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS3 - Web Consoleの[実行登録]ダイアログボックスで,[保留]の[する]をチェックして実行登録した。
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JP1/AJS3 - Viewの[追加]ダイアログボックス(ルートジョブネット用)で,[保留]の[する]をチェックして確定実行スケジュールを追加した。
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-c
インポートによる実行登録時に,スケジュールを作成できずにエラーになっても,ほかに実行登録対象のルートジョブネットが存在する場合は,コマンドの実行を続行します。
ただし,-iオプションに指定した登録予定情報ファイルが不正な内容の場合は,コマンドの実行を中断し,処理を終了します。
このオプションを省略した場合は,エラーが発生した時点でコマンドの実行を中断し,処理を終了します。
-u ユニット名
インポート対象のルートジョブネットまたはジョブグループのユニット名を930バイト以内で指定します。ただし,ユニット名に総称名は指定できません。また,ユニット名にスケジューラーサービス名,ホスト名,および実行IDは指定できません。
このオプションは,複数指定できます。複数のユニットを指定する場合は,「-u ユニット名 -u ユニット名」のように指定してください。
指定したユニットと同名のルートジョブネット,または指定したユニットと同名のジョブグループ配下のルートジョブネットが登録予定情報ファイルにある場合は,それらのルートジョブネットを実行登録します。
-oオプションおよびこのオプションを省略した場合,-iオプションで指定した登録予定情報ファイル中のすべてのユニットを実行登録します。
なお,このオプションは-oオプションとは同時に指定できません。
-o ユニット名
インポートの対象外とするルートジョブネットまたはジョブグループのユニット名を930バイト以内で指定します。ただし,ユニット名に総称名は指定できません。また,ユニット名にスケジューラーサービス名,ホスト名,および実行IDは指定できません。
このオプションは,複数指定できます。複数のユニットを指定する場合は,「-o ユニット名 -o ユニット名」のように指定してください。
指定したユニットと同名のルートジョブネット,または指定したユニット名と同名のジョブグループ配下のルートジョブネットが登録予定情報ファイルにある場合は,それらのルートジョブネットを除いたルートジョブネットを実行登録します。指定したユニットが登録予定情報ファイルにない場合,このオプションは無視されます。
-uオプションおよびこのオプションを省略した場合,-iオプションで指定した登録予定情報ファイル中のすべてのユニットを実行登録します。
なお,このオプションは-uオプションとは同時に指定できません。
-i 登録予定情報ファイル名
登録予定情報が保存されたファイル名を指定します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。256バイト以上の文字数で登録ファイル名を指定した場合は,メッセージ「KAVS4829-E 指定したファイル名(ファイル名)が長すぎます」を出力します。
戻り値
0 |
正常終了。 |
4〜124の整数 |
異常終了。 |
注意事項
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このコマンドを実行できるのは,次のどちらかのユーザーです。
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エクスポートしたJP1ユーザーと同じJP1ユーザーで,かつ登録予定情報ファイルに記述されているインポート対象のルートジョブネットに含まれるすべてのユニットに対して操作権限を持つユーザー
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Administrators権限またはスーパーユーザー権限を持つOSユーザーにマッピングしたJP1ユーザー
ただし,環境設定パラメーターADMACLIMITをデフォルトから変更して「yes」を設定している場合は,Administrators権限またはスーパーユーザー権限を持つOSユーザーにマッピングしたJP1ユーザーであっても,操作権限が必要です。
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複数のユーザーでルートジョブネットを確定実行している場合に,このコマンドを実行できるのは,Administrators権限またはスーパーユーザー権限を持つOSユーザーにマッピングしたJP1ユーザーだけです。ただし,環境設定パラメーターADMACLIMITをデフォルトから変更して「yes」を設定している場合は,Administrators権限またはスーパーユーザー権限を持つOSユーザーにマッピングしたJP1ユーザーであっても,操作権限が必要です。
ajsrgimportコマンドを実行できないJP1ユーザーがインポートを実行した場合,メッセージKAVS4824-Eが出力され,登録予定情報をインポートできません。
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実行登録できるのは,計画実行または確定実行で登録されていたルートジョブネットだけです。
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このコマンドは,リモート実行できません。
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タイムゾーンが異なるシステム間で登録予定情報を退避・回復する場合は,ajsrgexportコマンド実行時のタイムゾーンとajsrgimportコマンド実行時のタイムゾーンを合わせてください。
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実行登録状態のバックアップおよびリカバリーの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 3.4 ajsrgexport,ajsrgimportコマンドによるジョブネットの実行登録状態のバックアップ・リカバリー」を参照してください。
使用例1
登録予定情報ファイルの内容をすべてインポートする。
ajsrgimport -F AJSROOT1 -i unitreg.txt
使用例2
登録予定情報ファイル中の特定のユニット(/GROUPA/JOBNETA)をインポートする。
ajsrgimport -F AJSROOT1 -i unitreg.txt -u /GROUPA/JOBNETA