6.3.5 IM構成管理での張り返し通信方式の設定
(1) IM構成管理での張り返し通信
JP1/IM - ManagerのIM構成管理機能を用いて他ホストと通信する場合，マネージャーとエージェントのJP1/Base間で，双方向のjp1bscomサービス（ポート番号=20600/tcp）のTCPコネクションを確立して通信します。エージェントがマネージャーへ接続する通信のことを張り返し通信といいます。
(2) 張り返し通信方式
張り返し通信には，次に示す二つの方式があります。
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名前解決しないで求めたマネージャーのIPアドレスへ接続して，通信する方式（以降，名前解決をしない方式と呼びます）
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名前解決して求めたマネージャーのIPアドレスへ接続して，通信する方式（以降，名前解決をする方式と呼びます）
名前解決をしない方式の場合，マネージャーがエージェントへ接続したときに，マネージャー側に割り当たった接続元IPアドレスを，張り返し通信時の接続先IPアドレスとします。JP1/Baseをインストールした既定の状態では，名前解決をしない方式になっています。
(3) 張り返し通信方式の選択
次に示す運用の場合，名前解決をする方式を設定してください。
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ネットワークを分離した環境で，IPバインド方式で運用する場合（physical_ipany.confまたはlogical_ipany.confを適用する場合）
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マネージャーとエージェントのホスト間でアドレス変換（NAT）をする場合
(4) 張り返し通信方式の設定方法
マネージャーホストで共通定義設定ファイル（jbscom_resultresolv_enable.conf）を設定することで，名前解決をする方式を適用できます。jbscom_resultresolv_enable.confは，次に示すディレクトリに格納されています。
- Windowsの場合
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インストール先パス\conf\または共有ディレクトリ\conf\
- UNIXの場合
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/etc/opt/jp1base/conf/または共有ディレクトリ/jp1base/conf/
論理ホストで設定する場合，jbscom_resultresolv_enable.confをエディターなどで開き，JP1_DEFAULTと記載されている個所をクラスタシステム用の設定をした際に指定した論理ホスト名に修正してください。また，実行系と待機系の両方で設定をする必要があります。
設定手順を，次に示します。
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マネージャーホストのJP1/BaseとJP1/Baseを前提とする製品を停止する。
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マネージャーホストでjbssetcnfコマンドを実行する。
jbssetcnf jbscom_resultresolv_enable.conf
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マネージャーホストのJP1/BaseとJP1/Baseを前提とする製品を起動する。
なお，名前解決をしない方式に戻す場合も，同様の手順でjbscom_resultresolv_disable.confを設定してください。
(5) 張り返し通信方式の注意事項
名前解決をする方式を適用した場合，エージェント側でマネージャーホスト名の名前解決ができるように設定する必要があります。また，エージェントで名前解決して求めたプライマリーIPアドレスを，マネージャー側のJP1/BaseがサーバーバインドしているIPアドレスに設定する必要があります。この設定をしなかった場合，IM構成管理機能でプロファイル情報の収集をしたときに通信エラーが発生し，プロファイル情報の収集が失敗します。