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JP1 Version 13 JP1/Integrated Management 3 - Manager 構築ガイド


2.3.1 インストール手順(UNIXの場合)

JP1/IM - ManagerおよびJP1/IM - Agentをインストールする手順について説明します。

〈この項の構成〉

(1) JP1/IM - Managerのインストールの手順

次の手順でJP1/IM - ManagerおよびJP1/IM - Agentをインストールします。この作業には,root権限が必要です。

なお,JP1/IM - Managerをインストールすると,JP1/IM - Agentを利用するための統合エージェント管理基盤もインストールされます。

  1. すべてのプログラムを終了する。

    インストールする前に,JP1/BaseおよびJP1/Baseを前提とするプログラムを停止してください。

    バージョンアップインストールをする場合,JP1/IM - Managerを停止してください。また,接続中のJP1/IM - Viewがある場合はログアウトしてください。

  2. Hitachi PP Installerを実行する。

    Hitachi PP Installerの指示に従ってインストールしてください。操作手順については,「2.3.2 Hitachi PP Installerの使用方法(UNIXの場合)」を参照してください。

なお,JP1/IM - Managerのインストール時にインストーラーのログとして次のファイルが作成されます。これはインストールが異常終了した場合の保守資料です。インストールが正常終了したあと,JP1/IM - Managerを起動して問題がなければ削除してください。

/tmp/HITACHI_JP1_INST_LOG/jp1imm_inst{1|2|3|4|5}.log

重要

IMデータベースをセットアップ済みの環境で,JP1/IM - Managerをバージョンアップした場合,jimdbupdateコマンドを実行してIMデータベースを更新してください。IMデータベースを更新していない場合は,JP1/IM - Managerを起動したときに警告メッセージが表示されます。

JP1/IM - Agentとの暗号化通信を行う場合は,統合エージェント管理基盤に関する次の手順を実施します。

  1. サーバ証明書とサーバ証明書のキーファイルを設定する。

    統合エージェントホストと暗号通信を行う場合は,imbase共通設定ファイル(jpc_imbasecommon.json)のtls_config.cert_fileにサーバ証明書ファイルのフルパス,tls_config.key_fileにサーバ証明書のキーファイルのフルパスを指定してください。

    詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「imbase共通設定ファイル(jpc_imbasecommon.json)」(2. 定義ファイル)を参照してください。

(2) JP1/IM - Agentのインストールの手順

(a) インストール前に必要な情報

JP1/IM - Agentを新規インストールする場合は,次の情報が必要です。インストール前に準備してください。

表2‒1 新規インストールに必要な情報

項目

指定要否

説明

接続先JP1/IM - Managerのホスト名

必須

インストールする統合エージェントを管理する接続先のマネージャーホストのホスト名を指定します。IPアドレスに名前解決する必要があります。

imbaseプロセスの待ち受けポート

任意

接続先のマネージャーホストで稼働しているimbaseプロセスの待ち受けポートを5001〜65535の範囲で指定します。

省略時はimbaseのデフォルトのポート(20724)が使用されます。

imbaseproxyプロセスの待ち受けポート

任意

接続先のマネージャーホストで稼働しているimbaseproxyプロセスの待ち受けポートを5001〜65535の範囲で指定します。

省略時はimbaseproxyのデフォルトのポート(20725)が使用されます。

imbaseに初回接続するための初期シークレット

必須

接続先のマネージャーホストで稼働しているimbaseプロセスに初回接続するための初期シークレットを指定します。

統合オペレーション・ビューアーから確認します。

プロキシのURL

任意

マネージャーホストに接続する際にプロキシサーバを経由する場合,プロキシのURLを「http://host:port」形式で指定します。省略時のデフォルトは空文字列となります。

プロキシ認証のユーザーID

任意

マネージャーホストに接続する場合に,プロキシサーバを経由するときはプロキシサーバの認証用のユーザーIDを指定します。

指定できる文字はASCIIコード0x20〜0x7Eの範囲の文字です。

指定できる最大長は1007文字です。

省略時のデフォルトは空文字列となります。

プロキシ認証のパスワード

任意

マネージャーホストに接続する際にプロキシサーバを経由する場合,プロキシサーバの認証用のパスワードを指定します。

指定できる文字はASCIIコード0x20〜0x7Eの範囲の文字です。

指定できる最大長は1024文字です。

省略時のデフォルトは空文字列となります。

使用する機能

任意

JP1/IM - Agentで使用する機能を選択できます。新規インストールを行うと,使用する機能に関するサービスが自動起動するように設定されます。

(b) インストール手順

次の手順でインストールします。

  1. エージェントホストに管理者権限でログインする。

    インストール作業を行うユーザーには,root権限が必要です。

  2. JP1/IM - Agentをインストールする。

    JP1/IM - Agentをインストールするには,次の二つの方法があります。

    • 提供媒体をドライブにセットしてインストールする方法

    • マネージャーホストに登録されているJP1/IM - Agentパッケージをダウンロードで取得してインストールする方法

    注※

    JP1/IM - Agentパッケージをダウンロードで取得する手順については,「2.18.6(3) JP1/IM - Agentパッケージのダウンロードの手順」を参照してください。

  3. インストールするホストに対し,初期設定用環境変数を設定する。

    ■通常のインストール,サイレントインストール,およびリモートインストールの場合(必須)

    インストール時に必要となるパラメーターはあらかじめ環境変数で設定しておく必要があります。

    注※

    環境変数の詳細については,「1.3.1(3)(c)インストーラーで使用する初期設定用環境変数」を参照してください。

  4. すべてのプログラムを終了する。

    インストールする前に,すべてのプログラムを終了してください。

    バージョンアップインストールをする場合,JP1/IM - Agentのサービスを停止してください。

  5. 取得したJP1/IM - Agentのインストーラーを実行し,JP1/IM - Agentをインストールする。

    Hitachi PP Installerの指示に従ってインストールします。

    注※ 操作手順については,「2.3.2 Hitachi PP Installerの使用方法(UNIXの場合)」を参照してください。

    インストールするソフトウェアを選択します。

  6. インストール完了後,必要な設定変更を行う。

    2.19.2 JP1/IM - Agentの設定」に記載されている必要な設定変更を行います。必須の設定については,漏れなく実施してください。

    JP1/IM - Agentの新規インストール後,/tmp/HITACHI_JP1_INST_LOG/jp1imagent_inst1.logに,jimasetupコマンドまたはjimasecretコマンドの実行に失敗したことを示すエラーメッセージが出力されていないか確認してください。エラーメッセージが出力されている場合は,jimasetupコマンドまたはjimasecretコマンドのログファイルを確認し,出力されているエラーメッセージの内容に従って対処してください。

    重要

    統合エージェントホストで,JP1/IM - Agentをインストールしたあと,統合エージェント制御基盤の初回起動までの間に,初期シークレットを変更した場合は,JP1/IM - Agentをアンインストールして再度インストールする必要があります。

(3) 各種インストールについて

バージョンアップインストールについて

旧バージョンのJP1/IM - Managerからバージョンアップする場合は,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 導入・設計ガイド」の「14.2 旧バージョンのJP1/IMからのバージョンアップについて」を参照してバージョンアップ時の注意について事前に知っておいてください。

重要

論理ホストの設定を行っているコンピュータでバージョンアップインストールする場合は,バージョンアップインストールを行う前に論理ホストのJP1/IM - Managerのデーモンを停止してください。

JP1/NETM/DM,JP1/IT Desktop Management 2およびJob Management Partner 1/Software Distributionを使ったリモートインストールについて

JP1/IMは,JP1/NETM/DM,JP1/IT Desktop Management 2およびJob Management Partner 1/Software Distributionを使ったリモートインストール(ソフトウェア配布)に対応しており,JP1/IMの新規インストールおよびバージョンアップができます。次のリモートインストール方法が利用できます。

・更新インストール

■JP1/IM - Managerの場合

インストール済みのJP1/IM - Managerの設定情報は引き継がれます。JP1/IM - Managerがインストールされていない場合,更新インストールはできません。

■JP1/IM - Agentの場合

インストール済みのJP1/IM - Agentの設定情報は引き継がれます。JP1/IM - Agentがインストールされていない場合,更新インストールはできません。

新規インストール

新規インストールします。

実際の操作・運用方法については,JP1/NETM/DM,JP1/IT Desktop Management 2またはJob Management Partner 1/Software Distributionのマニュアルを参照してください。JP1/IMをパッケージングする際は,必ずJP1/NETM/DM 09 -00 以降,Job Management Partner 1/Software Distribution 09 -00 以降,または JP1/IT Desktop Management 2のパッケージャを使用してください。なお,JP1/NETM/DMは日本でだけ販売している製品です。