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JP1 Version 13 JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド


12.3.10 [詳細定義−[リモートジョブネット]]ダイアログボックス(ルートリモートジョブネット用)

[詳細定義−[リモートジョブネット]]ダイアログボックス(ルートリモートジョブネット用)では,ルートリモートジョブネットの詳細を定義します。

このダイアログボックスには,共通する表示項目と次のタブがあります。

〈この項の構成〉

(1) 共通する表示項目

共通する表示項目を次の図に示します。

図12‒21 [詳細定義−[リモートジョブネット]]ダイアログボックス(ルートリモートジョブネット用)の共通の表示項目

[図データ]

共通する表示項目について説明します。

[ユニット名]

ユニット名を30バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。

[コメント]

ユニットのコメントを80バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。

[実行エージェント]

ジョブを実行させたい実行エージェント名,または実行エージェントグループ名を255バイト以内の文字列で指定します。ここで指定する実行エージェント名,または実行エージェントグループ名は,[実行マネージャー]に指定したJP1/AJS3 - Managerにあらかじめ定義しておく必要があります。

リモートジョブネットに実行エージェントを指定しているかどうか,およびリモートジョブネット中のジョブに実行エージェントを指定しているかどうかによって,ジョブ定義に適用される実行エージェントの値が異なります。

それぞれに適用される値を次の表に示します。

表12‒10 ジョブ定義に適用される実行エージェントの値

リモートジョブネット中のジョブの実行エージェントの指定

あり

なし

リモートジョブネットの実行エージェントの指定

あり

ジョブに指定した実行エージェント名

リモートジョブネットに指定した実行エージェント名

なし

ジョブに指定した実行エージェント名

[実行マネージャー]に指定したJP1/AJS3 - Manager上のデフォルト実行エージェント名

実行エージェントについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 5.1.1 実行エージェント」を参照してください。

注意事項

ジョブネット配下のジョブの[実行先サービス]で,[キューレス]を選択している場合は,実行ホスト名を指定してください。

(2) [定義]タブ

[詳細定義−[リモートジョブネット]]ダイアログボックス(ルートリモートジョブネット用)の[定義]タブを次の図に示します。

図12‒22 [詳細定義−[リモートジョブネット]]ダイアログボックス(ルートリモートジョブネット用)の[定義]タブ

[図データ]

表示項目について説明します。

多重起動]

複数のジョブネットを同時に実行するかどうかを選択します。指定できる種類は,[不可能]と[可能]です。デフォルトは[不可能]です。[可能]を選択した場合,[属性]タブの[保留]で,[前回異常時だけ保留],および[前回異常警告時だけ保留]を指定できません。

[保存世代数]

何回分の実行結果ログを保存するか指定します。指定できる値は,1〜99です。デフォルトは1です。ただし,環境設定パラメーターで最大保存世代数を設定すると,999まで拡張できます。環境設定パラメーターMAXSAVEGENの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.4.2(78) MAXSAVEGEN」を参照してください。

[実行マネージャー]

ルートリモートジョブネットを転送して実行するJP1/AJS3 - Managerのホスト名を255バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。

リモートジョブネットを実行するスケジューラーサービスは,転送先ホストのJP1/AJS3 - Managerの環境設定パラメーターREMNETSERVICENAMEの設定に従います。

[優先順位]

ジョブの優先順位を指定します。指定できる値は,[なし],および[1]〜[5]です。優先度が最も高いのは,[5]です。デフォルトは[なし]です。優先順位を[なし]に設定した場合,ジョブの優先順位は環境設定パラメーターDEFAULTPRIORITYで設定された値が仮定されます。ただし,UNIXの場合,マッピングした結果のジョブの実行ユーザーがroot以外の場合,[4]または[5]を指定すると,ジョブ実行時に権限エラーになります。

[打ち切り時間]

実行登録したルートリモートジョブネットが実行開始予定日時を過ぎても実行されなかった場合,どのくらいの時間が経過したときに,繰り越し未実行状態にするかを選択します。打ち切り時間の指定は,実行登録の方法に関係なく有効です。即時実行登録の場合は,登録をした日時を実行開始予定日時として扱います。デフォルトは[システム設定に従う]です。

指定できる方法を次に示します。

  • [システム設定に従う]

    環境設定パラメーターEXECDEFERの設定どおりにジョブネットを実行します。

  • [1日]

    実行開始予定日時を1日過ぎた場合,リモートジョブネットを繰り越し未実行状態にします。

  • [2日]

    実行開始予定日時を2日過ぎた場合,リモートジョブネットを繰り越し未実行状態にします。

  • [無制限]

    保留解除,イベント,または実行待ち状態を無制限に待ち続けます。

スケジューリング方式]

ジョブネットを実行したときに,終了時刻が次の世代の開始予定時刻を過ぎてしまった場合の処理方法を指定します。デフォルトは[スケジュールスキップ]です。指定できる方法を次に示します。

  • [スケジュールスキップ]

    開始予定時刻が重なってしまったジョブネットの実行予定をスキップし,開始予定時刻が重ならない次の世代のジョブネットを実行します。

  • [多重スケジュール]

    前の世代のジョブネットが終了するのを待ち,終了と同時に次の世代のジョブネットを実行します。[多重起動]で[可能]を選択している場合は,前の世代のジョブネットが終了するのを待たずに,次の世代の開始予定時刻になったらジョブネットを実行します。

[ジョブネット監視]

ジョブネットの実行所要時間による終了遅延監視をする場合,[実行所要時間]にチェックをして,ジョブネットの実行所要時間を分単位で指定します。設定できる値は,1〜2,879です。デフォルトでは[実行所要時間]にチェックはありません。

(3) [属性]タブ

[詳細定義−[リモートジョブネット]]ダイアログボックス(ルートリモートジョブネット用)の[属性]タブを次の図に示します。

図12‒23 [詳細定義−[リモートジョブネット]]ダイアログボックス(ルートリモートジョブネット用)の[属性]タブ

[図データ]

表示項目について説明します。

[保留]

ユニットの状態をあらかじめ保留状態にするかどうかを指定します。デフォルトは[しない]です。指定できる保留方法を次に示します。

  • [しない]

    リモートジョブネットを保留状態にしません。

  • [前回異常時だけ保留]

    リモートジョブネットの前回終了結果が「異常検出終了」,「繰り越し未実行」,「順序不正」,「中断」,または「強制終了」のときに保留状態にします。[定義]タブの[多重起動]で[可能]を選択している場合は指定できません。

  • [前回異常警告時だけ保留]

    リモートジョブネットの前回終了結果が「異常検出終了」,「警告検出終了」,「繰り越し未実行」,「順序不正」,「中断」,または「強制終了」のときに保留状態にします。[定義]タブの[多重起動]で[可能]を選択している場合は指定できません。

  • [する]

    リモートジョブネットを保留状態にします。

[種別]

ユニットの種別をリカバリーにするかどうかを指定します。指定できる種類は,[通常]と[リカバリ]です。デフォルトは[通常]です。

[所有者]

ユニットの所有者を31バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは,ログインしているJP1ユーザー名です。ただし,上位ユニットに対して上位ユニット属性継承機能を設定している場合,デフォルトは,上位ユニットの所有者です。

[JP1資源グループ]

JP1資源グループ名を63バイト以内の文字列で指定します。指定できる文字は,英数字,および「_(アンダーバー)」です。デフォルトは,上位ユニットのJP1資源グループ名です。空白の場合は,アクセス権限の対象になりません。