15.2.14 ジョブ実行制御のマネージャープロセスに対する通信タイムアウト時間の変更
ジョブ実行制御のマネージャープロセスに対して次の要求をする際,要求する側は通信タイムアウト時間(デフォルト10分)を設定してマネージャープロセスと通信します。
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ジョブネット(スケジューラー)によるジョブの登録,キャンセル,およびジョブの状態確認
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ジョブの実行に使用するコマンド(jpqxxxxコマンド)によるジョブの操作
ジョブ実行制御のマネージャープロセスとの通信処理で時間が掛かり,通信タイムアウトが発生すると,ジョブの実行やコマンド要求が失敗します。
通信タイムアウトが発生する要因には,主に次のものがあります。
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実行したジョブの転送ファイルや結果ファイルのファイルサイズが大きい
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jpqendjobshowコマンド(終了ジョブ情報を列挙するコマンド)で列挙するジョブ数が多い
jpqendjobshowコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 4. 特別な運用で使用するコマンド jpqendjobshow」を参照してください。
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jpqjobshowコマンド(未終了ジョブ情報を列挙するコマンド)で列挙するジョブ数が多い
jpqjobshowコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 4. 特別な運用で使用するコマンド jpqjobshow」を参照してください。
ジョブネット(スケジューラー)によるジョブの登録,キャンセル,およびジョブの状態確認の際に通信タイムアウトが発生すると,ジョブ※が異常終了します。この場合,統合トレースログには,次のメッセージが出力されます。
- 注※
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イベントジョブおよびジョブの実行先サービスに[キューレス]を指定した場合を除きます。
KAVU0220-E マネージャーからの応答が返ってきません
jpqxxxxコマンドで通信タイムアウトが発生すると,標準エラー出力に次のメッセージが出力されます。
KAVU0953-E マネージャーからの応答が返ってきません
通信タイムアウトによるコマンド要求やジョブの実行失敗は,通信タイムアウト時間を長く設定することで回避できることがあります。ジョブネット(スケジューラー)によるジョブの登録,キャンセル,またはジョブの状態確認の際に通信タイムアウトを回避するには,ジョブを登録するマネージャーホストで通信タイムアウト時間を長く設定してください。また,ジョブの実行に使用するコマンドの場合は,コマンドを実行するクライアントホストで通信タイムアウト時間を長く設定してください。
通信タイムアウト時間を変更する設定方法について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 定義手順
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JP1/AJS3のサービスを停止する。
次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。
# /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status
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次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。
jajs_config -k "定義キー名" "環境設定パラメーター名"=定義内容
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JP1/AJS3を再起動する。
設定した内容が反映されます。
(2) 環境設定パラメーター一覧
定義キー |
環境設定パラメーター |
定義内容 |
---|---|---|
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQCLIENT\Network]※ |
"CommunicateTimeout"= |
ジョブ実行制御のマネージャープロセスに対する通信タイムアウト時間(単位:ミリ秒) |
- 注※
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{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,「20.5.2(78) CommunicateTimeout」を参照してください。
(3) 注意事項
通信タイムアウト時間を長く設定すると,通信処理中にコマンドやジョブに異常が発生した場合の障害検知までの時間も長くなります。そのため,後続ジョブの実行の遅延などが発生しやすくなります。通信タイムアウト時間を変更する場合は,設定値を十分に検証した上で設定してください。