起動順序定義ファイル(Windows限定)
形式
# コメント Name=任意の名称 ServiceName=起動および終了するサービスの名称 StartCommand=サービスの起動に使用するコマンド StopCommand=サービスの終了に使用するコマンド Parallel=YES Wait=サービス開始処理が完了するまでの最大待ち時間(秒) StopWait=サービス終了処理が完了するまでの最大待ち時間(秒) Name=任意の名称 ServiceName=起動および終了するサービスの名称 StartCommand=サービスの起動に使用するコマンド StopCommand=サービスの終了に使用するコマンド Parallel=YES Wait=サービス開始処理が完了するまでの最大待ち時間(秒) StopWait=サービス終了処理が完了するまでの最大待ち時間(秒) Name=任意の名称 ServiceName=起動および終了するサービスの名称 StartCommand=サービスの起動に使用するコマンド StopCommand=サービスの終了に使用するコマンド Parallel=YES Wait=サービス開始処理が完了するまでの最大待ち時間(秒) StopWait=サービス終了処理が完了するまでの最大待ち時間(秒) ReadyCommand=すべてのサービス開始処理が完了したあとに実行するコマンド StopReadyCommand=すべてのサービス終了処理が完了したあとに実行するコマンド |
パラメーターの分類
- 必須パラメーター
-
なし
- 選択パラメーター
-
[ControlValue]セクション
-
ForcedTerminateExec
[FrontOtherServiceXXX]および[Jp1XXX]セクション
-
Name
-
ServiceName
-
StartCommand
-
StopCommand
-
Parallel
-
Wait
-
StopWait
[Command]セクション
-
ReadyCommand
-
StopReadyCommand
-
格納先ディレクトリ
インストール先フォルダ\conf\boot\
説明
JP1シリーズの製品のサービス,JP1以外の製品のサービスの起動順序および終了順序,サービスの起動または終了したあとに実行するコマンドやバッチファイルを設定しておくファイルです。
定義の反映時期
cpysvprmコマンドを実行すると,起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)が作成されます。Windowsを再起動すると,設定が有効になります。cpysvprmコマンドの詳細については,「15. コマンド」の「cpysvprm(Windows限定)」を参照してください。
記述内容
起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)の各パラメーターの説明を次に示します。起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)には8文字を超えるファイル名や,スペースを含むファイル名も指定できます。コメント文を挿入したい場合は,行頭に#を付けてください。改行されるまでコメント文になります。
- [ControlValue]
-
JP1/Power Monitorからの強制終了時に,サービスを順序どおりに終了したい場合に記述するセクションです。このセクションでは,ForcedTerminateExec=だけを指定できます。
なお,JP1/Power Monitorからの計画終了時には,このセクションを省略した場合でも,起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)に定義したとおりに,必ずサービスの終了処理が実行されます。
- ForcedTerminateExec=
-
JP1/Power Monitorからの強制終了時にサービスの終了処理を実行する場合,「YES」を指定します。「YES」以外を指定した場合,およびこのパラメーターを省略した場合,JP1/Power Monitorからの強制終了時にサービスの終了処理は実行されません。
- [FrontOtherServiceXXX]
-
JP1製品のサービスより前に起動する,JP1以外のサービスについて記述するセクションです。XXXには,60バイト以内の半角英数文字で,任意の名称を指定します。英字の大文字小文字の区別はしません。
- [Jp1XXX]
-
JP1製品のサービスについて記述するセクションです。XXXは,各製品によって異なった文字列を割り当てられています。なお,JP1シリーズのサービスについては,あらかじめモデルファイルで提供されています。モデルファイルに記述されていないサービスを追加する場合には,各ユーザーで任意の名称を指定してください。XXXには,60バイト以内の半角英数文字を指定してください。英字の大文字小文字の区別はしません。
- [OtherServiceXXX]
-
JP1製品のサービスよりあとに起動する,JP1以外のサービスについて記述するセクションです。XXXには,60バイト以内の半角英数文字で,任意の名称を指定します。英字の大文字小文字の区別はしません。
- Name=
-
[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。識別用として,ユーザーが任意の名称を指定します。
- ServiceName=
-
[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。起動および終了するサービスの名称を指定します。このパラメーターを省略した場合,サービスの起動および終了は管理されません。
なお,定義ファイルに指定するサービス名は,[コントロールパネル]の[サービス]ダイアログボックスで表示されるサービス名と異なる場合があります。詳細については,各プログラムの発売元にご確認ください。
- StartCommand=
-
[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。サービスの起動に使用するコマンドがある場合に,コマンド名を指定します。コマンド名は一つだけ指定できます。
- StopCommand=
-
[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。サービスの終了に使用するコマンドがある場合に,コマンド名を指定します。このパラメーターを省略した場合は,終了の処理をしません。コマンド名は一つだけ指定できます。
- Parallel=
-
[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。他サービスの開始処理中に,並行して開始処理を実行する場合に,「YES」を指定します。「YES」以外を指定した場合,およびこのパラメーターを省略した場合は,直前のサービス開始処理が完了してから,このサービスの開始処理を実行します。
Parallel=パラメーターは,サービスの起動順序を制御するときに有効となります。サービスの終了順序を制御するときはParallel=パラメーターの設定内容に関係なく,直前に定義したサービスの終了処理が完了してから,このサービスの終了処理を実行します。
- Wait=
-
[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。サービス開始処理が完了するまでの最大待ち時間(秒)を指定します。このパラメーターで指定した時間を過ぎても,サービスの開始処理が完了しない場合は,次のサービスの起動処理を始めます。指定できる値は,1〜86,400(秒)です。このパラメーターを省略した場合は,60秒が設定されます。
- StopWait=
-
[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。サービス終了処理が完了するまでの最大待ち時間(秒)を指定します。このパラメーターで指定した時間を過ぎても,サービスの終了処理が完了しない場合は,次のサービスの終了処理を始めます。このパラメーターを省略した場合は,60秒が設定されます。指定できる値は,1〜86,400(24時間)です。
- [Command]
-
すべてのサービスが起動または終了したあとに実行するコマンドまたはバッチファイルを記述するセクションです。このセクションでは,ReadyCommand=およびStopReadyCommand=だけを指定できます。
- ReadyCommand=
-
[Command]セクションで指定します。すべてのサービス開始処理が完了したあとに実行するコマンド名を指定します。複数のコマンドを実行したい場合は,バッチファイルを作成し,ReadyCommandには,バッチファイルを指定してください。
- StopReadyCommand=
-
[Command]セクションで指定します。すべてのサービス終了処理が完了したあとに実行するコマンド名を指定します。複数のコマンドを実行したい場合は,バッチファイルを作成し,StopReadyCommandには,バッチファイルを指定してください。
注意事項
-
セクションを囲む「[ ]」は省略できません。セクションを起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)に記述する場合,必ず「[ ]」で囲んでください。
-
各セクション名は,起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)内に一つだけ記述してください。同名のセクションがある場合,起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)内で先に指定してあるセクションが有効になります。
-
各セクションのパラメーターに指定する名称およびコマンド名は,各セクション内で重複しないようにしてください。セクション内に同名の名称およびコマンド名がある場合,セクション内で先に指定してある名称およびコマンド名が有効になります。
-
起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)内のセクション名の記述は順序を問いません。ただし,[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクション単位では,起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)の先頭から記述している順序に従って処理が実行されます。
-
依存関係が結ばれているサービスを起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)に記述する場合は,主となるサービスを先に,従属的なサービスをあとに記述してください。従属的サービスを先に記述すると,従属的なサービスの起動時に,主サービスが自動的に起動してしまいます。このような場合,JP1/Baseは,主サービスの終了処理をしません。
-
[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定したサービスは,ServiceName=に指定したサービスだけを対象とします。複数のサービスの起動順序を制御することはできません。
-
StopCommand=に指定したコマンドは,起動管理機能を使って起動したサービス(StartCommand=を使って起動したサービス)にだけ有効です。起動管理機能の実行時にすでに起動していたサービスは,StopCommand=にコマンドの指定があっても,終了処理をしません。
-
StartCommand=,StopCommand=,ReadyCommand=,およびStopReadyCommand=に指定するコマンドには,対話操作が必要なコマンドおよびGUI画面を表示するコマンドは指定できません。
対話操作が必要なコマンドおよびGUI画面を表示するコマンドを指定すると,正常に動作しないで機能が停止してしまいます。
-
StartCommand=,StopCommand=,ReadyCommand=,およびStopReadyCommand=に指定するコマンドには,ネットワーク上のほかのマシンに対するアクセス権を与えることができません。ネットワーク上のほかのマシンに対して操作するコマンドを指定すると,実行時にエラーとなります。
-
コマンド名をフルパスで指定した場合に,スペースが含まれるときは,指定したコマンド名を「" "」で囲んで指定してください。スペースを含まないときは,「" "」で囲まなくてもかまいません。また,コマンドには,引数を指定できます。
-
Windowsのスタートメニューから[シャットダウン]を選択して,シャットダウンを実行した場合,サービスの終了順序は制御されません。サービスの終了順序を制御したい場合,JP1/Power Monitorからのシャットダウンを実行する必要があります。
-
JP1/Base Control Serviceサービスを手動で停止した場合,起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)で設定をしていても,サービスの終了順序は制御されません。
-
JP1/Base Control Serviceサービスを利用しないで各サービスを自動起動または手動起動したい場合,起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)内に定義されている該当するサービスの定義を必ずコメントアウトしてください。また,依存関係にあるすべてのサービスの定義も必ずコメントアウトしてください。該当するサービスの定義部分すべての行頭に#(シャープ)を付けることによって,コメントアウトできます。
このように起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)を編集したあと,各サービスの操作を[コントロールパネル]上の[サービス]ダイアログボックス上で行ってください。コメントアウトしないで各サービスを自動起動または手動起動した場合,KAVA4003-Eメッセージが出力され,正常に動作しなくなる場合があります。
-
次に示すセクションのパラメーターにスペースを含むバッチファイル名を指定する場合,「cmd /c "バッチファイル名"」と指定してください。スペースを含むバッチファイル名をそのまま指定するとコマンドが正常に実行されません。
- [FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクション
-
StartCommandパラメーター
StopCommandパラメーター
- [Command]セクション
-
ReadyCommandパラメーター
StopReadyCommandパラメーター
(例)StopCommand="cmd /c "D:\Program Files\HITACHI\JP1Base\conf\boot\
stop_baseev.bat""
-
次に示すセクションのパラメーターにコマンド名と引数を指定した場合,両端を「" "」で囲んで指定してください。
- [FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクション
-
StartCommandパラメーター
StopCommandパラメーター
- [Command]セクション
-
ReadyCommandパラメーター
StopReadyCommandパラメーター
(例)ReadyCommand=""D:\Program Files\ABC\start.exe" -start D:\temp\ABC\conf\start.conf"
定義例
# JP1/Power Monitorからの強制終了時にサービスを順序どおりに終了する場合, # 記述します。 [ControlValue] ForcedTerminateExec=YES # JP1製品のサービスより前に起動するサービスを記述します。 [FrontOtherService1] Name=ABC ServiceName=ABC StartCommand="c:\Program Files\ABC\start.exe" -start StopCommand="c:\Program Files\ABC\start.exe" -stop [FrontOtherService2] Name=DEF ServiceName=def_serv # JP1製品のサービスを記述します。 [Jp1BaseStart] Name=JP1/Base ServiceName=JP1Base StopCommand="jbs_spmd_stop.exe" [Jp1BaseEvent] Name=JP1/Base Event ServiceName=JP1_Base_Event : [Jp1Nps] Name=JP1/Nps ServiceName=JP1_NPS Wait=60 Parallel=YES #JP1製品のサービスより後に起動するサービスを記述します。 [OtherService1] Name=XYZ ServiceName=XYZ # 全サービス終了後に実行するコマンドを記述します。 [Command] StopReadyCommand=c:\sfiles\stop.exe