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JP1 Version 13 JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス


jimasecret

〈このページの構成〉

機能

指定されたシークレットを難読化してシークレット管理ファイルに登録するコマンドです。登録したシークレットは,JP1/IM - Agentのサービスが読み込んで利用します。

このコマンドで設定できるシークレットについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 導入・設計ガイド」の「3.15.10 シークレット難読化機能」を参照してください。

形式

jimasecret -list
                   [-l 共有ディレクトリ]
jimasecret -add
                   -key キー名
                   -s シークレット
                   [-l 共有ディレクトリ]
jimasecret -rm
                   -key キー名
                   [-l 共有ディレクトリ]

実行権限

Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)

Linuxの場合:スーパーユーザー権限

格納先ディレクトリ

Windowsの場合

Agentパス\tools\

Linuxの場合

/opt/jp1ima/tools/

引数

-list

登録したシークレットのキーを一覧表示します。シークレットは表示しません。

-add,-rmオプションと同時に指定できません。

-add

キーを指定して新しいシークレットを登録します。

すでに登録済みのキーを指定した場合は,シークレットを上書きします。このとき,上書きの確認はしません。

登録できるシークレットは1,000個までです。

このオプションを指定する場合は,-keyおよび-sオプションも必須で指定します。

-list,-rmオプションと同時に指定できません。

-rm

キーを指定して登録済みのシークレットを削除します。

存在しないキーを指定した場合は,エラーとなります。

このオプションを指定する場合は,-keyオプションも必須で指定します。

-list,-addオプションと同時に指定できません。

-key キー名

追加,変更,削除するシークレットのキー名を指定します。

指定できる文字は,ASCIIコードの0x20〜0x7eの文字です。

指定できる長さは,最大1,024文字です。

具体的なキーの書式を次に示します。

■接続先のマネージャーの情報

マネージャーホストへ接続するためのプロキシーパスワードのキー

immgr.proxy_user.認証ID

認証IDには,imagent設定ファイル(jpc_imagent.json)のimmgr.proxy_userに指定したユーザーIDを指定します。

■マネージャーホストへ接続するための初期シークレットのキー
immgr.initial_secret
■マネージャーホストへ接続するためのクライアントシークレットのキー
immgr.client_secret
■統合エージェント制御基盤

アクション実行で使用する実行ユーザーのパスワードを登録するためのキー

action.user.<ユーザー名>

ユーザー名にはimagent設定ファイル(jpc_imagent.json)のaction.usernameに指定したユーザーを指定します。

Windowsのみ有効です。Linuxの場合,設定しても無視されます。

重要

-keyに指定した値が正しい書式であるかのチェックは行われません。

メモ

クライアントシークレットは,ユーザーが手動で削除する場合にだけ指定します。

■Blackbox exporterの場合
  • プロキシ認証のパスワードを登録するときのキー

Blackbox.モジュール名.proxy_user.認証ID

モジュール名には,Blackbox exporter設定ファイル(jpc_blackbox_exporter.yml)に指定したモジュール名を指定します。

認証IDには,Blackbox exporter設定ファイル(jpc_blackbox_exporter.yml)のproxy_userに指定したユーザーIDを指定します。

  • 監視対象Webサーバのパスワードを登録するときのキー

Blackbox.モジュール名.basic_auth.認証ID

モジュール名には,Blackbox exporter設定ファイル(jpc_blackbox_exporter.yml)に指定したモジュール名を指定します。

認証IDには,Blackbox exporter設定ファイル(jpc_blackbox_exporter.yml)のbasic_auth.usernameに指定したユーザーIDを指定します。

  • 監視対象WebサーバのBearerトークンを登録するときのキー

Blackbox.モジュール名.bearer_token

モジュール名には,Blackbox exporter設定ファイル(jpc_blackbox_exporter.yml)に指定したモジュール名を指定します。

■Primitorの場合
  • Resource Discoveryのクライアントシークレットを登録するときのキー

Promitor.resource_discovery.env.AUTH_APPKEY
  • Scraperのクライアントシークレットのキーを登録するときのキー

Promitor.scraper.env.AUTH_APPKEY
■OracleDB exporterの場合

Oracle Databaseに接続するためのパスワードを登録するキーには,次に示す2種類のキーがあります。

  • Oracle Databaseに接続するためのパスワードのキー(ユーザー名を指定する形式)

    OracleDB.user.ユーザー名

    ユーザー名

    環境変数DATA_SOURCE_NAMEに設定しているユーザー名を指定します。大文字小文字を合わせてください。

  • Oracle Databaseに接続するためのパスワードのキー(ホスト名,リスナーサービス名,ユーザー名を指定する形式)

    OracleDB.host.ホスト名.listener.リスナーサービス名.user.ユーザー名

    ホスト名

    環境変数DATA_SOURCE_NAMEのOracle Databaseサーバーのホスト名を指定します。大文字小文字を合わせてください。

    リスナーサービス名

    環境変数DATA_SOURCE_NAMEのサービス名を指定します。大文字小文字を合わせてください。

    ユーザー名

    環境変数DATA_SOURCE_NAMEに設定しているユーザー名を指定します。大文字小文字を合わせてください。

通常は,「ユーザー名を指定する形式」のキーを使用します。

同じユーザー名のユーザーが複数存在,かつ,異なるパスワードを設定して運用しているような環境の場合は,「サーバ名,リスナーサービス名,ユーザー名を指定する形式」のキーを使用して,Oracle Databaseホストやサービスごとにパスワードを設定する必要があります。

OracleDB exporterは,環境変数DATA_SOURCE_NAMEの値から,ホスト名リスナーサービス名ユーザー名の値を取得します。取得した値から「ユーザー名を指定する形式」のキー,および,「サーバ名,リスナーサービス名,ユーザー名を指定する形式」のキーを構成して,登録済みのパスワードを検索します。両方の形式でパスワードを取得できた場合は,「サーバ名,リスナーサービス名,ユーザー名を指定する形式」のキーを使用します。

-s シークレット

追加または更新するシークレット(パスワード)を指定します。

指定できる文字は,ASCIIコードの0x20〜0x7eの文字です。

指定できる長さは,最大1,024文字です。

-l 共有ディレクトリ

論理ホスト環境を対象にする場合は,論理ホストの共有ディレクトリを指定します。

相対パスまたは絶対パスで指定します。

指定できるパスの長さは63バイトまでです。

文字種のチェックは行われません。

注意事項

-keyに指定した値が正しい書式であるかのチェックは行いません。

戻り値

0

正常終了

1

異常終了(ユーザー起因のエラー)

2

異常終了(その他のエラー)

ログの出力

使用例

> jimasecret -add -key Blackbox.http1.proxy_user.p-user01 -s password01
> jimasecret -rm -key Blackbox.http1.proxy _user.p-user01
> jimasecret -list
Blackbox.http1.proxy_user.p-user01
Blackbox.http1.basic_auth.w-user01
immgr.proxy_user.user01