付録F.5 nnmsnmpnotify.ovpl
SNMP 通知(TrapリクエストまたはInformリクエスト)を発行します。
SYNOPSIS
nnmsnmpnotify.ovpl [-v version] [-c community] [-p port(default:162)] [-A] [-t timeout] [-r retries] [-d] [-T] [-a agent_addr] [-e enterprise] node trap-oid variable type value [variable type value]...
DESCRIPTION
nnmsnmpnotify.ovplコマンドは,ローカルシステム上のイベントを別のシステムに知らせるため,SNMP 通知リクエストを送信します。ユーザーは,通知の肯定応答(SNMPv2 Inform)または否定応答(SNMPv1 または SNMPv2 Trap)を実行することができます。ただし,SNMP Version 1しかサポートしていないシステムに対しては,肯定応答の通知を送信することができません。
デフォルトでは,通知が否定応答されます。nnmsnmpnotify.ovplコマンドは,指定されたプロトコルバージョンに基づいて,SNMP Version 1またはSNMP Version 2のTrapを送信します。デフォルトバージョンを使用する場合,SNMP Trapリクエストの送信直後にnnmsnmpnotify.ovplコマンドが終了します。通知内容が相手側システムに実際に到着したという確認はありません。
肯定応答の通知を送信するには-Aオプションを使用します。nnmsnmpnotify.ovplコマンドは,相手側システムに対してSNMP Version 2のInformリクエストを送信します。このコマンドは,対応する肯定応答を待ち,必要に応じて再送信を実施します。再送信が必要な場合,nnmsnmpnotify.ovplコマンドは,コマンドライン上で指定されたtimeoutおよびretriesを使用します。指定した時間および再試行内に肯定応答が表示された場合,通知が相手側システムに到着したことが分かります。指定した時間および再試行内に肯定応答が表示されなかった場合,通知は相手側システムに到着していません。
nodeは,IPアドレスを持つSNMPをサポートしているシステムです。IPアドレスまたはホスト名により指定できます。nodeに空の文字列("")が指定された場合,送信先はlocalhostになります。
トラップタイプは,コマンドラインのtrap-oid引数にオブジェクト識別子として指定します。ユーザーは,オブジェクト識別子の書式ですべての通知を識別する必要があります。SNMPv2 MIBで定義された通知を指定することができますが,ベンダー固有のSNMPv1 MIBをnnmsnmpnotify.ovplに直接指定することも可能です。しかし,nnmsnmpnotify.ovplへの入力として指定する前に,ベンダー固有のSNMPv1 MIBで定義されているトラップをオブジェクト識別子の書式で変換しなければなりません。SNMP Version 1トラップでtrap-oidの代わりに空の文字列("")が指定された場合,汎用トラップタイプの値は6,特定のトラップタイプの値は0になります。SNMP Version 2通知の場合,trap-oidのvarBindは設定されません。
nnmsnmpnotify.ovplにトラップオブジェクト識別子を指定するときは次の目安に従ってください。
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6種類の一般 SNMPトラップ(coldStart, warmStart, linkDown, linkUp, authenticationFailure, egpNeighborLoss)を生成するには,該当トラップに対応するオブジェクト識別子(RFC 1907 で定義されています)を使用します(例えば, coldStart トラップイベントのオブジェクト識別子は1.3.6.1.6.3.1.1.5.1です)。
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SNMP一般ではないがSNMPv2の書式で定義されているトラップを生成するには,SNMPv2対応のMIBからNOTIFICATION-TYPE識別子を使用します。
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SNMP一般ではないがSNMPv1の書式で定義されているトラップを生成するには,SNMPv1対応のMIBからトラップエンタープライズおよび特定ナンバーを使用します。次に,書式enterprise.0.specific field 欄でオブジェクト識別子を作成します。 例えば,デバイステストに対するベンダー固有の MIB を考慮してください。MIBでは,enterprise 1.3.6.1.4.1.11.2.17.1 および特定トラップフィールド 4 でトラップを定義します。この結果,トラップのオブジェクト識別子は 1.3.6.1.4.1.11.2.17.1.0.4になります。
nnmsnmpnotify.ovplによりリモートノードに渡されるデータは,variable,type,valueの三つ一組で指定されます。ユーザーは,この組を少なくとも一つコマンドラインの引数で指定する必要があります。
各変数は,10進ドット形式またはニモニック文字列のオブジェクトインスタンス識別子です。例えば, .1.3.6.1.4.1.11.2.17.2.1.0 または openViewSourceId.0 形式のいずれかを使用できます。
各typeは,次のタイプのいずれかとします。
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INTEGER
INTEGER32
IPADDRESS
COUNTER
COUNTER32
COUNTER64(SNMPv2c に対応しているリモートノード用)
GAUGE
GAUGE32
OBJECTIDENTIFIER
OCTETSTRING
OCTETSTRINGASCII
OCTETSTRINGHEX
OCTETSTRINGOCTAL
OPAQUE
OPAQUEASCII
OPAQUEHEX
OPAQUEOCTAL
TIMETICKS
UNSIGNED32
各typeの詳細説明は, RFC 1155およびRFC 1902を参照してください。
このときのvalueパラメータは,指定されたタイプで有効ある必要があります。16進数または8進数の値が必要なタイプを使用する場合,ユーザーがこの値の各バイトを完全に定義する必要があります。例えば,fff(または17377)を指定すると,1バイト足りないため動作しません。代わりに0fff(または017377)を使用してください。valueは,コマンドラインで指定する必要があります。このvalueは,512バイトを超えてはなりません。
Parameters
- -v version
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リモートノードとの通信に使用するSNMPのバージョンを指定します。versionに有効な値は,1または2cです。
- -c community
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リモートノード上で認証に使用するコミュニティ文字列を指定します。
注記:シェルに影響する文字がコミュニティ文字列に含まれている場合は,必要に応じて一つ以上のエスケープ文字または引用符を使用してください。
- -p port
-
リモートノードと通信するときに使用するポートを指定します。
- -t timeout
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SNMP Version 2 Informリクエストの応答を待つタイムアウト期間を10分の1秒単位で指定します。このオプションは-Aオプションを使用する場合に有効です。
- -r retries
-
SNMP Version 2 Informリクエストの応答が受信されない場合に試みるリトライ数を指定します。このオプションは-Aオプションを使用する場合に有効です。
- -d
-
ASN.1 パケットトレースをダンプします。
- -T
-
OID を10進ドット形式で出力します。
- -a agent_addr
-
ローカルホストを指定エージェントアドレスの通知ソースとみなして無視します。agent_addrは,IP アドレスまたはホスト名でなければなりません。
- -e enterprise
-
指定したenterprise 値の通知に対してエンタープライズオブジェクト識別子のデフォルトを無視します。
EXAMPLES
次のコマンドは,ノードv2c_node に対してSNMPリンクダウンInformリクエストを送信します。
nnmsnmpnotify.ovpl -A -v2c v2c_node .1.3.6.1.6.3.1.1.5.3
次のコマンドは,エージェントアドレスをagentに設定して,ノードv1_nodeに対しSNMPリンクダウンTrapリクエストを送信します。
nnmsnmpnotify.ovpl -a agent v1_node .1.3.6.1.6.3.1.1.5.3
AUTHOR
nnmsnmpnotify.ovpl was developed by Micro Focus.
FILES
次の環境変数は,ユーザー自身のシェルおよびプラットフォームの要求条件に従って確立される一般的なパスです。
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Windows:%NNM_BIN%\nnmsnmpnotify.ovpl
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Linux:$NNM_BIN/nnmsnmpnotify.ovpl
SEE ALSO
nnmsnmpwalk.ovpl,nnmsnmpset.ovpl,nnmsnmpbulk.ovpl.
RFC 1155, 1157, 1212: SNMP Version 1.
RFC 1901 - 1908, 2576, 2578, 3416 - 3418: SNMP Version 2.
RFC 3411 - 3415: SNMP Version 3.
EXTERNAL INFLUENCES
Environmental Variables
$LANGは,メッセージを表示するときの言語を決定します。$LANGが指定されていない場合,または空の文字列に設定された場合,$LANGではなくCがデフォルトに使用されます。国際化変数のどれかに無効な設定値がある場合,nnmsnmpnotify.ovplは,国際化変数のすべてがCに設定されているように処理します。
International Code Set Support
シングルバイトまたはマルチバイトの文字コードセットをサポートします。
注記:タイプoctetstringasciiのSNMP MIB値はVT-ASCIIに限定されています。