jp1hosts2定義ファイル
形式
# コメント +DefaultResolve {0 | 1} +PhysicalMerge {0 | 1} ホスト名 IPアドレス IPアドレス IPアドレス |
パラメーターの分類
- 必須パラメーター
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なし
- 選択パラメーター
-
なし
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
インストール先フォルダ\conf\
共有フォルダ\jp1base\conf\(クラスタ運用時)
- UNIXの場合
-
/etc/opt/jp1base/conf/
共有ディレクトリ/jp1base/conf/(クラスタ運用時)
説明
JP1独自のhosts情報を設定しておくファイルです。jp1hosts2定義ファイルは,初期設定で提供されています。なお,独自にjp1hosts2定義ファイルを作成,編集することもできます。
定義の反映時期
jbshosts2importコマンドを実行すると,jp1hosts2情報が反映されます。jbshosts2importコマンドの詳細については,「15. コマンド」の「jbshosts2import」を参照してください。
記述内容
jp1hosts2定義ファイルには,次に示す規則があります。
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jp1hosts2定義ファイルは,一つのエントリーに対して1行の形式で表します。1行に記述できる文字数に制限はありません。
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定義できるホスト数は,最大10,000台です。
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行の先頭に#(0x23)を指定すると,その行はコメント行になります。
- +DefaultResolve {0 | 1}
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jp1hosts2情報に定義していないホスト名に対して,OSのhostsなどで名前解決をする場合の方法を指定します。このパラメーターを省略した場合,0が仮定されます。
- 0
-
IPv4アドレスだけを求める場合に指定します。
- 1
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IPv4アドレスおよびIPv6アドレスを求める場合に指定します。
- +PhysicalMerge {0 | 1}
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物理マージ機構を有効にするかどうかを指定します。物理マージ機構とは,物理ホストのjp1hosts2情報を論理ホストのjp1hosts2情報にマージする機能です。このパラメーターは,論理ホストのjp1hosts2情報にだけ有効です。論理ホストにjp1hosts2情報が設定されていない,または論理ホストのjp1hosts2情報でこのパラメーターを省略した場合,1が仮定されます。
- 0
-
物理マージ機構を無効にする場合に指定します。
- 1
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物理マージ機構を有効にする場合に指定します。
- jp1hosts2情報をマージする際の規則
-
物理ホストのjp1hosts2情報と論理ホストのjp1hosts2情報で,同じホスト名が定義されている場合,論理ホストのjp1hosts2情報の定義が適用されます。マージ例を次に示します。
物理ホストのjp1hosts2情報
論理ホストのjp1hosts2情報
マージ後の論理ホストのjp1hosts2情報
hostA addr1
hostB addr2
hostC addr3
hostB addr4
hostD addr5
hostB addr4
hostD addr5
hostA addr1
hostC addr3
+DefaultResolveパラメーターについても,次に示す規則でマージされます。なお,+PhysicalMergeパラメーターはマージされません。
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論理ホストのjp1hosts2情報に+DefaultResolveパラメーターが定義されていない場合,物理ホストのjp1hosts2情報の定義が適用されます。
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論理ホストのjp1hosts2情報に+DefaultResolveパラメーターが定義されている場合,論理ホストのjp1hosts2情報の定義が適用されます。
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- ホスト名 IPアドレス IPアドレス IPアドレス
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ホスト名とIPアドレスの対応を記述します。ホスト名とIPアドレスの間は,一つ以上の半角スペースまたはタブ文字で区切ってください。
- ホスト名
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ASCII文字だけ使用できます。
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次の文字は使用できません。
" / \ [ ] ; : | = , + ? < >
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IPアドレスとして認識できる文字列は,ホスト名として利用できません。
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- IPアドレス
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IPv4アドレスまたはIPv6アドレスを指定できます。
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IPアドレスを複数指定する場合は,一つ以上の半角スペースかタブ文字,または「,」で区切ってください。
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IPアドレスは,一つのホストに対してIPv4アドレスとIPv6アドレスを,それぞれ四つずつ指定できます。合計すると最大八つ指定できます。
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ほかのホストに対してIPアドレスを複数指定した場合,そのホストに対して通信する際のIPアドレスは,そのホスト名に最初に指定されているIPアドレスが使用されます。
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送信時の通信方式をIPバインド方式にしている場合,送信元のIPアドレスは,送信先のIPアドレスの種別によって異なります。送信先がIPv4アドレスの場合は,自ホスト名に最初に設定されているIPv4アドレスが使用されます。送信先がIPv6アドレスの場合は,自ホスト名に最初に設定されているIPv6アドレスが使用されます。
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- IPv4アドレスの形式
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形式は,W.X.Y.Zです。W,X,Y,Zには,それぞれ0〜255の範囲の十進数で指定してください。
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- IPv6アドレスの形式
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形式は,A:B:C:D:E:F:G:Hです。A,B,C,D,E,F,G,Hには,それぞれ0〜ffffの範囲の16進数で指定してください。
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数値が0から始まる場合,先頭の0を省略できます。
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0000の場合,0を指定します。
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一つ以上0000が連続する場合,1回だけ「::」で省略できます。
(例)
省略前:0123:0000:0000:0000:4567:0000:0000:89ab
省略後:123::4567:0:0:89ab
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- IPv6アドレスを指定する場合の注意事項
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次に示すアドレスの指定は,無効になります。
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IPv4互換アドレス(::1と::0以外の上位96ビットが0のアドレス)
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IPv4射影アドレス(上位80ビットが0,かつ上位81ビットから96ビットの16ビットが1のアドレス)
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IPv6のリンクローカルアドレス(上位10ビットが1111 1110 10のアドレス)
(例)fe80::
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マルチキャスト形式(上位8ビットが1のアドレス)
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ブランケット([]),全省略(::),ネットワークインターフェース(%),およびサブネットマスク(/)
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