3.4.3 簡体字中国語の環境で運用するための注意事項
(1) 文字コードGB18030に関する制限
中国語の文字コードは,GB18030-2000に対応しています。JP1/Baseの入力項目ごとに,指定できるGB18030の文字コードの範囲が異なります。
項番 |
入力項目 |
GB18030の文字コード範囲 |
||
---|---|---|---|---|
1バイト (ASCII) |
2バイト (GBK) |
4バイト (Unicode) |
||
1 |
ホスト名(物理ホスト名・論理ホスト名) |
○ |
× |
× |
2 |
OSアカウント(ドメイン名・ユーザ名) |
○ |
× |
× |
3 |
ファイルのパス |
○ |
× |
×※1 |
4 |
コマンドライン |
○ |
× |
×※1 |
5 |
共通定義情報の定義名および値 |
○ |
× |
× |
6 |
定義ファイルの記述内容※2 |
○ |
○ |
○ |
7 |
監視対象ログの内容 |
○ |
○ |
○ |
8 |
JP1イベントの属性(メッセージ・拡張属性) |
○ |
○ |
○ |
- (凡例)
-
○:文字コードに対応している
×:文字コードに対応していない
注※1 4バイト(Unicode)が指定された場合,半角の?に置換されます。
注※2 定義ファイル内に記述するファイルのパス/コマンドラインは,項番3および項番4と同じ文字コードの範囲になります。
(2) Unicodeに関する制限
Unicode(4バイトのGB18030またはUTF-8)の文字列中に含まれる文字コードについては,基本多言語面(Basic Multilingual Plane)の範囲だけを保証します。
Unicode(4バイトのGB18030またはUTF-8)の文字列中にサロゲートペアが含まれる場合,正規表現の結果が意図しないものになることがあります。
(3) 機能仕様の注意事項
(a) イベントサービス
- イベントフィルターの正規表現
-
Windowsでは,正規表現は拡張正規表現が適用されます。拡張正規表現の文法で指定してください。
UNIXでは,正規表現は設定された定義が適用されます。
- JP1イベントの登録
-
-
登録されるJP1イベントは,文字コードがUTF-8で登録されます。基本属性のコードセットには,"UTF-8"が設定されます。
-
基本属性のメッセージには長さの制限(1023バイト)があるため,UTF-8に変換した結果,上限値を超えた場合,超過分は切り捨てられます。この場合,KAJP1082-Wのメッセージがログに出力されます。
-
- jevexportコマンド
-
-
-lオプションに指定するコードセット名として,「GB18030」が指定できます。
-
-lオプションに「GB18030」を指定して,-aオプションが指定された場合,見出し行には英語で出力されます。
-
(b) ログファイルトラップ
既存の機能と同様に中国語(簡体字)で出力されるログファイルを監視できます。
- 動作定義ファイルの正規表現
-
Windowsでは,正規表現は拡張正規表現が適用されます。拡張正規表現の文法で指定してください。
UNIXでは,正規表現は設定された定義が適用されます。
- JP1イベントの登録
-
登録されるJP1イベントは,文字コードがUTF-8で登録されます。基本属性のコードセットには,「UTF-8」が設定されます。
(c) イベントログトラップ(Windows限定)
中国語(簡体字)の環境では,Unicodeによる監視ができます。
- 動作定義ファイルの正規表現
-
正規表現は拡張正規表現が適用されます。拡張正規表現の文法で指定してください。
- JP1イベントの登録
-
登録されるJP1イベントは,文字コードがUTF-8で登録されます。基本属性のコードセットには,「UTF-8」が設定されます。
(d) ローカルアクション
- 実行定義ファイルの正規表現
-
Windowsでは,正規表現は拡張正規表現が適用されます。拡張正規表現の文法で指定してください。
UNIXでは,正規表現は設定された定義が適用されます。