付録A.1 基本部品のバージョン間の機能差異
(1) 各バージョンで使用できる基本部品
JP1/AO 13-00で使用できる基本部品を次に示します。新しいバージョンの部品は,部品が追加されたバージョン以前のJP1/AOでは使用できません。
部品の名称 |
部品のバージョン |
---|---|
汎用コマンド実行部品 |
01.00.00 01.02.00 01.10.00 01.12.00 01.50.00 01.52.00 01.52.01 02.00.00 02.01.00 |
ファイル転送部品 |
01.00.00 01.02.00 01.11.00 01.12.00 01.50.00 01.52.00 01.52.01 |
繰り返し実行部品 |
01.00.00 01.00.01 |
メール通知部品 |
|
ユーザー応答待ち部品 |
|
標準出力部品 |
|
ターミナル接続部品 |
01.02.00 01.50.00 01.52.00 01.52.01 02.00.00 |
ターミナルコマンド実行部品 |
01.02.00 01.02.01 02.00.00 |
ターミナル切断部品 |
|
階層フロー部品 |
01.10.00 01.10.01 01.11.00 |
実行間隔制御部品 |
01.10.00 01.10.01 |
戻り値判定分岐部品 |
|
値判定部品 |
|
異常終了部品 |
|
値判定分岐部品 |
|
JavaScript実行部品 |
01.00.00 01.00.01 01.00.02 01.00.03 |
ファイルエクスポート部品 |
01.00.00 |
Webクライアント部品 |
01.00.00 01.01.00 |
Python実行部品 |
01.00.01 |
(a) 汎用コマンド実行部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.00.00と01.02.00との機能差異
-
操作対象の機器に,SolarisとHP-UXを指定できるようになりました。
-
次のプロパティキーの設定が変更になりました。
表A‒2 プロパティキーの機能差異 プロパティキー
01.00.00での機能
01.02.00での機能
stdoutProperty1
- 説明
-
プロパティ「stdoutPattern1」で切り出した値を格納するサービスプロパティのプロパティキーを指定します。サービスプロパティに設定できる文字列は1,024文字までです。1,025文字以降は切り捨てられます。
- 入出力種別
-
in
- 必須区分
-
false
- 説明
-
標準出力パターン1で切り出された文字列が出力されます。
- 入出力種別
-
out
- 必須区分
-
指定しない。
stdoutProperty2
- 説明
-
プロパティ「stdoutPattern2」で切り出した値を格納するサービスプロパティのプロパティキーを指定します。サービスプロパティに設定できる文字列は1,024文字までです。1,025文字以降は切り捨てられます。
- 入出力種別
-
in
- 必須区分
-
false
- 説明
-
標準出力パターン2で切り出された文字列が出力されます。
- 入出力種別
-
out
- 必須区分
-
指定しない。
stdoutProperty3
- 説明
-
プロパティ「stdoutPattern3」で切り出した値を格納するサービスプロパティのプロパティキーを指定します。サービスプロパティに設定できる文字列は1,024文字までです。1,025文字以降は切り捨てられます。
- 入出力種別
-
in
- 必須区分
-
false
- 説明
-
標準出力パターン3で切り出された文字列が出力されます。
- 入出力種別
-
out
- 必須区分
-
指定しない。
commandLine
操作対象の機器のOSがLinux以外のUNIXでは,プロパティ「commandLine」には,ASCII文字を指定してください。
操作対象の機器のOSがUNIXの場合,プロパティ「commandLine」にASCII文字を指定できます。ASCII文字以外を指定するには前提条件があります。前提条件については,「付録A.3 UNIXでASCII文字以外の文字を含むコマンドラインを実行するための前提条件」を参照してください。
commandLineParameter
操作対象の機器のOSがLinux以外のUNIXでは,プロパティ「commandLineParameter」には,ASCII文字を指定してください。
操作対象の機器のOSがUNIXの場合,プロパティ「commandLineParameter」にASCII文字を指定できます。ASCII文字以外を指定するには前提条件があります。前提条件については,「付録A.3 UNIXでASCII文字以外の文字を含むコマンドラインを実行するための前提条件」を参照してください。
部品のバージョン01.02.00と01.10.00との機能差異
-
操作対象の機器に,AIXを指定できるようになりました。
部品のバージョン01.10.00と01.12.00との機能差異
-
プロパティ「elevatePrivileges」を追加し,操作対象の機器のOSがUNIXの場合にrootユーザーに昇格するかどうかを指定できるようになりました。
部品のバージョン01.12.00と01.50.00との機能差異
-
プロパティ「publicKeyAuthentication」を追加し,操作対象の機器にSSH接続をする際,公開鍵認証を使用するかどうかを指定できるようになりました。
部品のバージョン01.50.00と01.52.00との機能差異
-
プロパティ「keyboardInteractiveAuthentication」を追加し,操作対象の機器にSSH接続をする際,キーボードインタラクティブ認証を使用するかどうかを指定できるようになりました。
部品のバージョン01.52.00と01.52.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
部品のバージョン01.52.01と02.00.00との機能差異
-
プロパティ「runAsSystem」を追加し,操作対象の機器のOSがWindowsの場合,Systemアカウントの権限でコマンドを実行するかどうかを指定できるようになりました。
部品のバージョン02.00.00と02.01.00との機能差異
-
プロパティ「outputCondition」を追加し,標準出力および標準エラー出力がプロパティ「stdoutPattern1〜3」と合致しなかった場合に,プロパティ「stdoutProperty1〜3」に値を出力するかどうかを指定できるようになりました。
(b) ファイル転送部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.00.00と01.02.00との機能差異
-
次のプロパティキーの設定が変更になりました。
表A‒3 プロパティキーの機能差異 プロパティキー
01.00.00での機能
01.02.00での機能
remoteFilePath
操作対象の機器のOSがLinuxの場合,転送したいファイルおよびフォルダ名には,ASCII文字だけ指定できます。
操作対象の機器のOSがLinuxの場合,転送したいファイルおよびフォルダ名の文字セットは,接続ユーザーの文字セットと一致させる必要があります。また,プロパティ「remoteFilePath」にASCII文字以外を指定するには前提条件があります。前提条件については,「付録A.3 UNIXでASCII文字以外の文字を含むコマンドラインを実行するための前提条件」を参照してください。
部品のバージョン01.02.00と01.11.00との機能差異
-
操作対象の機器のOSとして,AIX,HP-UX,Solarisに対応しました。
部品のバージョン01.11.00と01.12.00との機能差異
-
プロパティ「elevatePrivileges」を追加し,操作対象の機器のOSがUNIXの場合にrootユーザーに昇格するかどうかを指定できるようになりました。
部品のバージョン01.12.00と01.50.00との機能差異
-
プロパティ「publicKeyAuthentication」を追加し,操作対象の機器にSSH接続をする際,公開鍵認証を使用するかどうかを指定できるようになりました。
部品のバージョン01.50.00と01.52.00との機能差異
-
プロパティ「keyboardInteractiveAuthentication」を追加し,操作対象の機器にSSH接続をする際,キーボードインタラクティブ認証を使用するかどうかを指定できるようになりました。
部品のバージョン01.52.00と01.52.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
(c) 繰り返し実行部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.00.00と01.00.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
(d) メール通知部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.00.00と01.00.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
(e) ユーザー応答待ち部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.00.00と01.00.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
(f) 標準出力部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.00.00と01.00.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
(g) ターミナル接続部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.02.00と01.50.00との機能差異
-
プロパティ「publicKeyAuthentication」を追加し,操作対象の機器にSSH接続をする際,公開鍵認証を使用するかどうかを指定できるようになりました。
部品のバージョン01.50.00と01.52.00との機能差異
-
プロパティ「keyboardInteractiveAuthentication」を追加し,操作対象の機器にSSH接続をする際,キーボードインタラクティブ認証を使用するかどうかを指定できるようになりました。
部品のバージョン01.52.00と01.52.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
部品のバージョン01.52.01と02.00.00との機能差異
-
プロパティ「outputCondition」を追加し,標準出力および標準エラー出力がプロパティ「stdoutPattern1〜3」と合致しなかった場合に,プロパティ「stdoutProperty1〜3」に値を出力するかどうかを指定できるようになりました。
(h) ターミナルコマンド実行部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.02.00と01.02.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
部品のバージョン01.02.01と02.00.00との機能差異
-
プロパティ「outputCondition」を追加し,標準出力および標準エラー出力がプロパティ「stdoutPattern1〜3」と合致しなかった場合に,プロパティ「stdoutProperty1〜3」に値を出力するかどうかを指定できるようになりました。
(i) ターミナル切断部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.02.00と01.02.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
(j) 階層フロー部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.10.00と01.10.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
部品のバージョン01.10.01と01.11.00との機能差異
-
後続ステップ実行条件を設定できるようになりました。
-
プロパティ「errorStep」「returnValueOfErrorStep」を追加し,一階層配下の失敗したステップのステップIDと戻り値を出力できるようになりました。
(k) 実行間隔制御部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.10.00と01.10.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
(l) 戻り値判定分岐部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.10.00と01.10.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
(m) 値判定部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.10.00と01.10.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
(n) 異常終了部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.10.00と01.10.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
(o) 値判定分岐部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.10.00と01.10.01との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
(p) JavaScript実行部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.00.00 と01.00.01 との機能差異
-
部品に付与されているカテゴリの情報をタグの情報に変更しました。
部品のバージョン01.00.01 と01.00.02 との機能差異
-
プロパティ「importedScript」を追加し,同一サービステンプレート上に配置したほかのJavaScript実行部品と共通で使用するメソッドや定数(JavaScriptのコード文字列)を指定できるようになりました。
部品のバージョン01.00.02 と01.00.03 との機能差異
-
プロパティ「notify」のツールチップの日本語の情報を変更しました。
(q) Webクライアント部品のバージョン間の機能差異
部品のバージョン01.00.00と01.01.00との機能差異
-
Webサービス接続先定義の設定値を参照するためのプロパティを追加しました。
(2) 各バージョンのロケールと文字セットの扱い
部品のバージョンごとに,操作対象の機器との通信で設定されるロケールの環境変数の内容,および文字セットの自動判定ができるかどうかを示します。文字セットの自動判定をすることで,コマンドライン,標準出力,標準エラー出力,および転送対象のファイル名にASCII文字以外を使用できるようになります。
なお,次の部品は,エージェントレス接続を行わないため,ロケールの設定および文字セットの自動判定をしません。
-
繰り返し実行部品
-
メール通知部品
-
ユーザー応答待ち部品
-
標準出力部品
-
階層フロー部品
-
実行間隔制御部品
-
戻り値判定分岐部品
-
値判定部品
-
異常終了部品
-
値判定分岐部品
-
JavaScript実行部品
-
ファイルエクスポート部品
-
Webクライアント部品
-
Python実行部品
部品名 |
部品のバージョン |
|
---|---|---|
01.00.00 |
01.02.00以降 |
|
汎用コマンド実行部品 |
LC_ALL=C |
「LC_ALL」および「LANG」に対して,接続ユーザーのデフォルトのロケールが適用される。 |
ファイル転送部品 |
LC_ALL=C |
「LC_ALL」および「LANG」に対して,接続ユーザーのデフォルトのロケールが適用される。 |
ターミナル接続部品 |
− |
× |
ターミナルコマンド実行部品 |
− |
× |
ターミナル切断部品 |
− |
× |
- (凡例)
-
×:設定されません。 −:該当するバージョンの部品はありません。
部品 |
部品のバージョン |
|
---|---|---|
01.00.00 |
01.02.00以降 |
|
汎用コマンド実行部品 |
× |
○ |
ファイル転送部品 |
× |
○ |
ターミナル接続部品 |
− |
△ |
ターミナルコマンド実行部品 |
− |
△ |
ターミナル切断部品 |
− |
△ |
- (凡例)
-
○:プロトコルがSSHの場合に自動判定されます。 △:自動判定されないため,部品プロパティで文字セットを指定します。 ×:自動判定されません。 −:該当するバージョンの部品はありません。
関連トピック
-
マニュアル「JP1/AO サービステンプレート開発ガイド」−「部品実行時に設定される操作対象の機器のロケールについて」のトピック
-
マニュアル「JP1/AO サービステンプレート開発ガイド」−「部品実行時にJP1/AO が通信で使用する文字セットについて」のトピック
(3) エージェントレス接続先として使用できる操作対象の機器
エージェントレス接続先として使用できる操作対象の機器を次に示します。接続できるエージェントレス接続先のOSの詳細なバージョンおよび部品実行に必要なコマンドについては,リリースノートを参照してください。
なお,次の部品は,エージェントレス接続を行いません。
-
繰り返し実行部品
-
メール通知部品
-
ユーザー応答待ち部品
-
標準出力部品
-
階層フロー部品
-
実行間隔制御部品
-
戻り値判定分岐部品
-
値判定部品
-
異常終了部品
-
値判定分岐部品
-
JavaScript実行部品
-
ファイルエクスポート部品
-
Webクライアント部品
-
Python実行部品
部品 |
操作対象の機器 |
||
---|---|---|---|
Windows |
Linux |
SSHまたはTelnetに対応した機器 |
|
汎用コマンド実行部品 |
01.00.00 |
01.00.00 |
× |
ファイル転送部品 |
01.00.00 |
01.00.00 |
× |
ターミナル接続部品 |
01.02.00※ |
01.02.00※ |
01.02.00 |
ターミナルコマンド実行部品 |
01.02.00※ |
01.02.00※ |
01.02.00 |
ターミナル切断部品 |
01.02.00※ |
01.02.00※ |
01.02.00 |
- (凡例)
-
01.00.00 :部品のバージョン01.00.00以降で使用できます。
01.02.00 :部品のバージョン01.02.00以降で使用できます。
01.10.00 :部品のバージョン01.10.00以降で使用できます。
01.11.00 :部品のバージョン01.11.00以降で使用できます。
×:サポートしません。
- 注※
-
SSHまたはTelnetのサーバとして設定すれば,使用できます。