2.4.3 システム全体のバックアップとリカバリーに関する注意事項
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バックアップまたはリカバリーを実施している間は,JP1/AJS3サービスはすべて停止してください。
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クラスタ運用の場合,ローカルディスクと共有ディスクの両方をバックアップおよびリカバリーしてください。
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バックアップからリカバリーまでの間に発生した情報は,リカバリー後に消失します。例えば次のようなものがあります。
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システム障害でダウンしてリカバリーした場合の保守情報
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JP1イベント
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構成定義情報を変更した場合の定義情報
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JP1/AJS3サービス停止中にスケジュールされているジョブがある場合は,実行予定時刻を過ぎているため,JP1/AJS3サービスの起動後に実行されます。ただし,JP1/AJS3サービスをコールドスタートすればジョブは実行されません。
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JP1/AJS3にはスペシャルファイルが存在するため,システム全体のバックアップおよびリカバリーを行う場合は,スペシャルファイルもバックアップおよびリカバリーしてください。
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システム全体をバックアップ・リカバリーで移行する場合,JP1がOSに登録している情報を含めて,ファイルの情報に対してすべて整合性が取れた状態でシステム全体のバックアップを実施し,リカバリー時はバックアップで取得したファイルなどをすべてリカバリーすることが前提です。
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ホスト名またはIPアドレスが異なるホストへの移行もできます。しかし,その場合は,JP1/AJS3を起動する前に次の変更手順を実施してください。
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ホスト名が異なるホストへ移行する場合
「7.9.1 JP1/AJS3が動作しているホストの名称を変更する」を参照して,ホスト名の変更手順を実施してください。
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IPアドレスが異なるホストへ移行する場合
「7.9.2 JP1/AJS3が動作しているホストのIPアドレスを変更する」を参照して,IPアドレスの変更手順を実施してください。
ホスト名とIPアドレスがどちらも異なる場合は,両方の変更手順が必要です。
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OSのコマンドやバックアップツールを使用したシステム全体のバックアップ・リカバリーについては,使用している環境で十分に検証した上で実施してください。
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JP1/AJS3 - Managerのバージョン12-60以前の環境で取得したバックアップデータは,バージョン13-00以降では使用できません。バージョン13-00以降にバージョンアップしてからバックアップデータを取得してください。
また,バージョン13-00以降の環境で取得したバックアップデータは,バージョン12-60以前では使用できません。
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リカバリー前に,エージェントホスト側でイベントジョブおよびカスタムイベントジョブを実行していた場合,リカバリーしたあとは,動作しているイベントジョブおよびカスタムイベントジョブを終了させるため,イベントジョブおよびカスタムイベントジョブを実行していたエージェントホストでコールドスタートしてください。