付録L.4 スケールイン時に監視を解除する
スケールインによってエージェントホストが削除された場合,ヘルスチェック機能でエージェントホストの停止または異常を検知し,マネージャーホストに登録されたJP1イベントに対する自動アクションを実行します。これによって,エージェントホストをシステムの監視対象から削除します。
(1) ヘルスチェックによるスケールインの検知
スケールインの発生は,ヘルスチェック機能(他ホスト監視)で検知します。
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エージェントはJP1/Baseサービスの停止時に,停止通知イベント(イベントID:4725)をマネージャーに転送します。イベントの詳細については,「17.3.1(42) イベントID:00004725の詳細」を参照してください。
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何らかの理由で停止通知イベントを受信できなかった場合,エージェントの異常を検知して,異常検知イベント(イベントID:4749または474D)を発行します。
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正常監視中に異常を検知した場合は,異常検知イベント(イベントID:4749)を発行します。イベントの詳細については,「17.3.1(49) イベントID:00004749の詳細」を参照してください。
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停止または異常の区別がつかない場合は,異常検知イベント(イベントID:474D)を発行します。イベントの詳細については,「17.3.1(53) イベントID:0000474Dの詳細」を参照してください。
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(2) ネットワーク設定と監視設定の解除
ヘルスチェックの停止通知イベント(イベントID:4725)または異常検知イベント(イベントID:4749または474D)に対する自動アクションによって,次に示すネットワークの設定と監視設定の解除を実施します。
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マネージャーホストのhostsファイルからスケールインされたエージェントホストに対応する情報を削除します。
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ヘルスチェック定義ファイル(jbshc.conf)からエージェントホストを削除し,JP1/Baseをリロードして定義を有効にします。
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構成定義ファイル(jbs_route.conf)からエージェントホストを削除します。
jbsas_setup_manager.iniファイルの設定パラメーター(JbsrtDistribByScaleIn)の値がYESの場合,構成定義を配布します。値がNOの場合,構成定義は配布されません。次回のスケールアウト発生時に構成定義が配布されます。初期値はNOです。
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JP1/PFMを使用して監視している場合は,エージェントの監視情報を削除します。
一時的なエラーによってJP1イベントが通知されスケールアウトが実施されていない場合は,自動アクションが実行されてもこれらの設定の解除はされません。
(3) 監視の解除が正常に実施されたかどうかの確認
監視の解除が正常に実施されたかどうかについては,停止通知イベント(イベントID:4725)または異常検知イベント(イベントID:4749または474D)に対する自動アクションの終了コードで確認できます。正常終了した場合は終了コードが0,異常終了した場合は終了コードが0以外となります。
異常終了した場合は,異常の原因を取り除いた上で,自動アクションを再実行してください。