15.1.5 スケジューラートレースログをスケジューラーサービス単位で出力する設定
スケジューラーサービスを多重起動する場合は,スケジューラートレースログをスケジューラーサービス単位で出力して運用することを推奨します。
スケジューラートレースログをスケジューラーサービス単位で出力する手順を次に示します。
(1) 定義手順
-
JP1/AJS3のサービスを停止する。
次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。
# /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status
-
次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。
jajs_config -k "定義キー名" "環境設定パラメーター名"=定義内容
-
JP1/AJS3を再起動する。
設定した内容が構成定義に反映されます。
(2) 環境設定パラメーター一覧
定義キー |
環境設定パラメーター |
定義内容 |
---|---|---|
[JP1_DEFAULT\JP1AJSMANAGER] |
"TRACELOGDIV"= |
スケジューラートレースログファイルの出力方法(スケジューラーサービス単位で出力するかどうか) |
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AJSMANAGER\スケジューラーサービス名]※1 |
"TRACELOGDIVDIR"=※2 |
スケジューラーサービス単位のスケジューラートレースログファイルの格納先ディレクトリ |
- 注※1
-
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
- 注※2
-
指定したスケジューラーサービスのスケジューラートレース情報が,このパラメーターに指定したディレクトリ配下に,スケジューラーサービス単位で記録されます。トレース情報を確実に記録できるように,必ずローカルディスク上のディレクトリを指定してください。
なお,トレースログファイルは,トレース情報が出力されたときに「tracelog_スケジューラーサービス名」というファイル名で新規作成されます。指定したディレクトリ配下に,このファイル名と同一のファイルがないようにしてください。
環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,次の個所を参照してください。
(3) スケジューラートレースログファイルのサイズを変更する
スケジューラーサービス単位のスケジューラートレースログファイルのサイズを変更するには,ajstrsetszコマンドを実行します。デフォルトのサイズは102,400キロバイトです。
コマンドの実行例を次に示します。
(例)スケジューラーサービスAJSROOT1のトレースログファイルのサイズを設定する場合
ajstrsetsz -F AJSROOT1 -s 3072
ajstrsetszコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajstrsetsz」を参照してください。