18.4.2 資料の採取方法(UNIXの場合)
(1) 資料採取ツールを実行する
資料採取ツール(jbs_log.sh)を実行します。
jbs_log.shを実行すると,同ホスト上のJP1/Baseの障害調査に必要な資料を採取できます。
資料採取ツールで採取する資料の総容量はご使用の環境によって大きく変化します。実行する前に次に示す方法で容量を見積もり,ご使用のマシンの空き容量を確認してください。
- jbs_log.shで物理ホストを指定した場合のデータサイズ
-
jbs_log.shで物理ホストを指定し(オプションを指定しない),JP1/Baseおよびマシン環境情報の資料を採取するときは,以下の方法で採取する資料のサイズを見積もれます。
データサイズ = 3 + a + b +(60 × c) メガバイト
- a
-
/var/opt/jp1base/以下のデータサイズ(最大508メガバイト※1※2)
- b
-
/直下のcoreのサイズ(存在する場合だけ)
- c
-
/直下,/var/opt/jp1base/,または/opt/jp1base/以下のcoreの数
注※1 JP1/IM - Managerを同一のホストで使用する場合には,さらに254メガバイト必要です。
注※2 初期設定値です。イベントDBのサイズを変更した場合には増加します。最大値の見積もりはリリースノートを参照してください。
- jbs_log.shで論理ホストを指定した場合のデータサイズ
-
jbs_log.shで論理ホストを指定し,JP1/Baseおよびマシン環境情報の資料を採取するときは,以下の方法で採取する資料のサイズを見積もれます。
データサイズ = 3 + a + b +(60 × c)+ d + e メガバイト
- a
-
/var/opt/jp1base/以下のデータサイズ(最大83メガバイト※1※2)
- b
-
/直下のcoreのサイズ(存在する場合だけ)
- c
-
/直下,/var/opt/jp1base/,または/opt/jp1base/以下のcoreの数
- d
-
共有ディレクトリ/jp1base/log/のデータサイズ(最大45メガバイト※1)
- e
-
共有ディレクトリ/event/のデータサイズ(最大55メガバイト※2)
注※1 JP1/IM - Managerを同一のホストで使用する場合には,さらに142メガバイト必要です。
注※2 初期設定値です。イベントDBのサイズを変更した場合には増加します。最大値の見積もりはリリースノートを参照してください。
フォルダのデータサイズは,duコマンドを使用して確認できます。
各フォルダのディスク占有量の最大値の見積もりは,リリースノートを参照してください。
次に,ツールの実行例を示します。
jbs_log.sh -f 出力ファイル名
なお,jbs_log.shでは,コマンド実行履歴ファイル(ISAM)やイベントDBなどを採取しないオプションを提供しています。詳細については,「15. コマンド」の「jbs_log.sh(UNIX限定)」を参照してください。
(2) プロセスの状態を確認する
psコマンドを使用したときに表示されるプロセスを次に示します。UNIXの場合は,資料採取ツール(jbs_log.sh)を実行すると,ほかの資料とともにpsコマンドの実行結果を採取できます。
表内の( )内の数値は同時に実行できるプロセス数です。
親プロセス名 |
機能 |
子プロセス名 |
機能 |
---|---|---|---|
hntr2mon(1) |
統合トレース |
− |
− |
jbs_spmd(1) |
プロセス管理※1 |
jbssessionmgr(1) |
認証サーバ※1※4 認証サーバとして設定したホスト上にだけ存在する。 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbssessionmgrとなる。 |
jbsroute(1〜9) |
構成管理※1※4 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbsrouteとなる。 |
||
jcocmd(1) jcocmdexe(1) jcocmdapi(コマンド実行画面数※2+1(JP1/IM - Managerがインストールされている場合)) jcocmdcmc(0〜コマンド数※3) |
コマンド実行※1※4 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjcocmdとなる。 |
||
jbsplugind※5 |
プラグインサービス※1※4 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbspluginとなる。 |
||
jbshcd(1) |
ヘルスチェック(自ホスト監視用)※1※4 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbshcdとなる。 |
||
jbshchostd(1) |
ヘルスチェック(他ホスト監視用)※1※4 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbshchostdとなる。 |
||
jbssrvmgr(1) |
サービス管理制御機能※1※4 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbssrvmgrとなる。 |
||
jbslcact(1) |
ローカルアクション機能※1※4 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbslcactとなる。 |
||
jbscomd(1) jbscomd_api(1) jbscomd_ses(1) jbscomd_snd(1) jbscomd_rcv(1) |
プロセス間通信※1※4 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbscomdとなる。 |
||
jevservice(1) |
イベントサービス※1※6 |
jevservice(5〜9,999) |
イベントサービス |
jevlogd(1〜2) |
ログファイルトラップ |
jelparentim (0〜jevlogstartコマンド実行数) |
ログファイルトラップ jelparentim一つにつき,監視するファイル数分jelchildimプロセスが生成される。なお,jevlogstopコマンドを実行すれば,jelparentimプロセスは消滅する。 |
(3) オペレーション内容を確認する
トラブル発生時のオペレーション内容を確認し,記録しておいてください。確認が必要な情報を次に示します。
-
オペレーション内容の詳細
-
発生時刻
-
マシン構成(各OSのバージョン,ホスト名,JP1/IM - Managerの構成)
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再現性
-
JP1/IM - Viewからログインしている場合のログインユーザー名
(4) 画面上のエラー情報を採取する
画面にエラーが表示された場合は,その情報も採取します。次に示すハードコピーを採取してください。
-
エラーダイアログボックスのハードコピー
詳細ボタンがある場合は,その内容もコピーしてください。